ツール・ド・おきなわで6度頂点に立った「最強ホビーレーサー」であり、現在は目黒区にてスポーツバイクショップ"RX BIKE"を営む高岡亮寛が、自転車による日本縦断最速記録を大幅に更新。ギネスブックへ申請し、認められれば新たなギネスレコードとなる。



8月5日朝4時、佐多岬を出発した8月5日朝4時、佐多岬を出発した photo:Kei.Tsuji
ツール・ド・おきなわ市民レースで6度チャンピオンの座に輝いた「最強ホビーレーサー」高岡亮寛(42歳・RoppongiExpress)が、「日本縦断ギネスレコード」へ挑戦。鹿児島県の佐多岬から北海道の宗谷岬まで、約2,600kmへ挑戦した。

現在のギネスレコードは、2018年7月にエンデュランスサイクリングチーム「SUN・CHROSS」のナガセキヒロキが記録した7日19時間37分というもの。その後、非公式ながらブルベライダーの森脇裕がサポートカー無しの単独走行にて7日18時間35分という記録を残している。

1日目で九州を縦断1日目で九州を縦断 photo:Kei.Tsuji
今回のチャレンジではギネス記録の確実な更新を目指し、高岡は7日間で全行程を走破するスケジュールを組んだ。8月5日午前4時に、本土最南端となる佐多岬をスタートした。

1日目は403kmを走り、九州を縦断。翌朝の関門海峡トンネルのオープン時間に合わせて2日目は出発し、岡山市までの427kmを走破。暑さに悩まされつつも、ここまで順調に来た高岡だったが3日目でペースダウン、走行距離330kmでこの日を終え当初予定より70km手前の福井県武生市へ投宿。

関門海峡を越え本州へ関門海峡を越え本州へ photo:Kei.Tsuji
悪天候の中でも折れずに走り続ける悪天候の中でも折れずに走り続ける photo:RXBIKES青函フェリーに自転車と共に搭乗青函フェリーに自転車と共に搭乗 photo:RXBIKES6日目に北海道へと上陸した6日目に北海道へと上陸した photo:RXBIKES


4日目は今回のチャレンジで最長距離となる一日。更に悪天候に見舞われるというバッドコンディションの中、前日の遅れを取り戻すべく力走し新潟県胎内市まで444kmをこなした。体力的にも厳しくなってきた5日目だが、追い風の助けを受け青森市まで401kmを走り切りフェリーへと乗船。6日目に函館からスタートし、260kmをこなして札幌へ到着。7日目となる8月11日の4時15分、台風が迫る中で最終目的地となる宗谷岬へ向けて残り340kmのスタートを切った。

連日のSNS上での実況もあり多くの人が固唾を飲んで見守る中、日本海側から内陸へと入り、稚内へ向かう国道40号をひた走る。午後4時半ごろにはついにオホーツク海へと到着、あとは海沿いを北東へ。暴風にもまれながら、30kmほどの海岸道路を走り切り、8月11日の午後5時28分、宗谷岬へとたどり着いた。8月5日の午前4時にスタートして以降、6日13時間28分で日本縦断を達成。現在の記録を29時間以上更新した。今回の記録はギネスへ申請され、認定されれば新たな記録となる。

6日13時間28分で記録を大幅に更新した高岡亮寛(RoppongiExpress)6日13時間28分で記録を大幅に更新した高岡亮寛(RoppongiExpress) photo:RXBIKES

なお、今回の日本縦断記録への挑戦はチャリティーチャレンジとしても実施されている。令和2年7月豪雨の被害に遭われた地域への支援へ賛同する企画となっている。地域への災害緊急支援寄付は下記サイトにて受け付けている。
https://www.satofull.jp/static/oenkifu/202007_kumamoto_kagoshima.php

text:Naoki.Yasuoka