「カヴェンディッシュに勝ったのはキャリアで初めてのことだから嬉しい」ゴールスプリントで勝利を収めたペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)は勝利後にそう喜びを語った。

スタートを待つマリア・アッズーラを着たマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)スタートを待つマリア・アッズーラを着たマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) (c)CorVosアルベルト・コンタドールとサムエル・サンチェスが握手アルベルト・コンタドールとサムエル・サンチェスが握手 (c)CorVos


美しいウンブリア州へと向かうプロトン美しいウンブリア州へと向かうプロトン (c)CorVosアレッツォ近郊のインディカトーレ〜ナルニ・スカロ190kmで開催された第3ステージ。ブラム・タンキンク(オランダ、ブランコ)がスタートせず、174人のライダーがスタートする。
この日もニュートラルスタート時は曇だったが、0kmスタート地点を通過するやいなや雨が降り出し、スカロへのゴールまで振り続けることになる。じつに3日間連続の雨だ。

レインケープを着て走るメイン集団レインケープを着て走るメイン集団 (c)CorVosチェーザレ・ベネデッティ(イタリア、ネットアップ)、ガリコイツ・ブラーボ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が山岳ポイント争いのため抜け出ると、フランチェスコ・ファイッリ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)が合流。集団とはすぐに6分差が開く。
逃げる3人と集団との差は100km地点でで9分差までが開くが、後半に向けたロット・ベリソル勢などのコントロールにより着々と差を詰めだす。

レースが進むなかシモーニ・ストルトーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)とニック・ナイエンス(ベルギー、ガーミン・シャープ)がリタイア。春のクラシックへの調整を進めるナイエンスはオフシーズンの尻の骨折の影響に苦しんでいた。

ラスト30kmで逃げは3分差まで縮まり、ここからはゴールスプリントに向けた集団内の覇権争いが始まる。キャノンデール、ロット・ベリソル、そして昨日苦汁をなめたオメガファーマ・クイックステップらが集団前方に集まりコントロールを始める。

ひとつになった集団からラスト4.5kmでマッテオ・ラボッティーニ(イタリア、ヴィーニファンティーニ)が飛び出すもほどなくして吸収。
ラスト3kmで飛び出したセルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ)がアタックし、スカロの街への急な下りを利用して差をつけることに成功。ラグティンはラスト800mまで逃げ続けた。

ゴールの街へ向けての上りでスピードが上がる集団ゴールの街へ向けての上りでスピードが上がる集団 Riccardo Scanferla

ゴールスプリントを制したペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)ゴールスプリントを制したペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール) (c)CorVosしかし集団が一団となったゴールスプリントへ。オリカ・グリーンエッジのチームメイトに引かれた昨日の覇者マシュー・ゴス(オーストラリア)が最初に先行するが、昨日3位のゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)が追従。しかしそれを交わしたペーター・サガン(キャノンデール)が勢いを保ったままゴールへ。カヴェンディッシュは加速していくも、サガンを差し切れないまま2位でゴールラインを切った。

今日もゴール前の街への登り、そして下りでアシストできるチームメイトを失い、列車が形成できなかったカヴのオメガファーマ・クイックステップ。サガンが言うようにゴールスプリントでサガンが初めてカヴェンディッシュを破って勝利を挙げた。

マリア・アッズーラを守ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)マリア・アッズーラを守ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) (c)Riccardo Scanferlaサガンは言う「厳しい上りがあったからチームは激しく攻めた。スプリンターたちはそこで弱ったんだろうと思う。ラスト500mでマーク(カヴェンディッシュ)はアシストを失っていた。僕はグライペルの後輪についてカヴと肩を並べたけど、彼は遅れた。ともかくそれが僕にとって良かったけど、彼にとっては良くなかった」。

ミラノ〜サンレモ、そして春のクラシックでの可能性について聞かれ、サガンは応える。
「僕はまだ経験不足だからモニュメントに勝つことは難しいと思うけど、いいコンディションで臨んでできることならひとつはもって行きたい。ミラノ〜サンレモがだめなら、(ヘント〜)ウェヴェルヘムかフランドル、アムステルを」。

カヴェンディッシュは言う
「ステーフマンスがラスト500mまで連れて行ってくれたあと、グライペルの後輪につこうとした。でもサガンがすでにそこにいたんだ。スプリントを早めに開始したけど、常に誰かが後ろについてきたから一度緩めたんだ。サガンは本当にうまくやったよ。
キャノンデールは上りでハードに攻めたから僕は大きくポジションを落としてしまった。後方で喰らいつくのが精一杯だった。今日のレースから学ぶことは多いね。ミラノ〜サンレモは上りが決める。サンレモは僕が勝てる」。

スプリンターたちによるバトルはひとまずここまで。明日第4ステージはナルニ〜プラーティ・ディ・ティーボ 173km。頂上ゴールが待つ今大会の最難関クイーンステージだ。

ティレーノ〜アドリアティコ2013第3ステージ
1位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)5h15'12"
2位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)
3位 アンドレイ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
4位 ゲラルド・チオレック(ドイツ、MTNキュベカ)
5位 マシュー・ゴス(オーストラリア・オリカ・グリーンエッジ)
6位 ダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・シャープ)
8位 トル・フースホフト(ノルウェー、BMC)
9位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル)
10位 サイモン・ゲスク(ドイツ、アルゴス・シマノ)

個人総合成績
1位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) 11:23:08
2位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) +07”
3位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)+09”
4位 トニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)
5位 ゼネク・スティバール
6位 ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデール)+18”
7位 アレックス・ダウセット(イギリス、モビスター)+20”
8位 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)
9位 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
10位 ホアン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)

ポイント賞
マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)

新人賞
ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)

text:Makoto.AYANO
photo:Riccardo Scanferla、CorVos
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