100回記念大会となった2013年のツール・ド・フランスの最終ステージを制したのは今大会4勝目となるマルセル・キッテル(ドイツ、アルゴス・シマノ)。マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)のシャンゼリゼ5連覇を阻止し、次世代スプリンターの台頭を印象づけるステージとなった。

ステージ優勝のマルセル・キッテル(ドイツ、アルゴス・シマノ)

マルセル・キッテル(アルゴス・シマノ)マルセル・キッテル(アルゴス・シマノ) (c)Makoto.AYANO自分たちが今日のスプリントに向けてしっかり準備できていたことを満足に思う。今の心境は言葉に現わせない。まるで夢のようなもので、それが今日、現実になった。正直にいうと、この夢がこんなに早く実現するとは思っていなかった。それが叶って本当にうれしい。

マルセル・キッテル(アルゴス・シマノ)がカヴェンディッシュとグライペルを抑え4勝目を挙げるマルセル・キッテル(アルゴス・シマノ)がカヴェンディッシュとグライペルを抑え4勝目を挙げる (c)Makoto.AYANO今日の勝利には、たくさんの努力が必要だった。ぼくたちは数多くトレインを形成し、また何度も試行錯誤を行なった。チームとして、本当に密集したチームとなって、スプリントを準備するための仕事を着々とこなした。そして昨年のシャンゼリゼのステージを分析し、スプリントの理論的な動きをチェックした。今日は、それがずいぶんと役に立ったと思う。

今回のツールは、ぼくが今まで体験したことがないほどにハードだった——これまで参加したレースのなかで最もハードだったと思う。その一方で、素晴らしさに満ちていた。ぼくたちは多くの成功を手にした。これは自分たちの予想以上だった。そのことが本当に喜ばしい。バカバカしく思えるかもしれないが、このツールはチームにとって本当に充実したレースで、チームとしての一体感がもたらされた。このことをチーム全員で本当に喜んでいる。

さて、パリの街に出て楽しむ番だ。第22ステージは、もうすぐ開幕だ……!


総合優勝のクリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)

イエローに身を包んだクリス・フルーム(スカイプロサイクリング)イエローに身を包んだクリス・フルーム(スカイプロサイクリング) (c)Makoto.AYANO毎日ずっと、このマイヨ・ジョーヌを守ることに専念してくれたチームメイトたちに感謝したい。それから、ぼくのことを信じてくれて、ぼくを中心にしたチーム作りをしてくれたチームスカイのマネジメントにも感謝したい。これまで何年も、ぼくに時間をかけて教えてくれたすべての人々にも感謝したい。最後に、この場所に到達するまでの一歩一歩を見守ってくれた親友たちや家族に感謝を……。

サングラスを外し最終ラップに向かうクリス・フルーム(スカイプロサイクリング)サングラスを外し最終ラップに向かうクリス・フルーム(スカイプロサイクリング) (c)Makoto.AYANOこの国はとても美しいだけじゃなく、この惑星で最大のスポーツイベントを毎年開催している。その100回記念大会で優勝できたのは名誉だ……このマイヨ・ジョーヌという存在は、時の試練に耐え、受け継がれていくはずだ。
(表彰台でのコメント)

クリス・フルームとスカイのチームメイトたちが肩を組んでゴールクリス・フルームとスカイのチームメイトたちが肩を組んでゴール (c)Makoto.AYANO本当に信じられない! 自分でも自然と涙がこみ上げてくるのがわかった。チームメイトたちと一緒にフィニッシュラインを越えたときは、本当に感極まった。彼らはこの2週間、自分の意思を捨ててマイヨ・ジョーヌを守ってきてくれた。

マイヨジョーヌを着て喜びの表情を見せるクリス・フルーム(スカイプロサイクリング)マイヨジョーヌを着て喜びの表情を見せるクリス・フルーム(スカイプロサイクリング) (c)Makoto.AYANO本当に過酷な——血がにじむほど過酷な旅路だった。でも、この場所に到着して、シャンゼリゼの表彰台の最上位に立つと、それだけの価値があるとわかった。100%の価値だ。

