エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)が何度もアタックを繰り返し優勝を手繰り寄せたジロ第19ステージの選手コメント集。チャベスや共に逃げた選手、翌日の最終決戦を見据える総合上位勢のコメントを紹介する。



ステージ優勝:エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)

ステージ優勝を飾ったエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)ステージ優勝を飾ったエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット) photo:Kei Tsuji
信じられない。言葉が見つからないよ。家族やチーム、友達たち全員がステージ優勝はどれだけ難しいことであるかわかっている。それでも今日のステージで見せたように諦めること無く、全員がドロップするまで何度もアタックをし続けた。ここ2、3年のハードワークが今日の結果となってくれ、背中にあった重い物が取れたようだ。

この結果はやればできる事、僕はまだ終わっていない事、まだこれから長い間ずっとやり続けられることを示してくれた。最後の登りはまるで人生のようだったよ。フィニッシュラインまで決して結果はわからないから、挑戦し続け、前に進み続け、闘い続けること、諦めない事は大切だと示してくれた。

ステージ3位:アマーロ・アントゥネス(ポルトガル、CCCチーム)

粘りの走りでステージ3位に食い込んだアマーロ・アントゥネス(ポルトガル、CCCチーム)粘りの走りでステージ3位に食い込んだアマーロ・アントゥネス(ポルトガル、CCCチーム) (c)CorVos
今日は自分向きのステージで、今回のジロで勝てる最後のチャンスだった。最終盤の登りは落ち着いてペースを乱さないように走っていたんだけど、エステバン・チャベスの方が力があり、ステージ3位という結果になった。もちろんこの結果は嬉しいけど、狙っていたのはステージ優勝だったからベストなリザルトではない。

ジロの前に怪我をしていて、十分なトレーニングができてなかった。自分のパフォーマンスには満足しているし、特に今回は自分にとって初めてのグランツールだからチームに選ばれて嬉しいんだ。レース序盤の逃げグループに追いつくのは非常にハードワークだったけど、それがサイクリング。サイクリングというものはいつだってハードだ。明日の厳しい山岳ステージに向けてリカバリーすることに専念するよ。

ステージ5位:ピーター・セリー(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)

スタートからアタックを決めて逃げ、グループのメンバーと上手く協力しながらレースを進めた。最後の登りでは先頭に3人が残るまでアタックを繰り返したんだ。今日はステージ優勝のチャンスを信じて、チームの為にも全力を尽くしてみたけど、ハードなヒルクライムで脚を痙攣させてしまったし、チャベスは非常に強かった。それでも今日のパフォーマンスには満足しているし、ジロではウルフパックのために仕事できているのが嬉しいよ。

マリアローザ:リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)

リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)リチャル・カラパス(エクアドル、モビスター) (c)CorVos
今日はロペスやアスタナのように総合の表彰台を狙ったり、タイムを稼ぐためにアタックを仕掛けてくるライダーとチームに期待を寄せていた。我々は落ち着いたステージにするため、チームメイトが常に集団をコントロールし、最後の上りではミケルが重要な仕事をしてくれた。ミケルは経験を積んできているライダーだから学ぶことが多く、スポーツディレクターのように助けてくれるんだ。

明日は幾つも大きなヒルクライムがあるからタフな1日になるだろう。チームメイトを信頼しているし、彼ら自身にもチャンスが有る。我々は上位6名を総合表彰台争いから外すことはできない。何か起こることを期待している予想していると思うが、我々は戦う準備はできている。本当に重要な日になるだろう。ジロ全体で行ってきたように我々はベストを尽くすだけだ。

総合2位:ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

並んでフィニッシュするプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)やリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター)並んでフィニッシュするプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)やリチャル・カラパス(エクアドル、モビスター) photo:LaPresse
最後は速いペースで登れる山だったので、トップライダーの間で違う動きをするのは難しかった。最後の2kmのスピードは非常に速く、ミゲルアンヘル・ロペスのアタックとは別に総合争いの選手たちがお互いに牽制していた。自分自身の調子は良い。明日はジロで勝ちたいと思う選手が何か動きを作るだろう。

総合3位:プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ユンボ・ヴィズマ)

今日は良い日だったね。最後の上りで2回アタックを仕掛けてみたけど、タイムギャップを稼ぐためには登りのプロフィールが厳しいものではなかった。明日は登りが幾つも登場する過酷な日になると思う。大きなタイム差が生まれると予想している。

マリアビアンカ、総合6位:ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)

メイン集団から一人飛び出したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)メイン集団から一人飛び出したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) photo:Kei Tsuji
何か良い動きができるのは革新していたから、フィニッシュ手前で総合成績のタイム差を得られるか確認するためにアタックすることにした。チームの動きは完璧で、理想的なことを全てこなしてくれたおかげで一日中調子が良く過ごせ、アタックした時にギャップを築くことができた。その後はフィニッシュラインまで追い込み、貴重な時間を稼ぐことができた。今日のステージには満足しているけど、ジロ・デ・イタリアのメインは明日。勝負の大部分が決まるステージになる。全員が何か動きを見せてくるだろうし、私達も挑戦するつもりだ。


text:Gakuto Fujiwara

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