2018/06/16(土) - 09:10
5月19日〜20日、秋田県男鹿半島にて開催されたグレイトアース あきた白神・男鹿なまはげライド。東北の秘境・白神山地と男鹿半島で行われた2日間のイベントを大会MCとナビゲーターを務めた平野由香里さんのレポートでお伝えします。
人生で初めて秋田に上陸した平野由香里です!現在大阪に住んでいることもあり、東北にやってくること自体が実は初めて。飛行機を降りたら予想通り少し肌寒く、羽織物を持ってきていてよかった。停滞していた前線の影響で、5月としては記録的な大雨となった秋田県。土砂崩れに伴う交通規制や路面状況の心配がある中で、大会自体が開催できるか危ぶまれましたが、地元の方の協力と大会運営チームで協議し、安全に参加者が楽しめるようにコースを変更することで開催できることになりました。良かった!
さて、秋田空港から前夜祭パーティの男鹿観光ホテルまで1時間強、余裕の到着かと思いきやここでも豪雨の影響が出ていて迂回路を回ることに。これはまずいかも……?前夜祭のMCである私が到着するより先にパーティがスタートしてしまう!?同じく大会のナビゲーターの白戸太朗さんもギリギリだとか!?かなり心配していましたが、なんとか無事に到着。参加者の皆さんと共に前夜祭「なまはげナイト!」がスタートしました。
男鹿の菅原市長が「ようこそ!男鹿へ!」とカンパイし、温かく迎えてくれました。市長は、大勢のサイクリストという人々に初めて出会って、たいそう驚かれたそう。乾杯をしたら立食パーティ形式で男鹿の海鮮を思う存分味わいました。鯛のお刺身やサザエのつぼ焼き、ハタハタの南蛮漬け、大きな鶏モモ丸ごと、海老などなど、盛りだくさんの料理が机に並びました!
その中でも評判だったのが、男鹿の漁師たちが発案した磯料理・「石焼き味噌汁」。秋田杉で作った桶に男鹿近海で獲れた魚介類を入れ、この中に800度から1000度に熱し真赤になった石を豪快にほうり込む。桶の中に焼き石を入れたときの迫力といったら!じゅわ〜!!という音と蒸気と共にみんなの歓声が上がりました。
初めて出会う参加者同士でお話をしたり、美味しい料理を堪能し会場の空気も温まってきた頃、お待ちかねのなまはげ太鼓「恩荷(おんが)」のライブが始まりました。勢いよく飛び出してくるなまはげの動きと「う゛おおおおおおお」という威勢のいい声にみんな釘付け。なまはげは男鹿半島に伝わる神の遣い。私も初めてお目にかかりましたがその存在に圧倒されました。
大迫力だったなまはげライブを楽しんだ後は、ご当地の景品の当たるクイズ大会へ!ランダムに選ばれた即席チームで頭をひねり、一つ一つ答えていきます。明日のエイドポイントに関わるクイズなども出て大盛り上がり。明日に向けてライドの仲間も増えました。
大盛り上がりだった前夜祭から一夜明け、ついに男鹿半島を堪能し尽くす本番がやってきました!前々日まで大雨で荒れていた天気も嘘のよう。私の日頃の行いですね!なーんて(笑)ほんとは参加者の皆さんの日頃の行いに感謝して、元気いっぱいのMCで皆さんをお出迎えしました。朝早いスタート前にあったかい郷土料理”しょっつる汁”の振るまいもあり心も体もほっこり。
そしてなんと!今回の大会名にもなっているなまはげも登場!赤と青のなまはげさん、近くで見るとやっぱり怖いんだけど、「お前ら、安全に楽しんでこいよー!」と言うことはめっちゃ優しい(笑)皆さんなまはげと記念撮影をしたりスタート前から全力で大会を楽しまれていました。
前々日の大雨の影響によるコース変更は、スタートから第一エイドに向かうコースを取り止めて、スタート地点から第二エイドに向かうコースになりました。変更後の走行距離はショートコース(103km/72km)→71.7km。ロングコース(170km/129km)→137.9km。スーパーロング(219km/197km)→186.7km。やっぱり、自然の力には逆らえないですね。この大会のテーマである「地球と遊ぶ。地球を守る。」を改めて実感しました。
