2019/01/05(土) - 09:28
レザインGPS特集の第1ページでは基本から使い方をご紹介した。サイコンを使う上で必要な操作を学んだ後は、ナビシステムのHow toを中心にサイクリングライフを豊かにしてくれる機能と、実際のライドに使用してのインプレッションをお届けしよう。
GPSサイコンはスマホと組み合わせインターネットと繋がることで、扱える機能がグッと広がる。レザインの場合は、今回紹介するナビゲーション機能に加えて、現在位置を知人に知らせることができるライブトラッキング(LEZYNE TRACK)、ストラバのタイム計測区間を現地で知らせてくれるライブセグメントなどが使用可能となる。
レザインのナビゲーションシステムは、レザインのサービス内だけで完結することが美点だ。スマホのアプリ「ALLY V2」でも、PCブラウザのWEBサービス「GPS ROOT」と同じようにルート作成が可能となっている。これにより、外出先でのルート作成と、ルートデータをその場でサイコンへ転送・表示することを実現している。ルートは様々なアプリで作ることはできるが、サイコンに転送までできるのは稀有な存在だろう。
スマホでのルート作成・転送機能は、ナビゲーションシステム使用中のリルーティングを実現している。間違えた道から目的地までの道のりを再計算してくれるのは、引き返すという行動を面倒だと感じるサイクリストにとっては嬉しい機能の一つだ。また、レザインが導き出すルートは、自転車やハイキングに合わせているため、クルマの交通量が多いところを避けてくれる。
レザインは2018年夏に発表したMEGAシリーズより、オフラインマップを導入している。オフラインマップというのは、一度サイコンに入れてしまえばネット環境がなくても表示できる地図のこと。ナビゲーションを受ける際に地図が表示されるかどうかは、移動中に直感的に進むべき道を把握するために必要なものだ。
自動ルート作成でも「ROAD BIKE」「MOUNTAIN BIKE」「COMMUTER BIKE」「SHORTEST」という項目で、複数のルートを提案してくれるようになる。ワンアクション必要となるが、電波の心配がある場所に行く人は是非作業して欲しい。
スマホ1つで使えるナビゲーションシステムにチャレンジしよう
GPSサイコンはスマホと組み合わせインターネットと繋がることで、扱える機能がグッと広がる。レザインの場合は、今回紹介するナビゲーション機能に加えて、現在位置を知人に知らせることができるライブトラッキング(LEZYNE TRACK)、ストラバのタイム計測区間を現地で知らせてくれるライブセグメントなどが使用可能となる。
レザインのナビゲーションシステムは、レザインのサービス内だけで完結することが美点だ。スマホのアプリ「ALLY V2」でも、PCブラウザのWEBサービス「GPS ROOT」と同じようにルート作成が可能となっている。これにより、外出先でのルート作成と、ルートデータをその場でサイコンへ転送・表示することを実現している。ルートは様々なアプリで作ることはできるが、サイコンに転送までできるのは稀有な存在だろう。
スマホでのルート作成・転送機能は、ナビゲーションシステム使用中のリルーティングを実現している。間違えた道から目的地までの道のりを再計算してくれるのは、引き返すという行動を面倒だと感じるサイクリストにとっては嬉しい機能の一つだ。また、レザインが導き出すルートは、自転車やハイキングに合わせているため、クルマの交通量が多いところを避けてくれる。
出かける前にはオフラインマップの準備を忘れずに
レザインは2018年夏に発表したMEGAシリーズより、オフラインマップを導入している。オフラインマップというのは、一度サイコンに入れてしまえばネット環境がなくても表示できる地図のこと。ナビゲーションを受ける際に地図が表示されるかどうかは、移動中に直感的に進むべき道を把握するために必要なものだ。
自動ルート作成でも「ROAD BIKE」「MOUNTAIN BIKE」「COMMUTER BIKE」「SHORTEST」という項目で、複数のルートを提案してくれるようになる。ワンアクション必要となるが、電波の心配がある場所に行く人は是非作業して欲しい。
オフラインマップ・ダウンロード方法~スマホの場合~
1 | 「ナビゲーション」画面の左上に表示されている歯車アイコンをタップ |
2 | ポップアップの「オフラインマップ」を選択 |
3 | 表示されている「オフラインマップをダウンロード」から次のページへ |
4 | 画面上に表示されているマップをダウンロードすることができる |
5 | 任意の広さまで、ピンチアップ、ピンチアウトしよう |
6 | 決まったら「ダウンロード」ボタンを押そう |
7 | ダウンロードしたGPSデータはリスト化される |
8 | リスト右に表示されている「GPSへ転送」でサイコンにデータを送る |
