ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)第4日目は個人タイムトライアルが行われ、スヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)が19.2kmのコースを最速で駆け抜けた。ステージ3位のミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)が総合首位に立っている。

個人TTを走るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)個人TTを走るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ) photo:tour de san luis1月24日に開催されたツール・ド・サンルイス第4ステージは中盤の山場、個人タイムトライアルを迎えた。レースの名称ともなっているアルゼンチン中部の都市、サンルイス市街に敷設されたコースの距離は19.2km。高速道路を使用したコースはごく緩い上りと下りで構成される単調なものだ。

ステージ9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)ステージ9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) (c)tour de san luis1分42秒遅れの33位となったアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)1分42秒遅れの33位となったアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ) photo:tour de san luisまず序盤に好タイムをマークしたのはアレクサンダー・ウェッターネイル(スウェーデン、ネットアップ・エンデューラ)。しかし後半になるにつれ総合上位陣がスタートしていくと、ウェッターネイルのタイムも次第に上書きされていった。

最速タイムを叩きだしたスヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)最速タイムを叩きだしたスヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ) photo:tour de san luisエロイ・テルエル(スペイン、モビスターチーム)が22分48秒、アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・メリダ)が22分23秒を順にマークしたものの、マローリのタイムを更に19秒短縮したのはカナダTTチャンピオンジャージを着るスヴェン・タフト(オリカ・グリーンエッジ)。22分14秒というタイムを叩き出すと一躍ホットシートにつく。

好走を見せたヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)やタジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)もタフトのタイムを上回ることはできず、タフトのステージ優勝が決まった。平均速度は51.8km。

「毎年この時期はどこまで攻めることができるか分からないけれど、今日は調子の良さを感じていた。(タイムトライアルが)どれだけ厳しいことなのか忘れていたから、こんなに厳しいものだったかと少し驚いたよ」そう説明するタフト。

「冬場には長距離の乗り込みとパワートレーニングをしたけれど、一番良いオフとなった。加えて早めにアルゼンチンに入り、暑さと気候に慣れることができたのも良かったんだ。今日のコースがとてもイージーだったことも僕にフィットしていたんだ」と付け加えた。

またこの日、リーダージャージを着ていたアレックス・ディニス(ブラジル、ファンヴィック・ブラジリアンベスト)が1分20秒遅れの23位に沈んだことで、3位に入ったミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)がリーダージャージの獲得に成功した。

「今日は30℃を超えていて、とても暑かった。今朝はコースの下見を2周していたから、コースのシンプルさは分かっていたよ。明日からはヴァンガーデレンやコンタドール、ニーバリなど偉大なチャンピオンが攻撃を仕掛けてくるだろう。走りを改善することができて、今はただただ嬉しい。チームは今シーズンに向けてずっとサポートしてくれたんだ」とクヴィアトコウスキは語った。

またこの日、アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ)は57秒遅れの13位、ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)は1分42秒遅れの33位に。増田成幸は3分38秒遅れの103位でゴールしている。

ステージ表彰台 1位スヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)、2位ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、3位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)ステージ表彰台 1位スヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)、2位ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)、3位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) photo:tour de san luis総合首位に立ったミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)総合首位に立ったミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) photo:tour de san luis






選手コメントはチーム公式サイトより。


ツール・ド・サンルイス2013第4ステージ結果
1位 スヴェン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ) 22′14″
2位 ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) +07″
3位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) +11″
4位 ヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ) +14″
5位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・メリダ) +19″
6位 ジョージ・ジアシンティ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) +26″
7位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +33″
8位 エロイ・テルエル(スペイン、モビスターチーム) +34″
9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) +47″
10位 ユルゲン・ヴァンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +52″
103位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング)+3′38″

個人総合成績
1位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)12h30′37″
2位 タジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +23″
3位 ユルゲン・ヴァンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +42″
4位 アレックス・ディニス(ブラジル、ファンヴィック・ブラジリアンベスト) +45″
5位 バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル) +54″
6位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソ・ティンコフ) +1′10″
7位 ダニエル・ディアス(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス) +1′12″
8位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
9位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)+1′24″
10位 ヘスス・ヘラダ(スペイン、モビスターチーム)
78位 増田成幸(キャノンデール・プロサイクリング)+11′45″

山岳賞
ジョージ・ジアシンティ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)

ポイント賞
ラーンドロ・メッシネオ(アルゼンチン、サンルイス・ソモストドス)

新人賞
アレハンドロ・シヴォーリ(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)

チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ


text:So.Isobe
photo:tour de san luis,Cor.Vos

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