強風が吹き荒れた春・舞洲。実業団E1は田典幸(Espoir Asia)、女子は坂口聖香(パナソニックレディース)そしてJCFエリートは岡崎陽介(Galante Nara)がいずれも逃げ切り勝ち。

E3 1組 スタート前 会場は舞洲アイランドE3 1組 スタート前 会場は舞洲アイランド photo:Hideaki TAKAGI
4月7日(日)、発達した低気圧の影響で雨こそ降らなかったものの強風が吹き荒れた大阪市舞洲アイランド。春の舞洲クリテリウムはほぼ予定通り行われた。この舞洲クリテは全日本実業団自転車競技連盟が主催するEとFクラスレースが昼に、午前と夕方には大阪府自転車競技連盟が主催するレースが行われる。E3 1組 優勝の福留康介(チーム岡山)E3 1組 優勝の福留康介(チーム岡山) photo:Hideaki TAKAGIとくに大阪府車連の行うJCFエリートクラスは、コンチネンタルチームやJPT選手そして学連選手らが参加でき、じつは舞洲で最もレベルの高いレースだ。
E3 2組 優勝の中原裕章(Espoir Asia)E3 2組 優勝の中原裕章(Espoir Asia) photo:Hideaki TAKAGI
各クラスの勝者の声を中心にフォトレポートでお届けしよう。

E3 1組 16.3km
中盤に逃げたのは西村和樹(Espoir Asia)、代わって終盤に独走し優勝したのは福留康介(チーム岡山)。福留は環太平洋大学卒業後に再び走り出した。「ラスト3周で逃げることを考えていました。やるからにはJPTを目指したい」と語る。強豪選手の復活に期待したい。
1位 福留康介(チーム岡山)21分37秒
2位 加藤俊介(Tyrell Kagawa Racing)+09秒
3位 笹木哲雄(Espoir Asia)
E3 3組 児玉誠治(Lumiere KOBE)が優勝E3 3組 児玉誠治(Lumiere KOBE)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
E3 2組 16.3km
逃げができるも終盤までに吸収、スプリント勝負を中原裕章(Espoir Asia)が制した。「ゴールしたときは2位と思っていたのですが、周りから言われて優勝に気づきました。今回はロングスプリントだったので少し自信になりました」
1位 中原裕章(Espoir Asia)20分45秒
2位 小西優大(岩井商会レーシング)+01秒
3位 白石千尋(TEAM SANREMO)
E2 1組 優勝の江川哲治(VC Fukuoka)E2 1組 優勝の江川哲治(VC Fukuoka) photo:Hideaki TAKAGI
E3 3組 16.3km
ゴールスプリントを制したのは児玉誠治(Lumiere KOBE)。「今年から実業団登録しました。昇格できて嬉しいです。4月に仕事が変わったのでこれからしばらくは走れませんが、今日は悔いなく積極的に走ろうと考えていたのでよかったです。秋ごろにはふたたび参戦しようと思っています」
1位 児玉誠治(Lumiere KOBE)20分37秒
2位 山岡健人(TEAM LUPPI)
3位 原良太(徳島サイクルレーシング)+01秒
E2 2組 若狭智代秀(チーム・アヴェル)が優勝E2 2組 若狭智代秀(チーム・アヴェル)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
E2 1組 20.6km
中盤から抜け出しその後独走した江川哲治(VC Fukuoka)が優勝。「去年の舞洲はゴール直前で落車していたので勝てて嬉しいです。今日は風があろうと無かろうととにかく逃げることを考えていました。最高です」と語る。ボート競技のトレーニングとして始めた自転車が今では中心に。
1位 江川哲治(VC Fukuoka)31分29秒
2位 大堀雅行(PURPLE MONKEY)+09秒
3位 小林一郎(Honda 栃木)+10秒