スタート前にコース変更や注意事項などを確認し、いざスタート!私は、皆さんのお見送りをしてショートコースの方と一緒に出走しました。コースは広くてコンディションも良く天気も最高!ペダルをどんどん回して進んでいきたくなります。
あっという間に第二エイドの男鹿水族館 GAOに到着。朝7時にも関わらずハタハタや鯛の握りがずらっと並びます。特にハタハタが美味しかった。「もっと食べたいけど、ここで食べすぎるとこの後のエイドも豪華だからな」と参加者の声が聞こえてきます。そう!グレイトアースの大会は、サイクリングの時間配分や速度調整だけでなく、お腹の満腹調整も必要なんですよ(笑)
次に目指すのは、男鹿半島の一番先っちょ。第三エイドへはずっと海岸線沿いのコースが続きます。このコースが本当に素晴らしくって最高でした。コースの特性上、上から見下ろすので道の面積と同じくらい青くて濃い海をずっと眺めながら走ります。視界いっぱいに海が広がっていて、気分はまるで海上サイクリング。しかも波打ち際には「鬼の俵ころがし」と名付けられた絶景が!ピンク色の花こう岩に貫入する玄武岩が道のようになっており、鬼が米俵を転がした跡のように見えることから、その名で呼ばれています。
第三エイドの入道崎ニュー畠兼に到着!「う゛おおおおおおお」と何やら聞き覚えのある声が!振り向くとなまはげの銅像が声をあげて動いているではありませんか。銅像でも迫力ある……。夜に知らずに見たら絶対泣いちゃう。ここまでの景色に皆さん感動された様子でした。お話を聞くと、秋田県内からの参加者でも男鹿半島は初めて走ったという方もたくさん。
私もいつもはロングコースを走っているのですが、今回はゴール地点でお出迎えもしたかったので私は次の第四エイドへ続く半分の地点で折り返しすことに。でも、この後のコースもさらに素晴らしいライドが続きます。私もできれば走りたかった(泣)ということで、スーパーロングのナビゲーターをした白戸太朗さんに大会後取材させていただきました!
「素晴らしいコースでした。今回の大会は、グレートアース最長でした。時間内に全てのエイドを周り、ゴール地点に戻ってくることを目標に、同じコースの参加者と団結し走行出来ました。アップダウンも多くあるスーパーロングコース186.7kmは、エイドで休み過ぎないように気をつけて他のサイクリストとも協力する必要がありました。走行している間にチームワークも生まれて頑張れましたね」と全体を振り返った白戸さん。
記憶に残ったエイドは?と尋ねると「第五エイドのエナジアムパークの志んこもちが美味しすぎて、『お土産に持って帰りたい!』『どこで買えるの?』とエイドスタッフが質問攻めに合うくらい人気でした。残念ながらあまり日持ちがしないので空港でも買えず、お店での販売のみ。それもまた参加者の気持ちをぐっとつかみましたね。ここでしか味わえない美味しさです。」とのこと。う、羨ましい。
それでそれで?「第六エイドでのハタハタ館では、アワビ飯というアワビの出汁がよくしみこんでいるおにぎりと、つみれ汁が絶妙にマッチしていて目が潤むほど美味しかったです。ここで折り返しなのですが、上の方に少し登ると景色がものすごくきれいで、皆さん歓声が湧きました。秋田の海はこんなにも綺麗だったのかと大きな発見がありましたね。広大な景色を楽しめる上に車が少なくストレスフリーに走れます。他の地域のサイクリストはまだこの魅力に気づいていないと思いますよ。風力発電の景色も見事でしたし、エイドも美味しいものばかりで、景観もいい、男鹿半島コースオススメです!」と力説していただきました!
