ツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)でBMCレーシングチームの快進撃が続いている。第5ステージは約50名によるスプリント勝負に持ち込まれ、トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)が2勝目を飾った。
ツール・ド・ポローニュ2013第5ステージ image:tourdepologne.pl/ポーランド屈指の避暑地として知られるザコパネにゴールする160.5kmで行なわれた第5ステージ。カテゴリー山岳が合計6カ所登場する本格的な山岳コースだ。合計2周する40.5kmのザコパネ周回コースには、1級山岳グロドゥフカと2級山岳ドロガ・ド・オルチェが設定されており、ビッグスプリンターの勝機は薄い。
メイン集団を牽引するヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) photo:Riccardo Scanferlaこの日も序盤からミカル・ゴラス(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)やトマシュ・マルチンスキー(ポーランド、ヴァカンソレイユ・DCM)ら、地元ポーランド人選手が積極的にエスケープ。昨年山岳賞に輝いたマルチンスキーが積極的にポイントを稼ぎ、山岳賞ランキングでトップに立っている。
合計7名の逃げグループは、メイン集団に対して1分リードでザコパネの最終周回に突入。ゴール22km手前に位置する1級山岳グロドゥフカで逃げはすべて吸収された。
断続的なカウンターアタックの末、グロドゥフカ頂上通過後にマチェイ・パテルスキー(ポーランド、キャノンデールプロサイクリング)が抜け出す。このパテルスキーの動きに、総合首位から6秒遅れのクリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)や同16秒遅れのロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)らが加わった。
ポーランド南部に広がるなだらかな山岳地帯を走る photo:Riccardo Scanferla
アタックを仕掛けるファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・レオパード) photo:Riccardo Scanferla
1級山岳でアタックを仕掛けるマチェイ・パテルスキー(ポーランド、キャノンデールプロサイクリング) photo:Riccardo Scanferla
リブロンを含む逃げグループは、15秒ほどのリードで最後の2級山岳ドロガ・ド・オルチェに差し掛かる。リーダージャージのラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)が自ら動いて集団のペースを上げる。結局逃げグループは頂上手前で吸収。50名ほどの集団が2級山岳を越え、ゴールに向かって突進した。
50名のゴールスプリントを制したトル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム) photo:Riccardo Scanferla約50名の精鋭集団の中でスプリンターと呼べるのは、すでにステージ1勝を飾っているノルウェーチャンピオンジャージのフースホフトのみ。登り基調の最終ストレートでリゴベルト・ウランがセルジオルイス・エナオモントーヤ(ともにコロンビア、スカイプロサイクリング)のためにリードアウトしたが、その後方からフースホフトが悠々とスプリントを開始する。
ステージ優勝を飾ったトル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)が表彰台に上がる photo:Riccardo Scanferlaパワフルなスプリントで登り勾配を突き進んだフースホフトが、デーヴィッド・タナー(オーストラリア、ベルキンプロサイクリング)を引き離し、マチュー・ラダニュ(フランス、FDJ.fr)を振り切ってゴールした。
雷神トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)降臨 photo:Riccardo ScanferlaBMCレーシングチームが3日連続ステージ優勝を達成。スプリント2勝目を飾ったフースホフトは「間違いなく今日のスプリントは僕にとってパーフェクトだった。今日は集団での勝負に持ち込まれれば大きなチャンスがあると思っていた。最後の山岳は厳しかったけど、チームメイトに助けられたんだ。プレッシャーもなく、チームとして楽しみながらレースを走っている」とコメント。復活を遂げた“雷神”はポイント賞トップにも立っている。
リーダージャージのマイカは同集団でゴールしたものの、終盤のカテゴリー山岳で積極的に動いたヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)が「アトラクティビティ賞」のボーナスタイム10秒獲得したため、1秒差で総合成績が逆転した。同賞はUCI(国際自転車競技連合)の新たな試みとして取り入れられたもので、毎日のカテゴリー山岳とスプリントポイントの合計ポイントで争われ、上位3位にボーナスタイム30秒、20秒、10秒が与えられる。
ツール・ド・ポローニュは残り2日。翌日の第6ステージは1級山岳が合計10カ所設定された厳しい山岳ステージで、最終日の第7ステージは37kmの個人タイムトライアル。ここまで僅差で繰り広げられている総合争いが、この2ステージで決着する。
レース内容や選手コメントはレース公式サイトならびにBMCレーシングチーム公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2013第5ステージ結果
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム) 3h54'40"
2位 マチュー・ラダニュ(フランス、FDJ.fr)
3位 ダニエーレ・ラット(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
4位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、アルゴス・シマノ)
5位 デーヴィッド・タナー(オーストラリア、ベルキンプロサイクリング)
6位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)
7位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
8位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)
9位 レイナード・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、アルゴス・シマノ)
10位 ゲオルグ・プレイドラー(オーストリア、アルゴス・シマノ)
個人総合成績
1位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル) 25h49'41"
2位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ) +01"
3位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) +05"
4位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル) +07"
5位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +08"
6位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソ・ティンコフ) +10"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル) +14"
8位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター)
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード) +17"
10位 トーマス・ローレッガー(オーストリア、レディオシャック・レオパード) +19"
ポイント賞
トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
山岳賞
トマシュ・マルチンスキー(ポーランド、ヴァカンソレイユ・DCM)
スプリント賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
チーム総合成績
レディオシャック・レオパード
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla


合計7名の逃げグループは、メイン集団に対して1分リードでザコパネの最終周回に突入。ゴール22km手前に位置する1級山岳グロドゥフカで逃げはすべて吸収された。
断続的なカウンターアタックの末、グロドゥフカ頂上通過後にマチェイ・パテルスキー(ポーランド、キャノンデールプロサイクリング)が抜け出す。このパテルスキーの動きに、総合首位から6秒遅れのクリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)や同16秒遅れのロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)らが加わった。



リブロンを含む逃げグループは、15秒ほどのリードで最後の2級山岳ドロガ・ド・オルチェに差し掛かる。リーダージャージのラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ)が自ら動いて集団のペースを上げる。結局逃げグループは頂上手前で吸収。50名ほどの集団が2級山岳を越え、ゴールに向かって突進した。



リーダージャージのマイカは同集団でゴールしたものの、終盤のカテゴリー山岳で積極的に動いたヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル)が「アトラクティビティ賞」のボーナスタイム10秒獲得したため、1秒差で総合成績が逆転した。同賞はUCI(国際自転車競技連合)の新たな試みとして取り入れられたもので、毎日のカテゴリー山岳とスプリントポイントの合計ポイントで争われ、上位3位にボーナスタイム30秒、20秒、10秒が与えられる。
ツール・ド・ポローニュは残り2日。翌日の第6ステージは1級山岳が合計10カ所設定された厳しい山岳ステージで、最終日の第7ステージは37kmの個人タイムトライアル。ここまで僅差で繰り広げられている総合争いが、この2ステージで決着する。
レース内容や選手コメントはレース公式サイトならびにBMCレーシングチーム公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2013第5ステージ結果
1位 トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム) 3h54'40"
2位 マチュー・ラダニュ(フランス、FDJ.fr)
3位 ダニエーレ・ラット(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)
4位 ルーカ・メスゲツ(スロベニア、アルゴス・シマノ)
5位 デーヴィッド・タナー(オーストラリア、ベルキンプロサイクリング)
6位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング)
7位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
8位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)
9位 レイナード・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、アルゴス・シマノ)
10位 ゲオルグ・プレイドラー(オーストリア、アルゴス・シマノ)
個人総合成績
1位 ヨン・イサギーレ(スペイン、エウスカルテル) 25h49'41"
2位 ラファル・マイカ(ポーランド、サクソ・ティンコフ) +01"
3位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、スカイプロサイクリング) +05"
4位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル) +07"
5位 ピーター・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +08"
6位 クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソ・ティンコフ) +10"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル) +14"
8位 エロス・カペッキ(イタリア、モビスター)
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード) +17"
10位 トーマス・ローレッガー(オーストリア、レディオシャック・レオパード) +19"
ポイント賞
トル・フースホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
山岳賞
トマシュ・マルチンスキー(ポーランド、ヴァカンソレイユ・DCM)
スプリント賞
バルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンドゥーラ)
チーム総合成績
レディオシャック・レオパード
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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