サイクルイベントで見つけたこだわりのバイクを紹介する「あなたの自転車を見せてください」。今回はもてぎエンデューロに集まった男性サイクリストのバイクをピックアップします。



坂大恵太さん(チームオーベスト)キャノンデール SUPERSIX EVO

坂大恵太さん(チームオーベスト)キャノンデール SUPERSIX EVO坂大恵太さん(チームオーベスト)キャノンデール SUPERSIX EVO
見事4時間ソロの部で総合優勝を果たしたチームオーベストの坂大恵太さんがご登場。ツール・ド・おきなわに出場した後に体重が6kgも増加してしまったというが、このレースのために3kgの減量を行ってきたというウェイトコントロールが上手なロードレーサーだ。レースでは登りのポイントで絞られたグループで唯一ソロカテゴリーの参加者となり、そのまま逃げ切りで勝利を勝ち取ったのだとか。

優勝バイクはキャノンデールのハイエンドレーシングモデルSUPERSIX EVO。昨年の5月頃からの愛車については「ハンドルの振りが軽く、ヒルクライムが楽に感じます。下りも思ったとおりのラインを描くことができるので、今日のレースも気を使わずに走ることができました」とインプレッション。

タイヤはコンチネンタルのGRAND PRIX SUPERSONICタイヤはコンチネンタルのGRAND PRIX SUPERSONIC PRO STELTHはオーベスト店主の西谷さんに勧められて導入したというPRO STELTHはオーベスト店主の西谷さんに勧められて導入したという

パイオニアのパワーメーターを使用するパイオニアのパワーメーターを使用する ツール・ド・おきなわを目標とする坂大さんのボトルは、同大会のものツール・ド・おきなわを目標とする坂大さんのボトルは、同大会のもの


SUPERSIX EVOを選んだ理由は、プロショップ・オーベストの西谷店長と脚質が似ており、店長自ら乗っていたことから。「西谷店長が乗っているのだから間違いないだろう」と坂大さんは言う。PROのSTEALTHサドルも西谷さんオススメのプロダクト。「幅広の設計で腰を落ち着かせることができるので、ケイデンスを上げやすいですね。」と語る。

坂大さんのトレーニングは往復100kmという通勤ライド。あえて遠回りをして距離を稼いでいるのだとか。他にはローラー台や新潟のプロショップFin'sの練習会に参加しながらツール・ド・おきなわに向けて励んでいるとのこと。



伊達丈二さん(チームフィンズ)ラピエール XELIUS EFi

伊達丈二さん(チームフィンズ)ラピエール XELIUS EFi伊達丈二さん(チームフィンズ)ラピエール XELIUS EFi
4時間ソロの50~54歳カテゴリーで優勝を掴み取った伊達丈二さん(チームフィンズ)。伊達さんが8年前に自転車を始めたキッカケとは、富士スピードウェイで開催されるママチャリGPで走れるように練習用としてクロスバイクを購入したことから。練習しているうちにロードに興味を持ち、始めたところ競技にハマってしまったのだとか。

今ではヒルクライムメインで年間に10数レースに出場、年に2回だけもてぎエンデューロで楽しんでいるという。日々のトレーニングは出勤前に自宅近くでヒルクライム1本とインターバル、週末は仲間と一緒に走り距離を稼いでいる。目標は参加するヒルクライムで入賞できるようにとのことだ。

ルノーF1に似たカラーリングのフレームに合わせるため、ツートンカラーのバーテープを使用するルノーF1に似たカラーリングのフレームに合わせるため、ツートンカラーのバーテープを使用する ホイールはGOKISO。ツインリンクもてぎのようなコースに最適だというホイールはGOKISO。ツインリンクもてぎのようなコースに最適だという

ヒルクライマーらしくボトルケージはカーボン製とし軽量化を図っているヒルクライマーらしくボトルケージはカーボン製とし軽量化を図っている メインバイクに合わせるため同じバロックギアを使用しているメインバイクに合わせるため同じバロックギアを使用している


そんな伊達さんの愛車はフレンチレーシングバイクブランド「ラピエール」のオールラウンダーXELIUSだ。2年ほど前から乗り続けているこのバイクを選んだ理由は、ライトブルーとイエローのカラーリングが昔のルノーF1チームの様で気に入ったからだという。