スーパーロングコースは、太朗さんとみなさんで団結しながらも、グルメもコースも堪能されたようですね。私がゴール地点でお出迎えしていると高揚した様子で皆さんが戻ってこられました。スーパーロングの方は、「達成感が得られて満足」と言いながらも自転車から降りる時によろけていたり。ちょっと疲れちゃったかな(笑) 身体はクタクタ、でも心は弾んでゴールされていました。完走された皆さんにとって、きっと忘れられない一日になったでしょう!また、来年、秋田で一緒に走りたいですね!
text&photo:Yukari.Hirano
人生で初めて秋田に上陸した平野由香里です!現在大阪に住んでいることもあり、東北にやってくること自体が実は初めて。飛行機を降りたら予想通り少し肌寒く、羽織物を持ってきていてよかった。停滞していた前線の影響で、5月としては記録的な大雨となった秋田県。土砂崩れに伴う交通規制や路面状況の心配がある中で、大会自体が開催できるか危ぶまれましたが、地元の方の協力と大会運営チームで協議し、安全に参加者が楽しめるようにコースを変更することで開催できることになりました。良かった!
さて、秋田空港から前夜祭パーティの男鹿観光ホテルまで1時間強、余裕の到着かと思いきやここでも豪雨の影響が出ていて迂回路を回ることに。これはまずいかも……?前夜祭のMCである私が到着するより先にパーティがスタートしてしまう!?同じく大会のナビゲーターの白戸太朗さんもギリギリだとか!?かなり心配していましたが、なんとか無事に到着。参加者の皆さんと共に前夜祭「なまはげナイト!」がスタートしました。
男鹿の菅原市長が「ようこそ!男鹿へ!」とカンパイし、温かく迎えてくれました。市長は、大勢のサイクリストという人々に初めて出会って、たいそう驚かれたそう。乾杯をしたら立食パーティ形式で男鹿の海鮮を思う存分味わいました。鯛のお刺身やサザエのつぼ焼き、ハタハタの南蛮漬け、大きな鶏モモ丸ごと、海老などなど、盛りだくさんの料理が机に並びました!
その中でも評判だったのが、男鹿の漁師たちが発案した磯料理・「石焼き味噌汁」。秋田杉で作った桶に男鹿近海で獲れた魚介類を入れ、この中に800度から1000度に熱し真赤になった石を豪快にほうり込む。桶の中に焼き石を入れたときの迫力といったら!じゅわ〜!!という音と蒸気と共にみんなの歓声が上がりました。
初めて出会う参加者同士でお話をしたり、美味しい料理を堪能し会場の空気も温まってきた頃、お待ちかねのなまはげ太鼓「恩荷(おんが)」のライブが始まりました。勢いよく飛び出してくるなまはげの動きと「う゛おおおおおおお」という威勢のいい声にみんな釘付け。なまはげは男鹿半島に伝わる神の遣い。私も初めてお目にかかりましたがその存在に圧倒されました。
大迫力だったなまはげライブを楽しんだ後は、ご当地の景品の当たるクイズ大会へ!ランダムに選ばれた即席チームで頭をひねり、一つ一つ答えていきます。明日のエイドポイントに関わるクイズなども出て大盛り上がり。明日に向けてライドの仲間も増えました。
大盛り上がりだった前夜祭から一夜明け、ついに男鹿半島を堪能し尽くす本番がやってきました!前々日まで大雨で荒れていた天気も嘘のよう。私の日頃の行いですね!なーんて(笑)ほんとは参加者の皆さんの日頃の行いに感謝して、元気いっぱいのMCで皆さんをお出迎えしました。朝早いスタート前にあったかい郷土料理”しょっつる汁”の振るまいもあり心も体もほっこり。
そしてなんと!今回の大会名にもなっているなまはげも登場!赤と青のなまはげさん、近くで見るとやっぱり怖いんだけど、「お前ら、安全に楽しんでこいよー!」と言うことはめっちゃ優しい(笑)皆さんなまはげと記念撮影をしたりスタート前から全力で大会を楽しまれていました。
前々日の大雨の影響によるコース変更は、スタートから第一エイドに向かうコースを取り止めて、スタート地点から第二エイドに向かうコースになりました。変更後の走行距離はショートコース(103km/72km)→71.7km。ロングコース(170km/129km)→137.9km。スーパーロング(219km/197km)→186.7km。やっぱり、自然の力には逆らえないですね。この大会のテーマである「地球と遊ぶ。地球を守る。」を改めて実感しました。
