信州・伊那で南アルプスの雄大な自然を舞台に展開する「トレイルカッター」MTBツアーを紹介しよう。自然の地形を生かした極上のトレイルを堪能する一日は素晴らしいライド体験だ。



黄金色に輝くトレイルを走る極上ライドだ黄金色に輝くトレイルを走る極上ライドだ photo:Makoto AYANO
アメリカ・カリフォルニアのMTBブランド「サンタクルズ」の日本代理店ウィンクレルが企画するMTBフィールドを走って紹介する企画の第2弾。前回記事で紹介した富士見パノラマMTBリゾートに続き、今回紹介するのは長野県伊那市を拠点とするマウンテンバイクガイド&トレイルビルド「トレイルカッター」だ。MTBゲレンデやパークではなく、あくまで自然の山と地形を生かしたトレイルを走るガイドツアーでのライドを提供してくれるというもの。

参加者を乗せるマイクロバスの特製キャリアにはMTBが満載だ参加者を乗せるマイクロバスの特製キャリアにはMTBが満載だ photo:Makoto AYANO
トレイルカッター代表の「マーシー」こと名取将さんは、富士見パノラマなどでMTBコース管理やパトロールの仕事を通じて経験を積んだ後、カナダ・ブリティッシュコロンビア州ノースショアでマウンテンバイクを楽しみ、トレイルづくりをした経験から日本でのトレイルビルド活動を志し、帰国後2007年にここ伊那にトレイルカッターを設立、ルートを開拓しながらMTBツアーガイドとして営業を続け、現在に至る。名取さんらトレイルカッターのスタッフたちが地元の地権者や関係者と交渉を重ねて切り拓くルートは年々伸び、今や総延長80kmに及ぶという。ガイドツアーは今や全国的な人気となり、予約をとることが難しいほどの盛況ぶりだ。

トレイルカッター代表の名取将さんトレイルカッター代表の名取将さん マイクロバスに揺られてトレイルヘッドへ向かうマイクロバスに揺られてトレイルヘッドへ向かう


訪問したのは11月4日。今回のツアー参加者はおもに全国のMTBショップの店長やスタッフたち。ベテランばかりというわけではなく、どちらかといえばまだトレイルカッターを体験していない人が対象だとか。ショップのクラブライドなどで活用するために、まずは自身でもツアーを体験してみたいという人が多い。

サイクルショップ関係者が多い今回の参加者の皆さん。秋晴れに木曽山脈が見渡せる絶景が楽しめたサイクルショップ関係者が多い今回の参加者の皆さん。秋晴れに木曽山脈が見渡せる絶景が楽しめた photo:Makoto AYANO
今回のライド体験会を企画したのはサンタクルズ日本代理店のウィンクレル。昨年の同時期には世界最高峰のMTBチーム「サンタクルズ・シンジケート」のメンバーを招待して、ここトレイルカッターでディーラー対象のライドイベントを行った。「ここはスティーブ・ピートやグレッグ・ミナー、ルカ・ショー、ロリス・ヴェルジエらも最高と評価した日本が誇るトレイルです。ぜひ楽しんでください!」と小林代表。筆者のCW編集部・綾野も5年ぶり2度めの再訪。仲間うちでは年に一度は必ず行きたいという声が挙がるほど人気のトレイルツアーだ。

サンタクルズ5010(フィフティーテン)ほか試乗車が多く用意されたサンタクルズ5010(フィフティーテン)ほか試乗車が多く用意された photo:Makoto AYANOサンタクルズ代理店ウィンクレルの小林さん(右)と社長さんサンタクルズ代理店ウィンクレルの小林さん(右)と社長さん


集合は朝9時。道の駅「南アルプスむら長谷」付近にある事務所が集合地点だ。名取代表の軽い挨拶とブリーフィングの後、マイクロバスとワンボックスカーに分乗してトレイルへと向かう。クルマの後部にはキャリアに積んだMTBが満載。町外れから林道で山へ登り、標高約1,500mまで搬送車で登ってから下りメインでトレイルを楽しむという流れで、1日2〜4セットを楽しめる。

タイトなコーナーを楽しみながら下っていくタイトなコーナーを楽しみながら下っていく photo:Makoto AYANO
訪れた11月4日は紅葉真っ盛り。標高1,500mともなれば気温は低く、路肩には雪が溶けずに残るほど。トレイルに入れば落ち葉がさくさくのトレイルが続く。この日走ったのは「メインエリア」。縦と横のうねりに富むトレイルカッターらしさあふれるトレイル群で、この山には全部で10本以上のルートがあるという。その日のコンディションや参加者のライドスキルによってガイドが最適なルートを選び、走り分けられるという。

ジャンプスポットで技を披露するジャンプスポットで技を披露する photo:Makoto AYANO
トレイルへと入っていけば、陽を浴びて黄金色に輝く落葉と樹々の美しさに感嘆の声が上がる。トレイルはほぼ下りのみで、かつての山村生活を支えた山に分け入るために切られた山道はコーナーが連続する。波打つような「うねり」をアレンジしたMTBトレイルは、他では味わえない浮遊感とバイクをコントロールする快感を味わせてくれる。

トレイルビルドで手が入れられているものの、自然の地形を最大限生かしてつくられている。ゲレンデとは違う自然ありのままの地形と風景を楽しみながらライドを楽しめるのだ。何度も通ってレベルアップしたり、もし変化をつけたくなったなら「3rd(サード)エリア」や「バックカントリーエリア」も用意されているので、そこは飽きること無く通うことができる。

