Jプロツアーの中でも屈指の難コースとして知られる福島県の石川ロードで、圧倒的な力を見せつけ優勝したのはホセ・ビセンテ(TeamUKYO)。メイン集団から個の力で強力な逃げ集団に追いつき、さらに残り1周を単独で逃げ切って今シーズンのJプロツアー3勝目を飾った。



残り1周を逃げ切ったホセ・ビセンテ(TeamUKYO)残り1周を逃げ切ったホセ・ビセンテ(TeamUKYO) photo:Satoru.KATO


石川高校からパレードしてコースに入ったP1クラスタの集団石川高校からパレードしてコースに入ったP1クラスタの集団 photo:Satoru.KATO13回目の開催となった石川ロード。震災直後の2011年7月、開催が危ぶまれる中「東日本震災復興支援大会」として開催されて以来、開催地の石川町の復興と健在ぶりをアピールしてきた。目に見える震災の痕跡はほとんど無くなったものの、風評被害などの影響はまだ残っていると言う。それでも、入賞者への賞品の数々、地元産品などを振る舞う接待所など、町を挙げての歓迎ぶりは変わらない。

2周目、集団を引く土井雪広(TeamUKYO)2周目、集団を引く土井雪広(TeamUKYO) photo:Satoru.KATO石川町の公道に設定された13.6kmの周回コースはアップダウンに富み、一部では「ジェットコースター」と評される。過去のレースで勝ったのは、今年の全日本チャンピオン佐野淳哉(那須ブラーゼン)をはじめ、いずれも実力者ばかり。まぐれ勝ちが無い石川ロードは、今年も学法石川高校からのパレードでスタートした。

周回コースに入ってリアルスタートが切られると、TeamUKYOや那須ブラーゼン、ブリヂストンアンカー勢が抜け出しを図ろうとするが、10秒以上の差がつく動きにはならない。前年覇者の阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)や、初山翔(ブリヂストンアンカー)、土井雪広(TeamUKYO)らが集団前方で積極的に動き、危ない動きにはルビーレッドジャージの増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が自らチェックに入る場面もあり、なかなか逃げが決まらない。



全日本選手権3位山本元喜(斑鳩アスティーフォ)に、全日本チャンピオンジャージの佐野淳哉(那須ブラーゼン)が続く全日本選手権3位山本元喜(斑鳩アスティーフォ)に、全日本チャンピオンジャージの佐野淳哉(那須ブラーゼン)が続く photo:Satoru.KATO5周目、4人の逃げ集団の先頭を引くロイック・デリアック(TeamJBCF)5周目、4人の逃げ集団の先頭を引くロイック・デリアック(TeamJBCF) photo:Satoru.KATO

6周目、単独で逃げ集団を追いかけるホセ・ビセンテ(TeamUKYO)6周目、単独で逃げ集団を追いかけるホセ・ビセンテ(TeamUKYO) photo:Satoru.KATO
7周目、逃げ集団に合流したホセ・ビセンテ(TeamUKYO)。鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)と伊丹健治(ブリヂストンアンカー)が遅れる7周目、逃げ集団に合流したホセ・ビセンテ(TeamUKYO)。鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)と伊丹健治(ブリヂストンアンカー)が遅れる photo:Satoru.KATOこのレースで日本チャンピオンジャージを初披露した佐野淳哉(那須ブラーゼン)このレースで日本チャンピオンジャージを初披露した佐野淳哉(那須ブラーゼン) photo:Satoru.KATO



7周目、追撃集団のペースが上がらず、不満を露わにする鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)7周目、追撃集団のペースが上がらず、不満を露わにする鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoru.KATO膠着状態から変化が生じたのは3周目。阿部と初山の2人が抜け出し、メイン集団に約30秒の差をつける。2人の逃げは5周目に吸収され、入れ替わるように土井、ロイック・デリアック(TeamJBCF)、鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、伊丹健治(ブリヂストンアンカー)の4人が抜け出す。ロイックの強力な牽引もあって、メイン集団との差は30秒まで開く。

7周目、逃げ集団を引くロイック・デリアック(TeamJBCF)7周目、逃げ集団を引くロイック・デリアック(TeamJBCF) photo:Satoru.KATO6周目、ホセ・ビセンテ(TeamUKYO)がメイン集団から飛び出し、単独で逃げ集団の4人を追う。ホセの合流を嫌うロイックが上りで加速すると、鈴木と伊丹の2人が遅れ、代わってホセが土井とロイックに合流。新たに3人の逃げ集団が形成された。

最終周回、単独で逃げるホセ・ビセンテ(TeamUKYO)。後方には追撃の姿は見えない最終周回、単独で逃げるホセ・ビセンテ(TeamUKYO)。後方には追撃の姿は見えない photo:Satoru.KATOそして最終周回に入る直前、追いついたホセがさらにアタック。「誰もついて来なかったので、そのまま行く事にした」と言うホセは、後続との差を10秒、20秒と広げていく。この直後、土井が後輪のトラブルで遅れ、ロイックが単独でホセを追う事になる。