スタート前にコース変更や注意事項などを確認し、いざスタート!私は、皆さんのお見送りをしてショートコースの方と一緒に出走しました。コースは広くてコンディションも良く天気も最高!ペダルをどんどん回して進んでいきたくなります。
あっという間に第二エイドの男鹿水族館 GAOに到着。朝7時にも関わらずハタハタや鯛の握りがずらっと並びます。特にハタハタが美味しかった。「もっと食べたいけど、ここで食べすぎるとこの後のエイドも豪華だからな」と参加者の声が聞こえてきます。そう!グレイトアースの大会は、サイクリングの時間配分や速度調整だけでなく、お腹の満腹調整も必要なんですよ(笑)
次に目指すのは、男鹿半島の一番先っちょ。第三エイドへはずっと海岸線沿いのコースが続きます。このコースが本当に素晴らしくって最高でした。コースの特性上、上から見下ろすので道の面積と同じくらい青くて濃い海をずっと眺めながら走ります。視界いっぱいに海が広がっていて、気分はまるで海上サイクリング。しかも波打ち際には「鬼の俵ころがし」と名付けられた絶景が!ピンク色の花こう岩に貫入する玄武岩が道のようになっており、鬼が米俵を転がした跡のように見えることから、その名で呼ばれています。
第三エイドの入道崎ニュー畠兼に到着!「う゛おおおおおおお」と何やら聞き覚えのある声が!振り向くとなまはげの銅像が声をあげて動いているではありませんか。銅像でも迫力ある……。夜に知らずに見たら絶対泣いちゃう。ここまでの景色に皆さん感動された様子でした。お話を聞くと、秋田県内からの参加者でも男鹿半島は初めて走ったという方もたくさん。
私もいつもはロングコースを走っているのですが、今回はゴール地点でお出迎えもしたかったので私は次の第四エイドへ続く半分の地点で折り返しすことに。でも、この後のコースもさらに素晴らしいライドが続きます。私もできれば走りたかった(泣)ということで、スーパーロングのナビゲーターをした白戸太朗さんに大会後取材させていただきました!
「素晴らしいコースでした。今回の大会は、グレートアース最長でした。時間内に全てのエイドを周り、ゴール地点に戻ってくることを目標に、同じコースの参加者と団結し走行出来ました。アップダウンも多くあるスーパーロングコース186.7kmは、エイドで休み過ぎないように気をつけて他のサイクリストとも協力する必要がありました。走行している間にチームワークも生まれて頑張れましたね」と全体を振り返った白戸さん。
記憶に残ったエイドは?と尋ねると「第五エイドのエナジアムパークの志んこもちが美味しすぎて、『お土産に持って帰りたい!』『どこで買えるの?』とエイドスタッフが質問攻めに合うくらい人気でした。残念ながらあまり日持ちがしないので空港でも買えず、お店での販売のみ。それもまた参加者の気持ちをぐっとつかみましたね。ここでしか味わえない美味しさです。」とのこと。う、羨ましい。
それでそれで?「第六エイドでのハタハタ館では、アワビ飯というアワビの出汁がよくしみこんでいるおにぎりと、つみれ汁が絶妙にマッチしていて目が潤むほど美味しかったです。ここで折り返しなのですが、上の方に少し登ると景色がものすごくきれいで、皆さん歓声が湧きました。秋田の海はこんなにも綺麗だったのかと大きな発見がありましたね。広大な景色を楽しめる上に車が少なくストレスフリーに走れます。他の地域のサイクリストはまだこの魅力に気づいていないと思いますよ。風力発電の景色も見事でしたし、エイドも美味しいものばかりで、景観もいい、男鹿半島コースオススメです!」と力説していただきました!
スーパーロングコースは、太朗さんとみなさんで団結しながらも、グルメもコースも堪能されたようですね。私がゴール地点でお出迎えしていると高揚した様子で皆さんが戻ってこられました。スーパーロングの方は、「達成感が得られて満足」と言いながらも自転車から降りる時によろけていたり。ちょっと疲れちゃったかな(笑) 身体はクタクタ、でも心は弾んでゴールされていました。完走された皆さんにとって、きっと忘れられない一日になったでしょう!また、来年、秋田で一緒に走りたいですね!
text&photo:Yukari.Hirano
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