まだ気が早いが、自分には絶対にやりたいことがある。アフリカを始めとする開発途上国に自転車競技を普及させることだ。今回のツールは、次の観点からも非常に素晴らしい出来事だった。つまり、南アフリカ出身のダリル・インピー(オリカ・グリーンエッジ)がアフリカ人として初めてマイヨ・ジョーヌを着用したという事実は大きい——歴史的な意義があると思う。

そして、ぼくのパフォーマンスも、ケニヤに生まれ、南アフリカで学んだことに多いに関係すると確信している。このことがアフリカに住む若者たちに多くのインスピレーションを与えることになればいいと思う。

祝勝会について? パリに来ている学生時代からの友人たちや婚約者のミシェル、もちろんチームメイトたちやチームのスタッフにも参加してもらうつもりだ。忘れられない夜になると思う。

いまのこの時点にいたるまで、毎日ずっと緊張してナーバスになっていた。毎日さまざまな障害があり、毎日さまざまな試練が続いていた。そして最後の2kmになったときに、ようやく「いまこそ、これまでの試練を精算するときだ……」と気づいた。そこで圧倒的な感情の波が押し寄せてきた。

ツール・ド・フランスの美しさは、ファンの姿がぼくたち選手に密接していることだ。興奮や独特の雰囲気が、山岳ステージやレースの沿道でずっと道なりに続いている……たしかに、このことが幾度となく、選手たちの走りを確実に難しくしている。そして、選手が警官のバイクに先導されないときは、コースを確保するためにファンを実際に押しのけることもよくある。

だけど、これこそがツール・ド・フランスが特別な存在である証のひとつだ。ぼくたちは路上で本当にたくさんの支援を受ける。これもツール・ド・フランスが、ぼくたちが走る他のどんなレースとも違う点だともいえる。
(表彰台に立つ前のコメント)


ポイント賞、ステージ4位のペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)

2年連続でマイヨ・ヴェールを獲得したペーター・サガン(キャノンデールプロサイクリング)2年連続でマイヨ・ヴェールを獲得したペーター・サガン(キャノンデールプロサイクリング) (c)Makoto.AYANOとても満足はしている。ただ、昨年ステージ3勝したので、少しマシだったかもしれない。でも、今年のツール・ド・フランスではポイント賞ジャージを獲得することが目的で、それが現実になった。それにステージ1勝の成果もある。初日(第1ステージ)のひどい落車の影響も少しあった。あれでツール全体に影響が出てしまったと思う。でも、(結果には)満足はしている。

ぼくたちはレースごとに未来が変わっていくのを目の当たりにしている。現在はマルセル・キッテル(ドイツ、アルゴス・シマノ)が最速のスプリンターかもしれない。彼は若すぎるって? そんなことはない。彼にはまだ将来もあるし、ぼくたちは次世代のスプリンターの登場を目の当たりにすることになるだろう。


山岳賞、新人賞、総合2位のナイロ・クインターナ(コロンビア、モビスター)

新人賞も獲得したナイロ・クインターナ(モビスター)新人賞も獲得したナイロ・クインターナ(モビスター) (c)Makoto.AYANO何が起こったか自分でもわからない……長い間、このことを夢見ていたからこんなに早く実現したことが信じられない。ぼくはまだ23歳でしかない。でも、時の流れは速いというから、今の幸せを満喫したい。チームメイトや監督たちは、ぼくがこの勝利を勝ち取ることができると信じていたけど、ぼくは確信できていなかった。

ナイロ・クインターナのもとにコロンビアの応援団が駆けつけたナイロ・クインターナのもとにコロンビアの応援団が駆けつけた (c)Makoto.AYANO彼らは素晴らしかった。しっかりアシストしてくれた。とくにメンタル面でのサポートが大きくて、そのおかげでこのような大きな試練を乗り越えられた。ケアをしてくれたスタッフ、メカニック、そして選手全員といったすべての人々のおかげだ……彼らのおかげで、ここまでやってこられた。彼らがいなければ、なにも実現できなかったと思う。