9 | 「オフラインルーティング優先」のスイッチをオンにしておく |
Tips
地図データの容量は小さくないため、ダウンロードには時間が掛かる。広範囲のマップが必要な場合、パソコンを駆使したほうがスムーズに行える。また、複数の地図データをダウンロード・転送することができるため、段階的にオフラインマップ範囲を拡張させても良いかもしれない。
~パソコン(GPS ROOT)の場合~
1 | ページ上部「device feature」にポインタを乗せると表示される「Offline Maps」を選択 |
2 | 画面上の赤い囲いの内側がオフラインマップが生成される範囲 |
3 | 手のひらマーク上でドラッグで範囲の移動 |
4 | 右上と左下の隅をドラッグで範囲の拡大、縮小 |
5 | 好みのエリアにできたら、「Click to create offline map file」というボタンをクリック |
6 | その後出現する「download」ボタンを押し、パソコン内にデータを保存する |
7 | MicroUSBでサイコンとパソコンを接続する |
8 | LEZYNE GPS内の「Map」フォルダにデータをコピーする |
準備が整ったらナビのルートを作ってみよう
オフラインマップを用意できたら、早速ルートを作成してみよう。最も簡単な手段はもちろんスマホだ。スマホ上で行えるパターンは主に2つ。「現在地~任意の行きたい場所」の2点間ルーティングと、「任意の場所スタート~立ち寄りポイント~フィニッシュ地点」を好きに選べるルーティングだ。パターン1:現在位置から任意の場所まで自動ルート作成
デバイスの「ナビゲーション」タブをタップすると、現在位置付近の地図が表示されるはずだ。そこから任意のポイントをタップするか、検索窓で足を運びたい場所をタイプして検索するだけ。「ここに行きますか?」のような確認ポップアップが表示され、「はい」を押すとルートを自動的に作成してくれる。1 | スマホアプリのナビゲーション画面を開く |
2 | 現在地が表示されていることを確認 |
3a | 行きたい場所を画面上でタップ |
3b-1 | 入力窓でキーワードを入れて検索 |
3b-2 | 「ここに行きますか?」のような確認ポップアップが表示の「はい」を押す |
4 | ルート自動作成 |
5 | 「Go」ボタンを押すとサイコンにルートデータが転送される |
6 | ライド開始 |
パターン2:任意の場所を複数指定して自動ルート作成
途中で寄り道をしたい場合は、ナビゲーション画面右上に表示されている「三」のようなボタンをタップして、メニューを表示させよう。そうすると「ルート作成」というタブが目に入るはずだ。それをタップ。地図が表示されたら成功だ。行きたい場所を画面上でタップするか、入力窓にキーワードを入れて検索すると、そこまでのルートが作成される。1 | スマホアプリのナビゲーション画面を開く |
2 | 画面左上の「三」のようなボタンをタップ |
3 | 表示されたメニューの中から「ルート作成」を選択 |
4a | スタートポイントを画面上でタップ |
4b | 画面上部の虫眼鏡ボタンを押し、スタート場所のキーワードを入れて検索 |
5 | 立ち寄りポイントを追加したい場合は「手順4(aとbどちらでも可)」を繰り返す |
6 | フィニッシュ地点も「手順4」で選択する |
7a-1 | 画面下部の「Go」ボタンを押し、サイコンに案内情報を転送 |
7a-2 | ライド開始 |
7b-1 | 画面下部のフロッピーディスクボタンで案内情報を保存する |
7b-2 | 画面上部「三」のメニューから「保存ルート」を選択 |
7b-3 | リストの中から使いたいルートを選び、データを呼び起こす |
7b-4 | 画面下部の「Go」ボタンを押し、サイコンに案内情報を転送 |
7b-5 | ライド開始 |
いずれのパターンでも、ルート作成時に複数の行き方がある場合は提示してくれるため、プロフィール(高低図)を見ながら好みのルート選択することが可能。ルートが決定したら、アプリ上の「GO」をタップするだけで、サイコンにそのデータが転送される。
屋外でも電波のあるところならばルートを作ることができるため、サイクリング途中で行きたい場所ができても対応することができる。パターン2で作成したルートはGPS ROOTのアカウントに保存することができるため、あらかじめサイクリングの予定を立てる時にも使うことができる。
今回はパソコンでのルート作成の方法を省略するが、基本的には同じような操作で行う。また、パソコンでは「.gpx」「.tcx」といったルートデータをGPS ROOTにアップロードすることが可能となっており、ストラバのような外部サービスで生成したルートデータをレザインGPSで使用することができる。
目指せ名物クロワッサン ナビを頼りに津久井湖・ゼブラコーヒーに向かって出発!