バイクのこだわりポイントは見た目のカッコよさ。ルノーF1のカラーにマッチしたバーテープや、限定品の青いバロックギアなどを合わせている。楕円のバロックギアを装着しているのは、ヒルクライムの決戦用にも同じものが装備されており、乗り替えた時のフィーリングに違和感が発生しないように。同様の理由でステムも短いものをアセンブルしている。



藤田佳希さん(チームALL矢板)GT GRADE CARBON

藤田佳希さん(チームALL矢板)GT GRADE CARBON藤田佳希さん(チームALL矢板)GT GRADE CARBON
もてぎエンデューロにグラベルロードGRADE CARBONを持ち込んだ藤田佳希さん。栃木県矢板にあるショップ「フレーシュ」の店主だ。店舗の周りにはオフロードで遊ぶ環境が広がっており、ロードだけではなくフィールド全体を楽しむためにグラベルロードを導入したのだとか。

そこでGTのGRADEをチョイスしたのは、ライトグリーンとピンクの色合いがショップカラーとマッチしたという理由から。フレーシュの周りにはサイクリングロードが途中で砂利道になっているケースも多くあり、グラベルバイクで走っているだけで砂利道も楽しめるようになると藤田さんは言う。店主自らグラベルで遊び、それを見て仲間の輪が広がってくれると嬉しいという。

GTの象徴であるTRIPLE TRIANGLE DESIGNGTの象徴であるTRIPLE TRIANGLE DESIGN フレームカラーに合わせるピンクとブラックで彩られたツートンカラーのバーテープフレームカラーに合わせるピンクとブラックで彩られたツートンカラーのバーテープ

純正のチェーンリングは歯数が大きく、小さくするために手元にあったというDURA-ACEのチェーンリングを使用する純正のチェーンリングは歯数が大きく、小さくするために手元にあったというDURA-ACEのチェーンリングを使用する フレーシュは矢板市の自転車普及にも携わっており、そのジャージもこだわっているというフレーシュは矢板市の自転車普及にも携わっており、そのジャージもこだわっているという


完成車の基本的な構成は替えず、チェーンリングのみシマノDURA-ACEとする。「通常は52-36Tがアセンブルされているんですが、それでは少し大きいので50-36Tとしています。たまたま手元にその歯数のDURA-ACEがあったのでそれを使用しています」と語る。フロントディレイラーは新型105へと変更し、テストの意味合いも兼ねて使用。バーテープはアクセントカラーのピンクに合わせて、ブラックととのツートンカラーのものを巻いている。



山下陽裕さん(TEAM EAU ROUGE)ピナレロ DOGMA F10

山下陽裕さん(TEAM EAU ROUGE)ピナレロ DOGMA F10山下陽裕さん(TEAM EAU ROUGE)ピナレロ DOGMA F10
プロトライアスリートの山本良介をプレイングマネージャーとして起用するTEAM EAU ROUGE。今回ご登場頂いた山下陽裕さんも2020年の東京オリンピック出場を目指すエリートトライアスリートだ。愛車はピナレロのフラッグシップモデルDOGMA F10。

フォーカスしたのはフロントシングル仕様としたチェーンリング。「将来的にフロントシングルが普及し、2020年の機材アセンブルとなるのではないかと、お世話になっているショップの店主と相談しながら導入しました」と山下さん。現在スラムのナローワイド仕様の50Tを装着しているが、五輪で戦うためには52Tを踏める脚力が必要であると考えているという。チェーンのテンションのことを考えリアディレイラーにはビッグプーリーを装備する。

ボントレガーのサドルを愛用するボントレガーのサドルを愛用する ハンドルバーはカーボン製とし身体への負担を少なくすることで、ランへ体力を残そうというハンドルバーはカーボン製とし身体への負担を少なくすることで、ランへ体力を残そうという

チェーンテンションを保つためビッグプーリーを導入するチェーンテンションを保つためビッグプーリーを導入する 2020年の東京五輪の頃には普及すると見越し、フロントシングル化を行っている2020年の東京五輪の頃には普及すると見越し、フロントシングル化を行っている


クランクやハンドルなど自転車と身体が接するポイントをカーボンとしていることもこだわり。「どうしても長時間ライドしていて衝撃を受けると疲労になってしまうので、少しでもランの時に体力を残せるようにとカーボンパーツを愛用しています。」という。

