2009年2月11日、チャレンジ・マヨルカ第4戦トロフェオ・ポレンサ(UCI1.1)が開催され、後半の山岳で飛び出したアントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)が、生まれ故郷ブニョーラの街のゴールまで単独で逃げ切った。地元の歓声に包まれながらゴールしたコロムは総合トップに躍り出ている。

マヨルカ島の山岳地帯を駆け巡るマヨルカ島の山岳地帯を駆け巡る photo:CorVosチャレンジ・マヨルカ4日目のトロフェオ・ポレンサは、ブニョーラの街をスタート&ゴールとする143.3kmで行なわれた。2級山岳が断続的に5つ登場する山岳ステージであり、前日まで栄華を極めたスプリンターの出番は無し。総合成績がかかる山岳バトルが繰り広げられた。

厳しい山岳コースで、序盤から逃げを試みたのはラファエル・セラノ(スペイン、コンテントポリス)ら3名。遅れて集団から飛び出したヘスス・ロセンド(スペイン、アンダルシア・カハスール)は、単独で4分のタイム差を詰めて先頭グループに合流した。

集団内で山岳をこなすエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)集団内で山岳をこなすエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア) photo:CorVosメイン集団をコントロールしたのはカチューシャの選手たち。山岳コースでハイペースを保つカチューシャの牽引によってメイン集団は縮小し、同時に逃げる4名とのタイム差を詰めた。

集団のペースアップによって、最後まで抵抗したセラノとロセンドもラスト30kmで吸収。30名ほどに縮小したメイン集団は最後の2級山岳ソレール峠に突入し、この上りでコロムが単独で飛び出した。

地元の歓声に包まれてゴールするアントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)地元の歓声に包まれてゴールするアントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ) photo:CorVosアタックを成功させたコロムは、単独でソレール峠登頂に成功。後方ではシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)やエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)が追走グループを形成したが、コースを知り尽くしたコロムには届かなかった。

結局コロムの独走は止まらず、後続を1分近く引き離し、生まれ故郷ブニョーラにゴール。優勝を飾るとともに、チャレンジ・マヨルカの総合成績トップに躍り出た。コロムはイリェス・バレアレス時代の2004年大会で総合優勝を飾っており、二度目のタイトルに王手をかけた。チャレンジ・マヨルカは翌日の第5戦トロフェオ・カルビアで幕を下ろす。

アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)
地元で優勝するなんて最高だ。この感情は言葉で言い表せない。チームが精一杯動いてくれたから、このチャンスを逃すわけにはいかないと思った。故郷のみんなの前で優勝するなんて、ツール・ド・フランスでステージ優勝するのと同じぐらい価値があるよ。

レース公式サイトより

トロフェオ・ポレンサ結果
1位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)3h54'49"
2位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)+56"
3位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)
5位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームコロンビア)
6位 モーリス・ポッソーニ(イタリア、チームコロンビア)+1'00"
7位 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)+1'01"
8位 マヌエル・バスケス(スペイン、コンテントポリス)+1'05"
9位 ポール・マルテンス(ドイツ、ラボバンク)
10位 マルクス・フォーテン(ドイツ、ミルラム)

チャレンジ・マヨルカ個人総合成績
1位 アントニオ・コロム(スペイン、カチューシャ)15h07'36"
2位 ジェローム・ピノー(フランス、クイックステップ)+41"
3位 エドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームコロンビア)
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、コフィディス)
5位 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル)+46"
6位 マルクス・フォーテン(ドイツ、ミルラム)+50"
7位 フランシスコ・ペレス(スペイン、ケスデパーニュ)+51"
8位 イニーゴ・ランダルーチェ(スペイン、エウスカルテル)+1'45"
9位 ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク)
10位 フアンマヌエル・ガラーテ(スペイン、ラボバンク)+2'00"

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