12月21日(土)、那須湯本で開催された那須ブラーゼンの2014年体制発表記者会見において佐野淳哉(2013年はヴィーニファンティーニ)と普久原奨(宇都宮ブリッツェン)の加入が発表された。

佐野淳哉(2013年はヴィーニファンティーニ所属)が那須ブラーゼンに移籍する佐野淳哉(2013年はヴィーニファンティーニ所属)が那須ブラーゼンに移籍する (c)Makoto.AYANO
栃木県那須郡那須町湯本で開催された那須ブラーゼンの2014年体制発表記者会見。那須岳の山麓は松川屋那須高原ホテルにおいて17時より行われた。2013年の那須ブラーゼンは「Jプロツアーでの1勝とチーム総合6位以内」を目標に闘ってきたが、そのどちらも達成できず、無勝利に終わっていた。監督を務めた中田真琴(コルナゴジャパン勤務)がその座を清水良行に引き継ぐことはすでに先日の2013年チーム報告会で発表済みだった。

そしてこの体制発表会で、2013シーズンをイタリアのヴィーニファンティーニで走った佐野淳哉が移籍するという発表が行われた。姉妹チーム的存在の宇都宮ブリッツェンからは普久原奨も移籍。エースとなる佐野、キャプテンとなる普久原。今季を無勝で終わったチームは戦力を大きく増し、勝てるチームを目指す。

6名から8名体制で2014年を闘う那須ブラーゼン(小坂光と新城雄大はプレゼンに欠席)6名から8名体制で2014年を闘う那須ブラーゼン(小坂光と新城雄大はプレゼンに欠席) (c)Makoto.AYANO
ほかに新加入メンバーは鈴木近成(宇都宮ブリッツェンより)、岩井航太(24歳、プジョー・ニールプライド・ラカッセより)、小野寺玲(18歳、ブラウブリッツェンより)、新城雄大(18歳、八重山農林高校より)が加わる。昨年末で若杉厚仁が引退して運営側に回るが、プレイングマネジャーとなる清水良行、継続の小坂光、大場重幸、U23に上がる雨澤毅明らにより今までの6人から8人の選手体制となる。

宇都宮ブリッツェンから普久原奨が移籍。キャプテンとなる宇都宮ブリッツェンから普久原奨が移籍。キャプテンとなる (c)Makoto.AYANO鈴木近成(宇都宮ブリッツェンより移籍)鈴木近成(宇都宮ブリッツェンより移籍) (c)Makoto.AYANO
岩井航太(24歳、プジョー・ニールプライド・ラカッセより移籍)岩井航太(24歳、プジョー・ニールプライド・ラカッセより移籍) (c)Makoto.AYANO小野寺玲(18歳、ブラウブリッツェンより移籍)小野寺玲(18歳、ブラウブリッツェンより移籍) (c)Makoto.AYANO


活動目標としては、引き続き「Jプロツアーシリーズにおいて国内強豪チームとしての地位を確固たるものとすること、および国内主要レースのツール・ド・熊野、北海道、おきなわ、さいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスなどで上位入賞と優勝を目指す」という。なお2014年シーズンはUCIコンチネンタル登録は見送り、成績を出した上での2015年の登録を念頭に活動する。

レースでの具体的な順位目標としては、Jプロツアーでのチーム総合を5位以内へ(2013は11位)、個人総合を5位以内へ(2013は26位)、表彰台を3回以上と、優勝も3回以上。全日本選手権においては6位以内と、U23での優勝を目指す。また、国内開催のUCIレースでは総合5位以内・日本人1位とステージ勝利を狙っていく。
またチームの補強目標として、レース活動資金を現況の1000万円規模から2500万円規模へ拡大することも挙げられた。

中田真琴監督より監督を引き継ぎ、プレイングマネジャーとなる清水良行中田真琴監督より監督を引き継ぎ、プレイングマネジャーとなる清水良行 (c)Makoto.AYANOチーム運営会社のNASPO株式会社代表取締役社長 前田幸雄氏チーム運営会社のNASPO株式会社代表取締役社長 前田幸雄氏 (c)Makoto.AYANO


佐野淳哉
「心機一転。国内で勝つことを目指し、エースとしてプレッシャーを感じながら走りたい」


国内チームへの移籍の心境を語る佐野淳哉国内チームへの移籍の心境を語る佐野淳哉 (c)Makoto.AYANOUCIプロコンチームから国内のローカルチームへの移籍。佐野淳哉は心境をこう語る。

「海外のコンチネンタルチームなどでも移籍先を探しましたが、自分としては一度カタチを戻したかったというのがあるんです。イタリアのプロコンチームで走った今シーズン。1クラスのレースなどに出れるのは魅力でしたが、アシストとして走ることを求められていて、勝つことを求められることはなかったんです。このチームで国内で走り、勝利に向けてチャレンジするというのも決して悪い話ではないと思っています。

かつて僕が実業団レースに出ていた頃と比べても、今国内レースで勝つことは簡単なことではないはずです。チームの規模はたしかに小さくなりますが、自分自身が勝ちを求められるという、いい意味でのプレッシャーを感じながら走れるのは自分にとっても良いことだと思っています」。

那須ブラーゼンにとって2014年は飛躍の年になるか那須ブラーゼンにとって2014年は飛躍の年になるか (c)Makoto.AYANO

photo&text:Makoto.AYANO