タイトなスイッチバックをこなすトレイルダウンヒルを楽しむタイトなスイッチバックをこなすトレイルダウンヒルを楽しむ photo:Makoto AYANO
ちなみに3rdエリアとは、前半に押上げを含む登り(標高差で30~100mくらいの押上が数回)あり、より自然の山の中で遊ぶという性格が強いトレイルで、10㎞強のワンウェイのトレイルを一日かけて走るという中級者~上級者向け。「バックカントリーエリア」はアップダウンの連続するシングルトラックを中心に、尾根筋トレイルを中心に林道も交えつつ登ったり下ったり、担いだり押したりと、山の中を数十キロに渡り走るというハードさで、体力、技術とも一番上級者向けのエリア。つまり体力もスキルもより高いものが要求される。つまりトレイルカッターが提供する総延長80kmを超えるルートは、頻繁に通ったとしても簡単には走り切れるものではない。

落ち葉のハーフパイプを滑るように駆け下りていく落ち葉のハーフパイプを滑るように駆け下りていく photo:Makoto AYANO
10kmほどのトレイルを下って人里に出た10kmほどのトレイルを下って人里に出た photo:Makoto AYANO
今回のメインエリアライドでは2回の搬送で、少し余裕をもって楽しんだ。トレインの先頭と最後尾にはトレイルカッターのガイドさんがつき、時おり確認ストップを入れながらのライドだ。グループにビギナーがいる場合はそのケアや走り方のレクチャーもある。「グループで参加していただく場合はできるだけレベルを揃えて来ていただくのが皆さんが楽しめるコツですね」と名取さん。お互いをよく知った上級者のグループなら休憩を少なめに1日に複数本チャレンジしてみる、なんてこともあるだろう。

スイッチバックをこなしながら標高を下げていくスイッチバックをこなしながら標高を下げていく photo:Makoto AYANO
今回のライドの目玉として、サンタクルズの2021年新モデルの5010(フィフティー・テン)が試乗車として数台用意されたこと。27.5インチ採用の「プレイバイク」の異名をとり、まさにトレイルカッターのような里山や自然の地形を生かしたトレイルに最適なモデルということで、サイクルショップのスタッフとしても大いに気になるところ。引っ張りだこ状態で、皆さん試乗車を乗り換えてはライドで乗り比べていた。

サンタクルズ5010(フィフティーテン)サンタクルズ5010(フィフティーテン) photo:Makoto AYANO
トレイルカッターのツアーで案内されるのはMTB専用コースというわけではなく、もとはといえば地元の人たちが山の管理や生活のために使ってきた古道や山道で、これを山の所有者や行政、森林管理者などの関係者から了解を得た上で使っている。だからこの一帯ではガイドツアー以外でのMTBの乗り入れはできない。また、ツアー中もトレイルを傷めないために、タイヤをロックしない路面に優しい走り方が勧められる。ハイカーなど人に会ったら下車して挨拶することも必要だし、GPSのログをSNSにアップしないことも基本ルールだ。季節的には熊も出るため、鈴の携帯も欠かせない。鈴がなければ声を出してはしゃぎながら走るのが熊避けとしても有効だ(笑)。

走ることメインで時間がすぐに経ってしまうのは惜しいもの。いつもなら明治時代の蔵を改築してできた古民家「みらい塾」でカレーとバイキング料理が楽しめるのだが、この日は休業中。そこで「道の駅南アルプスむら長谷」で売っている名物のクロワッサンとパンをいただいた。この優しい甘さのクロワッサンは一般旅行者や地元の人にも超人気商品になっていて、確実に買うには早いうちの予約が必要とのこと。

秋晴れに木曽山脈が見渡せる絶景が楽しめた秋晴れに木曽山脈が見渡せる絶景が楽しめた photo:Makoto AYANO
冬を迎えるため年内のトレイルカッターツアーは11月いっぱいで終了(条件付きでの予約開催のみ可能)。今年はコロナの影響があったが、例年どおりなら春の到来とともに3月上旬から予約が開始される。ツアー予約に際してはホームページの予約状況カレンダーを参照したうえでフォームより申し込む。ツアー形態としては、仲間同士で申し込むプライベートツアー、ひとりでも参加が可能で、いろいろな人とライドが楽しめるオープンツアーがある。またE-BIKEツアーもスタートしており、ハイスペックなレンタルE-BIKEもあり。ライドスタイルとしては車道、林道、トレイルをE-BIKEで登ってトレイルを下る。要望と話し合い次第で走り方を決めているとか。登りも楽しめるのがE-BIKEツアーだという。

また、関連施設として近隣の伊那市みはらしファームのバックカントリーに常設された C.A.B. TRAIL(カブトレイル)があり、オフロードコースでスキルアップが楽しめるMTB専用フィールドになっている。トレイルカッターが関わった施設で、家族連れや初心者〜中級者グループで楽しむのにもオススメとのことだ。

今回のツアーに参加した全国のサイクルショップのスタッフさんは、その経験を活かしてショップのクラブライドなどでトレイルカッター再訪問をしてくれるはず。最寄りのショップが参加ツアーを企画してくれれば、あなたも是非参加してみては。

また今回のライドで実走インプレしたサンタクルズの新モデル「5010」についてのインプレッション記事も後日掲載予定です。お楽しみに。



text&photo:Makoto AYANO

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