今回の特集ではホビーサイクリストのテイ・ヨウフウさんにレザインGPSを使用して頂いた。普段も手持ちのサイコンにルートデータを入れサイクリングを楽しんでいる彼女が、レザインGPSを使用している様子と、彼女のインプレッションをお届けしよう(ライドの様子は動画でお楽しみください)。
テイさんがレザインGPSを使用するのは今回のライドが初めて。まず最初に行うのはスマホとのペアリングだ。テイさんはメニュー画面を開くことができたら、説明無しでペアリング画面に到達。スマホ画面の「デバイスのスキャン」も簡単に見つけ、スムースにサイコンとスマホを連携させた。
普段よりスマホと何らかのデバイスの連携を行っている方であれば、スマホアプリのボタン配置は直感的にわかるようだ。初めて触るデバイスの場合はハード操作を理解するほうが優先順位は高そうだ。レザインの場合、4ボタンなので割り振られた機能を把握しておけば十分。もちろん気になる方は説明書を読みながら進めてみよう。
さて、スマホをペアリングしたらサイコンの画面カスタマイズへと移る。テイさんはサイコンのボタンをポチポチせずにカスタマイズできる点に魅力を感じたようだ。今回は初めて触れるため、ベーシックな状態からは大きく変えず。普段は一つの画面に、速度、ケイデンス、心拍、走行時間、獲得標高や3秒平均パワーなど自分好みのデータを表示させているよう。レザインでも同じようにカスタマイズすることは可能だ。
いよいよ本題のナビゲーションシステムに移ろう。今回のサイクリングは埼玉県と東京都の県境にある狭山湖から、神奈川県の津久井湖を目指すもの。途中、城山湖や津久井湖北岸など最短ルートでは選ばれないところを通過したかったので、パターン2でルートを作った後、サイクリングへと出発した。ここからは、テイさんが実際に目的地への42kmのライドで使ってみての使用感やミスも含めて紹介していこう。
今回はオフラインマップを導入する前にルートを作成。その後にオフラインマップを入れて地図を表示させてしまったため、案内される道は交通量が少ないものの曲がり角の多いルートでナビゲーションされることになってしまった。とはいえ、トレーニングライドでも無い限り、有効的なルートではありそうだ。
自動作成されたルートがあまりにも細かい場合は、オフラインマップを導入した上でルートを作り「Road Bike」を選択するか、パターン2で走りたい道を指定してルートを作り上げた方が良さそう。もちろん自動作成ルートでも目的地までは確実に連れて行ってくれるため、土地勘がない場所では非常に心強い味方となってくれる。
お昼前に狭山湖を出発したテイさんは、ナビを頼りに午後3時過ぎにゼブラコーヒーに到着。途中の城山湖ストラバ・セグメントでは、画面に表示された他人のKOMタイムに触発され、ついつい頑張ってしまったみたい。寄り道・撮影タイムを挟みつつ、42kmを4時間でフィニッシュだ。クロワッサンと自家焙煎コーヒーのいい匂いに誘われ、いそいそと入店。美味しいクロワッサンを頬張りながら、レザインGPSを使ったライドのインプレッションを聞いてみた。
使ってみてどうだった? 初使用のサイクリストからみたレザインGPS
―今回レザインGPSを初めて使用してみて、どのようなイメージを持たれましたか道の案内がわかりやすいですね。画面に表示されている矢印の案内に沿って走ればいいので、どの方向に向かっていけば良いのか把握しやすかったです。これは他のサイコンであれば、自分の現在地を円で囲うだけとかなので、他にはない良い機能だと思います。ミスルートした場合でも、指示されている道から逸れていることがわかりやすくて便利でしたね。
ただミスルートに関しては、曲がり角の2~300m手前から注意書きが出てきてくれるので、自分自身が気をつけれていれば間違える心配はなく、大丈夫でしょう。ピピッという大きな音でも知らせてくれるので、見逃すことも少ないはずです。今回のサイクリングではミスルートもしてしまいましたが、自分の使い方次第だと思います(笑)。
ナビに大通りを通るようなルートが提案されれば、個人的にはそちらをオススメします。細い道を繋いでいくルートの場合、クルマが少なくて安心だし、普段走らないような道に連れて行ってくれるのは楽しいのですが、ロードバイクならやっぱり速く気持ちよく走りたいですからね。そのような方にはオフラインマップを用意してからのルート作成がオススメです。
オフラインマップは1つのデータでの範囲が限られていますが、500kmなど長距離走りたい方は、複数回マップをダンロードすると広範囲をカバーできるようになります(※複数データをGPSに入れておくことで、自動的にマップが繋がってくれる)。逆に普段の活動範囲をだいたい決めている人でしたら、一つのマップデータで十分便利に使うことができます。
何よりもレザインのオリジナルアプリの使いやすさが魅力です。自分がいる場所と経由地を設定して引いたコースを、そのままサイコンに転送できる機能はとても有能です。普段私はルートラボで作ったコースデータをサイコンに入れるか、出先でスマホのアプリを使って目的地を検索しながら走っていますが、レザインの場合はそれが携帯一つでできてしまう。
出先でも今いる場所から新しい目的地を決めて、どこかに寄っていくルートづくりも簡単にできるのは便利だと思います。サイコンの設定もスマホから色々できてしまうので、ありがたいですよね。
―トレーニングで使いたい人のために、ストラバのライブセグメント機能などが備えられていますが、この機能はやる気を起こしてくれますか?