2007年のツールで山岳賞を獲得したマウリシオ・ソレール(コロンビア、当時バルロワールド)2007年のツールで山岳賞を獲得したマウリシオ・ソレール(コロンビア、当時バルロワールド) photo:CorVosホセルイス・アリエッタ監督に「チーム内でのリーダーとしての役割を担ってほしい」と指示されたときは、堂々と「もちろん」と答えた。準備はできていたので問題はなかった。でも、チームメイトたちには自分の脚が持たない可能性があることは相談した。というのも、ツールは各ステージのペースがとても速く、走行距離が長いからだ。

チームメイトたちは「自分ができるだけのことをやる」と宣言するだけでいいと言ってくれた。それで気持ちを落ち着けて、脚が持つかぎりは前に向かって進むことになった。今回の成果は、数多くの努力と、神様と両親がぼくに授けてくれた特質のおかげだ。同時に、チームメイトたちの努力の成果でもある。

ほんの1年前は、ぼくにとってツールでの総合争いは想像のものでしかなかった——プロ選手になったばかりだから、自分の力を世界に見せるビックレースへの参加は今回が初めてだった。母国コロンビアの人々は、ぼくが山岳賞ジャージを獲得するのを望んでいた。山岳賞はコロンビア人選手にとってはずっとあこがれのものだったからだ……。

いま、この瞬間を使って、あるコロンビア人選手に挨拶の言葉を贈りたい。その選手とはツールで山岳賞ジャージを勝ち取った経験があり、2011年のツール・ド・スイスでの事故から復帰して、いまは母国で暮らしている。マウリシオ・ソレールという選手だ。彼は母国からぼくのことを気遣ってくれた。だから、彼にこのジャージを捧げたい。素晴らしい友人が、全快することを心から祈っている。あなたの導きで、ぼくは前に進み続けることができた。


総合敢闘賞のクリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)

スーパー敢闘賞はラルプデュエズを制したクリストフ・リブロン(アージェードゥーゼル)の手にスーパー敢闘賞はラルプデュエズを制したクリストフ・リブロン(アージェードゥーゼル)の手に (c)Makoto.AYANO素晴らしい! 2009年には獲得できなかったけど、今年こそ(総合敢闘賞)にふさわしいと思う。アクス・トロワ・ドメーヌやモンヴァントゥーなどの有名な山岳ステージのほとんどで逃げに入って存在感を示せ、今日も先頭にいることができた。

ツール・ド・フランス100回記念大会の総合敢闘賞に指名されるのは、とくに意味があることだと思う。自分にとっても素晴らしい栄誉だ。ずっと、この光景、シャンゼリゼで凱旋門を背景にして表彰台に単独で立つことを夢見てきた! 今回のツール・ド・フランスをとても満喫できた。この喜びは、明日も1日中続くと思う。


総合3位のホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

ホアキン・ロドリゲスは2人の子どもと一緒にポディウムに上がったホアキン・ロドリゲスは2人の子どもと一緒にポディウムに上がった (c)Makoto.AYANOこの表彰台に立てて、とてもうれしい。第1週のことを思いおこせば、本当に感慨深い。この成果はカチューシャやロシア、とくにイゴール・マカロフ氏にとって、とても重要な意味を持つと理解している。マカロフ氏のおかげで、このような結果を出せた。だから、彼に今回の表彰台を捧げたい。また、チームメイトたちにも感謝したい。彼らの多大なアシストがあったおかげで、総合成績でタイム差を大きく縮めることができた。

ぼくは再び自分の実力を示すことができたと思う。グランツールで連続して総合3位になれた[訳注:昨年のブエルタ・ア・エスパーニャに続いて総合3位になった]。第1週のトラブルの後で、ツール・ド・フランスで総合3位になれた事実は、特別な意味がある。これからはブエルタ・ア・エスパーニャに向けて準備するつもりだ。ブエルタは簡単ではないはずだ。

おそらく、ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)、イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデールプロサイクリング)といった強力な選手たちとの対決になるだろう。だけど、このチームは強い。総合優勝を目指してベストを尽くしたいと思う。


※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。

translation & text: Seiya.YAMASAKI

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