E2 2組 20.6km
序盤から3人が逃げる展開に。さらに2人のスプリントとなり若狭智代秀(チーム・アヴェル)がこれを制した。「展開が良く、逃げた相手も強かったので勝てました。ヒルクライムが得意なのですがクリテリウムで勝てて嬉しいです」
1位 若狭智代秀(チーム・アヴェル)31分52秒
2位 大町健斗(チームサイクルプラス)+01秒
3位 松本貞行(Sakatani Racing)+26秒
E1 優勝の田典幸(Espoir Asia)E1 優勝の田典幸(Espoir Asia) photo:Hideaki TAKAGI
E1 27.5km
序盤から4人が逃げる展開に、メイン集団から単独アタックした田典幸(Espoir Asia)が追いつきそして引き離して中盤からの独走優勝。強風で半分以上独走にもかかわらず平均時速は他クラスより2kmほど速い最速の41.58km/h。このためリザルト上で4位以下はマイナス1ラップに。

「今日はTTのつもりで走りました。勝つことは意識せずに。自分を追い込んで走っていたら一人になったので結果として勝つことができました。今日は16kmの個人TTという感じでした。6月の全日本選手権個人TTにU23で出ますがそれが当面の目標」としている。
F 表彰F 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
鹿児島大4年生の田が所属するEspoir Asiaは、昨年にマーク・フリーマントル氏らを中心に鹿児島拠点に結成。チーム名は若手育成を中心に海外で走れるようという意味をこめてつけられた。
1位 田典幸(Espoir Asia)39分42秒
2位 小渡健吾(岩井商会レーシング)+14秒
3位 二俣雄哉(イナーメ信濃山形-EFT)+15秒
4位 今井雄輝(EURO-WORKS Racing)1Lap
5位 山本恵大(グランデパール播磨)
6位 山根理史(チームスキップ)
JCF ジュニア 表彰JCF ジュニア 表彰 photo:Hideaki TAKAGI
女子 15.4km
序盤から飛び出した坂口聖香(パナソニックレディース)と吉川美穂(Team ASAHI)の一騎打ちに。追い風区間でアタックしてその先のコーナーへ鋭く突っ込んだのは坂口。そのまま吉川を離して独走優勝。「今日は勝つことよりも自分から動いてどれだけ走れるかを目標にスタートしました」と語る坂口は、この3月にインドで行われたジュニアアジア選手権ロード2位の実績を持つ。この日は力とテクニックの両方を見せた。
1位 坂口聖香(パナソニックレディース)22分12秒
2位 吉川美穂(Team ASAHI)+23秒
3位 坂口楓華(パナソニックレディース)+1分26秒
JCF エリート 岡崎陽介(Galante Nara)が優勝JCF エリート 岡崎陽介(Galante Nara)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
JCF登録 エリート22.3km
大阪府車連主催のこのレースは豪華メンバーがスタート。前日にプレゼンを終えたシエルヴォ奈良MERIDAサイクリングチーム、JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス、昨年までシエルヴォ奈良のメンバー中心のGalante Naraなど勢ぞろい。序盤から岡崎陽介(Galante Nara)やチームマッサが攻撃を仕掛け岡崎を中心とした逃げができる。この逃げはメンバーを変えつつも岡崎は常に先頭に。

中盤から松井久(PEDAL)と佐藤信哉(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)の3人で逃げ続ける。シエルヴォ奈良が中心の追走は意思が統一されず差を詰められない。3人でのゴールとなりこれを岡崎が制した。「辻貴光さんのアシストのつもりでスタートから全開で行きました。逃げ集団となりペースを守ればいけると思いました。練習量は少なかったのですが、会場でいろいろな人からの声援が心にしみました」と岡崎は声援に感謝する。
1位 岡崎陽介(Galante Nara)32分45秒
2位 松井久(PEDAL)
3位 佐藤信哉(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+10秒
4位 長野耕治(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)+13秒
5位 西沢倭義(シエルヴォ奈良MERIDAサイクリングチーム)+14秒
6位 金井誠人(シエルヴォ奈良MERIDAサイクリングチーム)+17秒

photo&text:高木秀彰
Amazon.co.jp

マイス・パレード

Pヴァイン・レコード
¥2,530

サルベージ・マイス(Blu-ray Disc)

キングレコード
¥ 5,170