競技からの永久追放処分を受けているランス・アームストロング(アメリカ)が、11月18日、イギリスのデイリーメール紙のインタビューの中で、1999年ツール・ド・フランス期間中のドーピング陽性をUCI(国際自転車競技連合)が隠蔽していたことを告白した。



ハイン・フェルブルッゲン元UCI会長ハイン・フェルブルッゲン元UCI会長 photo:Cor Vosデイリーメール紙のインタビュー記事によると、アームストロングが初優勝した1999年ツール・ド・フランス期間中のドーピング検査で、同選手の検体からコルチゾン陽性反応が検出。アームストロングが当時UCI会長を務めていたオランダ人のハイン・フェルブルッゲン氏に話を持ちかけたところ、前年にフェスティナ事件を経験した自転車界に再び大きな打撃を与えることを懸念した同氏が事実を隠蔽した。

ランス・アームストロング(アメリカ)とハイン・フェルブルッゲン元UCI会長ランス・アームストロング(アメリカ)とハイン・フェルブルッゲン元UCI会長 photo:Cor Vos当時のUSポスタルでアームストロングを担当していたマッサージャーのエマ・オレイリー氏の証言によると、コルチゾン含有塗り薬の処方箋の発行日を偽装することで検査をクリアしたという。

フェルブルッゲン氏は1996年から国際オリンピック(IOC)委員を務め、2008年以降はIOC名誉委員に名前を連ねている。2005年にUCI会長を退いたフェルブルッゲン氏は、今月初めにUCIを離れる際に以下のような声明を各国自転車連盟に出している。「私は不適切な行ないを一切しておらず、私の良心は潔白だ。今考えると違った対処法を施す案件があったかも知れないが、私の誠実さが疑われるような状況は到底受け入れることが出来ない。隠蔽なんて一度も行なわれていない。アームストロングや彼のチームメイトたちはそもそも一度も陽性になっていない」。

また、今回のアームストロングの糾弾を受け、フェルブルッゲン氏はオランダの放送局NOSにコメントを寄稿。「いつからランス・アームストロングの発言が信頼されるようになったんだ?オプラ・ウィンフリーとの対談で彼がUCIと手を組んでいたと証言したか?彼の話は筋が通っていない」と反論している。

真っ向に対立するアームストロングとフェルブルッゲンの2人。アームストロングはインタビューの中で「彼(フェルブルッゲン)らを守ってあげようなんて考えは無い。彼らへの忠誠心なんて無いし、嘘をついてまで守ってやろうと思わない。彼らを憎んでいる。彼らが私をバスの下に放り込んだ。もう絶交している」とコメント。アームストロングには、UCIと協力することで永久追放処分を短縮させたい考えもある。

着任早々その手腕が問われることになったUCIのブライアン・クックソン新会長は「極めて深刻な事案だ。UCIと自転車界全体のためにも、今すぐ徹底的に捜査が行なわれるべきだ」とコメント。クックソン会長の要請で、フェルブルッゲン氏らの調査が行われる見通しだ。

text:Kei Tsuji
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