第1回に引き続き、(株)デサント ルコックサイクリングウェア企画担当の井上大平さんからお聞きしたパフォーマンス・サイクリングラインの開発ストーリーをお届けします。今回は幅広い層に人気のデザインの秘密に迫ります。

サイクリングウェアのデザインに新風を

—ルコックといえばデザインが人気です。ここにあるパフォーマンスラインを見せていただいても、フランスの香りがしますね。デザインもどこか独特です。どういったデザインコンセプトをお持ちでしょうか。

井上:その通り、製作にあたって「こういうものを作ろう」と決まってからも時間を掛けたのはデザインです。我々のウェアには、ここにもうひとつ特徴を持たせてあります。今まで既存のメーカーさんが提供しているサイクリングウェアというのは、特徴のひとつに前身頃のファスナーを中心に見たときに左右対称のわかりやすいデザインのものが非常に多いことが挙げられます。

特徴的なデザインが人気のle coq sportif。サドルバッグやグローブなどのアクセサリーも展開を始めている。特徴的なデザインが人気のle coq sportif。サドルバッグやグローブなどのアクセサリーも展開を始めている。 photo:(c)DESCENTE レディースウェアも種類が豊富。カラフルでオシャレなデザインが女性の人気を集める。レディースウェアも種類が豊富。カラフルでオシャレなデザインが女性の人気を集める。 photo:(c)DESCENTE

我々が「ルコックらしさ」を出すためにどうしたらよいかと考えた時に、例えば前身頃を全て使って、ファスナーを中心にしたとして左右非対照のデザイン、つまり前身頃全体を1つのキャンバスに見立てたデザインを打ち出そうと。そこで差別化を図りたいと思いました。また、デザイン面において、我々はルコックのロゴを最大の武器だとも考えています。

—なるほど。他ジャンルのスポーツウェアにおいてもルコックはロゴ自体が商品の人気を支える大きな要素ですね。

井上:ただし、ただロゴをつければOKだというわけではありません。既存メーカーさんはブランドが判別できるよう、ロゴはウェアのある程度決まった位置に置かれているように私には見受けられます。我々はロゴというものをデザインの一部に落とし込みたいと考えました。色んなところに色んな大きさと形で、デザインの一部になればと。

とはいえ、展示会の際にお客様にもお話していますが、あえてひとつ我々の弱みを挙げるならば、レース現場での実戦経験が無いということです。本当の意味での選手の感想というものをいただけてはいません。そこは多少のウィークポイントになるかもしれませんが、引き続きあらゆる方々の協力の下に、着用感や大きさ、デザインなどの改善点、あるいは良い点などを継続的にトライし、検証を行って良い物を作り続けていきたいと思っています。

Téte de la course/ウインドジヤケツトTéte de la course/ウインドジヤケツト パッカブル仕様の軽量ジャケット。軽量のスケルトンリップ素材はプロ使用の世界標準 ¥12,600(税込) photo:(c)DESCENTE Téte de la course/ハンソデジヤージTéte de la course/ハンソデジヤージ 流線的な切替と配色が特徴。 ¥10,500(税込) Photo: (c)DESCENTE Téte de la course/ハンソデジヤージTéte de la course/ハンソデジヤージ ルコック独自の開発素材プロテジを使用。 ¥16,800(税込) photo:(c)DESCENTE

ちなみに展示会でのお客様からの感想として、デザイン面での高評価をいただいています。「今までに無かった」とか、「これまでの物より特徴的である」とか、「他ブランドと横並びにした時でもルコックのウェアだとすぐ判別できる」等の感想がありました。各小売店様も新鮮なアイテムを必要としていた時期のようで、そこもタイミングが良かったと言えるかもしれません。

—パフォーマンスラインの製品は何処で販売されるのでしょうか?

井上:全ラインナップが全て揃うのは原宿のルコック直営店になります。今回、サイクリング競技用ラインはサイクルショップ等の小売店様からのオーダーは多くいただきました。スポーツ大型チェーン店様はどちらかというと、比較的カジュアルなウェアが客層に合うと思われますので、小売店様とは違ったタイプのウェアをお届けしています。

今後の展開について

—今回はTéte de la course(テット・ドゥ・ラ・クルス=逃げ集団)というジャンルからデビューしていますが、まさにこれに続く集団を予感させるネーミングですね。今後の展開予定を教えていただけますか?

「パフォーマンス・サイクリングライン」のモデルをつとめるのはTeam NIPPOの宮澤崇史選手「パフォーマンス・サイクリングライン」のモデルをつとめるのはTeam NIPPOの宮澤崇史選手 職業モデルではなく、日本トップクラスの現役レーサーを起用するところにle coq sportifの本気が窺える。photo:(c)DESCENTE 井上:自転車はルコックにとってブランドの起源にあたる大事なカテゴリーです。ですので、この競技用ウェアを中心に、既存の3ジャンルのカテゴリーについて引き続き強化していきます。競技用ウェアについては2010年度は、どこか日本のチームに提供・サポートを行う予定はありません。しかし競技用ウェアをやっているからには、早い段階でチームのサポートをできたらと考えています。

それと合わせて、競技用ウェアを必要としない層のサイクリストにも既存の3カテゴリーから魅力的な提案を行ってブランド全体を盛り上げて行きたいと思っています。競技というトップカテゴリーの部分でしっかり物作りをしていることをお客様に認知して頂いた上で、汎用性のあるウェアも認知していただけたらと思っています。

—最後に開発者としてのメッセージをいただけますか。

井上:一人でも多くの方にルコックのウェアを着て欲しいですね。そして、ルコックのウェアを着る人にはルールやマナーを守れるスマートなサイクリストになってほしいと思います。ルコックを着ている人が事故を起こしたりしたら悲しいですからね。

一人でも多くルコックのファン、一人でも多くサイクルスポーツのファンが増えて欲しいという気持ちです。製品に関わる部分のPRだけでなく、自転車全体、また地球環境といった視野でもブランドが貢献できたらと考えています。

2010年春夏の展開が始まるにあたり、ホームページをリニューアルをいたしました。この度は、自転車しかり、サッカーしかりとそれぞれのカテゴリーの企画担当が、それぞれの商品を紹介するためにブログ形式で定期的に情報を掲載しております。サイクリングのブログでは「今日はあそこにサイクリングに出かけた」等の個人的な情報も含めながら、様々な情報を発信していきたいと思っています。ぜひ、一人でも多くの方に見て頂けたらと思います。

これからは時にはルコックのファンとのサイクリングを企画したり、またルコックのウェアを通じて自転車仲間ができるような、そんな活動もできたらと考えています。たまにブログにアクセスしてもらって、何か面白い情報はないかチェックしてもらえたら幸いです。

le coq sportif オフィシャルサイトle coq sportif オフィシャルサイト 画像をクリックするとサイトにジャンプします。 (c)DESCENTE le coq sportif CYCLING BLOGle coq sportif CYCLING BLOG 画像をクリックするとサイトにジャンプします。 (c)DESCENTE

page.3につづく

次回第3部では浅田顕さん(エキップ・アサダ/シクリズムジャポン代表)がルコックのウェアに込められた思い出話を語ります。お楽しみに。
提供:デサント 聞き手:綾野 真(シクロワイアード編集部)