トライアスロンのオリンピックディスタンスは1500mのスイム、40kmのバイク、10kmのランという構成。現在のレースはバイクパートで展開が動くケースが多く、そこで如何にライバルの脚を削りつつ、自分の体力を残しておけるかが重要なのだとか。それに合わせてエンジンとなる自身の強化はもちろん、機材でアドバンテージとなるようにバイクとパーツを選んでいる。



内河慎吾さん(イナーメ信濃山形/568)タイム NXR INSTINCT

内河慎吾さん(イナーメ信濃山形/568)タイム NXR INSTINCT内河慎吾さん(イナーメ信濃山形/568)タイム NXR INSTINCT
4時間男女混合の部で3位入賞を果たしたイナーメ信濃山形/568の内河慎吾さん。タイムというブランドは憧れの的であり、内河さんも「いつかはタイム」と想っていた1人であり、NXR INSTINCTを駆ることで思いを結実させている。

「やはり乗り心地がよく、乗っていて非常に気持ちが良いバイクです。こういうエンデューロでも最後まで脚が残ってくれるし、軽くてヒルクライムでも良いんですよ」という。タイムを選んで良かったと思いますかという問に対して即答でハイと返すほど気にっており、今年で6シーズンも乗り続けている。全く乗り心地に飽きず、これからも共にサイクリングを楽しむのだとか。

NXR INSTINCTとの相性が良いというカンパニョーロ BORA ONENXR INSTINCTとの相性が良いというカンパニョーロ BORA ONE タイム純正のヘッドキャップが飛んでいってしまったため、日本酒のキャップを代わりに使用しているタイム純正のヘッドキャップが飛んでいってしまったため、日本酒のキャップを代わりに使用している

変速機はシマノDURA-ACE R9100を採用する変速機はシマノDURA-ACE R9100を採用する カーボンボトルケージはRTMカーボンとの相性が良いカーボンボトルケージはRTMカーボンとの相性が良い


シマノDURA-ACE R9100系を装備するなどパーツはアップグレードを行い、戦闘マシンとして組み上げている。ホイールのカンパニョーロ BORA ONEは、eiji cycle店主の岩島啓太さんがツール・ド・おきなわの市民210kmで優勝した際にNXR INSTINCTと組み合わせて使用しており、試しに履かせてみた所、相性が良かったので使用しているのだとか。



宮川昂平さん(スズパワー)スペシャライズド Roubaix

宮川昂平さん(スズパワー)スペシャライズド Roubaix宮川昂平さん(スズパワー)スペシャライズド Roubaix
今回のもてぎエンデューロに出場したチームの中でも最も大所帯だったスズパワー。埼玉県内に3店舗構えるスポーツバイクファクトリー北浦和スズキのショップチームであり、今回は草加店支店長を務めている宮川昂平さんにご登場頂いた。愛車はスペシャライズドのエンデュランスロードRoubaixだ。

宮川さんのバイクには162.5mmというショートクランクがアッセンブルされている。「私は足が短く体が硬いので、クランクを短くしペダルの回転をスムースにすることで、少ない体力をしっかりと使えるようにしています。なのでギアも前は46-27T、後は高体連指定の14-28Tとしています。アウタートップはあまり使いません」とスピードよりも如何に楽に走れるかを追求したパーツ構成となっている。

リアスプロケットは高体連指定の14-28Tを使用するリアスプロケットは高体連指定の14-28Tを使用する 46Tの楕円ギアを装着するために自作のパーツをアセンブルする46Tの楕円ギアを装着するために自作のパーツをアセンブルする

リアブレーキは純正の160mm径ローターから、ワイヤーの引きを軽くするため140mm径に替えたリアブレーキは純正の160mm径ローターから、ワイヤーの引きを軽くするため140mm径に替えた 自身の体にあわせるため162.5mmのショートクランクを採用する自身の体にあわせるため162.5mmのショートクランクを採用する


パーツを全て載せ替えているが、ブレーキはあえてメカニカル仕様を使用している。「ワイヤーの限界を知りたかったんですよね。そこを突き止めずに油圧を勧めることはできませんから」と宮川さん。メカニカル仕様でも十分にコントローラブルだが、パワーに関しては油圧が勝っており、つづら折りコーナーが続くようなダウンヒルでは油圧の方が安心してブレーキをかけることができるという。

