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これは自転車のグランツーリスモ。新たな名車伝説がここから始まる


タキサイクル
中務博司さん


タキサイクル
千葉県佐倉市新臼井田22-2
Tel 043-461-7756
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まず、いままで私が感じていたピナレロトップエンドバイクのイメージは、自動車界でいうF1をイメージしていました。それはハイパワーに耐えられる剛性、そして高速巡航能力といったところのバランスで、エンジンつまりライダー自身の出力を相当なレベルで求められるバイクであると感じていました。

“プリンスカーボン”は加速性、高速巡航能力、衝撃吸収性など、様々な面で「素晴らしい」の一言なのですが、単独で走行し、長距離のライディングを考えてしまうと剛性感からくるフレームの硬さで私たち一般サイクリストレベルではなかなか難しいバイクでした。さらに“パリカーボン”はプリンスカーボンの重量が少し重くなり、剛性感やそのほかの部分においてはさほどの違いを感じませんでした。

プリンス、パリどちらのバイクにもいえることですが、トレーニングをきっちりされたアスリートクラスのライダーにとっては非常に素晴らしいバイクであると思います。しかし、一般のホビーユーザーに使用していただくには、組み合わせる車輪をカーボンディープリムなどのソフトなものをチョイスし、剛性を少し軽減しないと長時間・長距離のライディングは難しくなるということを実感しています。

今回『グランフォンドピナレロ』に“ドグマ60.1”で参加し、正直、先にも挙げた2台のピナレロトップエンドバイクのイメージがあったため、このバイクで完走できるか不安でいっぱいでした。しかし、スタートしてすぐにその不安は打ち消されました。脚にこない加速感、衝撃吸収性のよさ、なんと言っても剛性感が今までピナレロバイクから感じていたものとは一線を画すフィーリングに驚きました。全てにおいてナチュラルで、それでいて速い。素晴らしいバイクです。

プリンスカーボンやパリカーボンが自動車界で言うF1なら、ドグマ60.1はグランツーリスモだと感じました。例えるなら“ポルシェカレラ”のようなものです。ポルシェカレラでサーキットを走らせれば群を抜く性能を発揮し、同時に一般道でも何の問題も無く普通に走行することも可能。これがまさにグランツーリスモなのです。

ドグマ60.1はまさに自転車界のグランツーリスモバイクであると確信しました。今回のグランフォンドでも登坂性能は特筆すべきものがありました。さらに、それはダウンヒルでも感じ取ることができました。通常、私は右手:前ブレーキで使用しているのですが、試乗したバイクは左手:前ブレーキ。それでも何の不安もなくコーナーを攻めて走ることができました。それはこのバイクの安定感が私のライディングに余裕を与え、最高速度76.5kmというスピードが出ていたにもかかわらず安心して走れていました。

このバイクはベテランの皆さんに是非とも乗って、楽しんでいただきたい1台です。私はこの“グランフォンド ピナレロ”においてドグマ60.1を試乗し、新たな名車伝説が始まったのだと実感しました。

今回イタリアで参加した『グランフォンドピナレロ』は、まさに私自身との戦いでもありました。その中で「ドグマ60.1」の走行性能に驚かされ、またこのドグマがあったからこそメデオフォンドを完走することができました。価格を超えた、本当に乗りたいロードレーサーに出会えたと言えるでしょう。

時速30~50kmのスピード域での加速&巡航走行も思いのまま!


カミハギサイクル
伊井孝之さん


カミハギサイクル
愛知県小牧市小木東1-25
Tel 0568-73-831
ウェブサイト
一言で言えば、大変乗りやすいバイクということです。60HMカーボンを使用しながら硬過ぎず、適度なしなりを持っているためか、薄っぺらなパキパキした感じはまったくありませんでした。踏めばグイグイ進むレーサーとしての特徴はしっかりあるので、時速30~50kmでの巡航や加減速は思いのままでした。

僕自身、普段“オペラ カノーバ”(2006年モデル)に乗っているので、そのバイクと“ドグマ60.1”を比較すると、路面からの突き上げ感は同等でありながら、下りのコーナリングや平地の巡航・加速性能ははるかに高いと感じました。




鶴見辰吾さん

「間違いなく、世界最高の一台だ」


緻密な東レHMカーボンはしっかりとした剛性を持ちつつも、スィートスポットが大きい。乗り手を選ぶような尊大さはない。M.O.stのステム一体型のハンドル形状は、私にはとても使いやすく、絶妙なクラウチングスタイルをとることができた。

「オンダフォークなんて見かけ倒しだろ」って正直思っていたけども、とんでもない。高速での扱いがいいからドンドン飛ばしたくなる。平地単独で時速59.7kmをマークした。おそらく追い風が手伝ったというのもあるかもしれないが、でも人生自力最速。

また高速時や下りのコーナリングは安定しているので、積極的に攻めていける。間違いなく、いま手に入れられる最高の自転車の一台だ。

提供:ピナレロジャパン Text:Tomo Hoshino 制作:シクロワイアード