セグメントに入るとKOMの人と自分のタイム差が出てきてくれるので、「頑張らなきゃ」という気持ちにさせてくれますね。ストラバのセグメントはお気に入りに設定して、サイコンに転送しておくことで、ライブセグメント機能が使えるようになります。計測区間が近づくと「さぁ、やってみよう」という気分になり、トレーニングを頑張れます。
文字や表示の読み取りやすさもレザインの良さを感じるところです。太陽光がある中でもMEGA Cの表示は読み取りやすかったですね。文字がより鮮明に映し出されるMEGA XLの方が視認性が良いと思いますね。携帯の操作で表示項目を変えることができるため、自分の欲しい項目を大きくしておけば、より読み取りやすくなるでしょう。
―総じてレザインのサイクルコンピューターは、どのような方にオススメできますか。
値段がリーズナブルというのが良いですね。スマートフォンと変わらないくらい色々できてしまう多機能サイコンもありますが、使えてない機能もありますし、サイクリングの時は「走るだけ」と決めている方なら便利に使えると思いますよ。レザインはスピードと走行距離だけを表示するエントリー機と、スマホぐらいハイスペックなハイエンドGPS機の間を埋めてくれる丁度いいサイコンです。まずはGPSサイコンに手を出してみたい方にピッタリだと思います。
GPSでログを残せるようになるとサイクリングがただ走るだけではなくなり、走り終わった後に一日を振り返えることができるようになります。振り返るためサービスはレザインのアプリでも良いですし、ストラバのような外部サービスとも同期できるようになっています。
それができれば、どんなルートを走ったとか、ストラバであればセグメント(ストラバ内のタイム計測区間)のタイムを確認することができます。そういうのを見ると「次回はこの区間は頑張ってみようかな」といったように、GPSログ無しとは違った方法でサイクリングを楽しめるようになるんですね。
私も走行ログを残せるようになってから自転車を更に楽しめるようになったんです。GPSサイコンを使う前のサイクリングでは、撮影した写真と記憶にしか残りませんでした。しかしデータを保存するようになったら、数年前のライドも日付と走った場所やルート、区間タイムなどを振り返ることができ、本当に楽しみが増えました。GPSでログを残すこともオススメしたいです。
テイ・ヨウフウさん プロフィール
ツイッターアカウント「篠♡山は性癖です。」を持つSNS界で人気のホビーサイクリスト。弱虫ペダルをキッカケに自転車を始めて4年。今や年間走行距離は1.5万kmを越え、総獲得標高は35万mにも及ぶほど。とくに山岳地帯を走り込むパッションでサイクリングを楽しんでいる。現在、サイクルアパレルブランドの「アソス」やフランスのバイクブランド「ラピエール」のアンバサダーでもある。
ツイッターアカウント:@shino_138
ルーティング機能を発揮するレザインGPSの限定カラーが登場
レザイン MEGA XL GPS
サイズ | 57.5×78.3×26.6mm |
スクリーン | 35.3×58.8mm |
重量 | 83g |
ランタイム | 48時間 |
メモリー | 800時間 |
カラー | レッド、ホワイト |
価格 | 24,000円(税抜) |
記事/製品情報 | →シクロワイアード インプレ記事 →製品情報 |
レザイン SUPER GPS
サイズ | 42.9mm×67.8mm×27.5mm |
スクリーン | 31.7mm×40.1mm |
重量 | 76g |
ランタイム | 24時間 |
メモリー | 400時間分 |
カラー | レッド、ホワイト |
価格 | 16,800円(税抜) |
記事/製品情報 | →シクロワイアード インプレ記事 →製品情報 |
提供:ダイアテック text : 藤原岳人(シクロワイアード編集部)