完成車仕様ではリアのブレーキローターは160mm径だが、ワイヤーの引きを軽くするために140mm径へとチェンジ。これも自分の車体でテストという意味合いもあり、宮川さんのバイクはまさに走る実験室といったところだろうか。



岩崎晶雲さん(グランペール)フェルト FR1

岩崎晶雲さん(グランペール)フェルト FR1岩崎晶雲さん(グランペール)フェルト FR1
ラインアップにはないフェルト FR1のイエローカラーに乗っていたのはグランペールの岩崎晶雲さん。元々は通常版カラーだったのを自ら黄色にカスタマイズを行ったという。あえて黄色にしているのは、岩崎さんがJBCF エリートツアー2017のチャンピオンで、特別賞として贈られるネクストイエロージャージにあわせるため。

バーテープやボトルケージも黄色系統でコーディネートを行っている。ボトルケージは出身地である福島のショップから「次のレースでも勝ってくれ」と応援の品としてプレゼントされたものだとか。ペダルはパワータップのP1。最近1人で練習する機会が多くなったためパワートレーニングを導入し始めたという。

ボトルケージは地元福島のショップから頂いたものだというボトルケージは地元福島のショップから頂いたものだという JBCFのエリートツアーで総合優勝を果たし獲得したネクストイエロージャージに合わせるイエローのバーテープJBCFのエリートツアーで総合優勝を果たし獲得したネクストイエロージャージに合わせるイエローのバーテープ

パワートレーニングを行うために最近導入したというパワータップ P1ペダルパワートレーニングを行うために最近導入したというパワータップ P1ペダル フルクラム RACING3のホイールを愛用するフルクラム RACING3のホイールを愛用する


このFR1は2018年シーズンに所属するチームから供給されているものであり、岩崎さんは今までに乗った自転車のなかで最も良いバイクと評価する。アイウェアのオークリー Jowbreakerもこだわりで、一見すると矯正レンズが入っていない通常品かと思うほどハイクオリティーな度付きレンズを入れている。



嘉正空知さん(チームもえのぉおお)フォンドリエスト TF2 AERO

嘉正空知さん(チームもえのぉおお)フォンドリエスト TF2 AERO嘉正空知さん(チームもえのぉおお)フォンドリエスト TF2 AERO
筑波大学トライアスロン競技部のOBで、その仲間たちと7時間エンデューロに出場していた「チームもえのぉおお」の嘉正空知さん。彼が駆るバイクは、まだ日本では聞き馴染みのないイタリアンブランド「フォンドリエスト」のTF2 AEROだ。なんでも最新モデルであるTF2 AEROは国内にまだ1台しか無いのだとか。

このバイクをチョイスした理由は、自身も手伝いを行っているという筑波のプロショップHi-bikeの店主である中村さんが選んだブランドだから。日本代表チームにメカニックとして海外レース帯同する中村さんは、自分が良いと思った製品に注力するのだとか。そんな中村さんが勧めるバイクだから購入しましたと嘉正は言う。

パーツ類もイタリアンブランドで揃えるため、サドルにはアスチュートを採用するパーツ類もイタリアンブランドで揃えるため、サドルにはアスチュートを採用する フレームのアクセントである白と合わせ、ブラケットフードも同色としたフレームのアクセントである白と合わせ、ブラケットフードも同色とした

パイオニアのパワーメータ―を使用するため、POTENZAのクランクセットを使用するパイオニアのパワーメータ―を使用するため、POTENZAのクランクセットを使用する イタリアンブランドのフォンドリエストのバイクを駆るイタリアンブランドのフォンドリエストのバイクを駆る


コンポーネントはカンパニョーロで統一しているが、その中でも様々なグレードをミックスして理想のバイクを作り上げている。クランクは後々パイオニアのパワーメータ―を導入することを考えPTENZA、ブレーキはダイレクトマウント仕様のためRECORD、変速機はワンアクションで最大5段変速するウルトラシフトを使用したいためCHORUSとしている。「イタリアンバイクなのでパーツ類もイタリアブランドで揃えたくて」とサドルはアスチュートを使用する。

カラーコーディネートにもこだわっており、ブラケットフードを白にチェンジし、バーテープをスパカズの紫が入れられたモデルとすることで、フレームのアクセントカラーに合わせている。


text:Gakuto Fujiwara
photo:CW編集部
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