メイン集団からは鈴木譲、鈴木真理、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、佐野淳哉、普久原奨(那須ブラーゼン)、アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)、井上和朗(ブリヂストンアンカー)、武末真和(ロジャースレーシングチーム)、狩野智也(TeamUKYO)の9人が追撃集団を形成する。しかし足並みが揃わず、ホセどころかロイックにも追いつくことが出来ない。差は40秒以上開き、勝負は決まった。

ホセはそのまま最終周回を逃げ切り、余裕のガッツポーズを決めながらゴールラインを超えた。2位にロイック、3位には増田が入り、ルビーレッドジャージを守った。

優勝したホセ・ビセンテ(TeamUKYO)のコメント
アタックのタイミングは土井と話した訳ではなく、自分の判断で行った。後ろに土井がいるので安心して行くことが出来た。海外遠征の為にJプロツアーのレースをいくつか欠場しなければならないので、今年もシリーズチャンピオンになる事は難しいとは思うが、チャレンジしていきたい。



P1クラスタ 表彰P1クラスタ 表彰 photo:Satoru.KATO


Fクラスタは西加南子が連覇
F 僅差のスプリント勝負を制したのは西加南子(中央、LUMINARIAF 僅差のスプリント勝負を制したのは西加南子(中央、LUMINARIA photo:Satoru.KATO女子のFクラスタは3周、40.8kmで争われた。2周目で西加南子(LUMINARIA)、針谷千紗子(Live GARDEN BICI STELLE)、智野真央、新谷瑛里(NEILPRYDE-MENS CLUB JFT)の4人に絞られ、最後は西が僅差のスプリント勝負を制し、大会2連覇を達成した。

Yクラスタ/ジュニアは、地元白河実業高校の渡辺が優勝
Yクラスタ/ジュニアのクラスは4周+パレードの計61.4kmで争われた。最終周回に残ったのは12人。残り5kmから近藤雄一郎(石川高等学校)がアタックするが逃げ切れずに吸収。その後小野康太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ)や、小池悠介(guruppo bici-okadaman)らがアタックするが、勝負を決めるには至らず。最後は集団でのスプリント勝負となり、渡辺将太(白河実業高等学校)が優勝した。



Y/ジュニア 集団でのゴールスプリントを制したのは渡辺将太(白河実業高等学校)Y/ジュニア 集団でのゴールスプリントを制したのは渡辺将太(白河実業高等学校) photo:Satoru.KATOE1 優勝は清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング)E1 優勝は清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング) photo:Satoru.KATO

E2 優勝は山藤祐輔(なるしまフレンド)E2 優勝は山藤祐輔(なるしまフレンド) photo:Satoru.KATOE3 表彰E3 表彰 photo:Satoru.KATO




結果
P1クラスタ
1位 ホセ・ビセンテ(TeamUKYO) 
2位 ロイック・デリアック(TeamJBCF)
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
4位 土井雪広(TeamUKYO)
5位 佐野淳哉(那須ブラーゼン)
6位 武末真和(ロジャースレーシングチーム)
2時間58分00秒
+33秒
+47秒
+48秒
+49秒
+50秒


Jプロツアーリーダー 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
U23リーダー 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)

Fクラスタ
1位 西加南子(LUMINARIA)
2位 針谷千紗子(Live GARDEN BICI STELLE)
3位 智野真央(NEILPRYDE-MENS CLUB JFT)
1時間16分06秒




Jフェミニンリーダー 棟近陽子(EURO-WORKS Racing)

Yクラスタ/ジュニア男子
1位 渡辺将太(白河実業高等学校)
2位 近藤雄一郎(学校法人石川高等学校)
3位 小野康太郎(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)
4位 槌田拓海(横浜高校自転車競技部)
5位 渡辺 歩(学校法人石川高等学校)
6位 渡邉祐希(学校法人石川高等学校)
1時間41分34秒


+1秒
+3秒


E1クラスタ
1位 清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング)
2位 西薗良太(Champion System Japan) 
3位 川田優作(Honda栃木) 
4位 原 純一(竹芝サイクルレーシング)
5位 井上政貴(Morico Wave勇城) 
6位 松井大悟(トンデモクラブCSKAGA)
2時間01分25秒
+2秒
+4秒





E2クラスタ
1位 山藤祐輔(なるしまフレンド) 
2位 細川倫央(岩井商会レーシング) 
3位 谷内田涼(TOKYO VENTOS)
4位 小山雄司(快レーシング) 
5位 大野国寿(F(t)麒麟山 Racing) 
6位 大津将史(WE LOVE O2)
1時間28分43秒
+2秒
+19秒

+22秒
+23秒


E3クラスタ
1位 宇田川陽平(ブラウブリッツェン) 
2位 安立和喜(チームフィンズ) 
3位 佐藤文彦(スミタ・エイダイ・パールイズミ)
4位 伊藤太平(エクストリームつくば) 
5位 福永達也(VC Fukuoka Oceans) 
6位 成毛千尋(チームオーベスト)
1時間28分39秒
+3秒
+4秒


+5秒


text&photo:Satoru.Kato
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