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ZING² FUKUOKA IWAI

ロードバイクとトライアスロンに強い、日赤通りのクリーンなプロショップ
地下鉄や西鉄など多くの路線が乗り入れ福岡の中心を担う、九州随一の繁華街である天神地区。たくさんのショップが軒を連ね、いつでも賑わう天神地下街(てんちか)を抜けて暫く歩いた高砂1丁目、日赤通りに面したビルの一階に「ZING² FUKUOKA IWAI(ジン・ジン フクオカ イワイ)」がある。

ドアをくぐった先の店内は、外観のイメージそのままにとても明るくクリーンな雰囲気。通りに面した部分は全てガラス張りになっているから、いわゆる「昔ながらのショップ」にありがちな、"入りにくさ"はほとんど無いと言って良い。

久留米市で1919年(大正8年)創業、2015年で96年目という長い歴史を持つイワイスポーツサイクル。イワイスポーツサイクルが福岡に進出してから、今年で7年目、2号店としてオープンしたZING²は5年目を迎える。クリーンな店舗の雰囲気は、姫路のトレックコンセプトストア1号店を訪れた際にオーナーの岩井さんが感激し「こんな店を作りたい!」と思ったことが理由。場所柄もあって取材時にはお昼休みのサラリーマンがひっきりなしに来店していたが、それも入りやすい雰囲気があってこそだろう。

店内のバイクラインアップはスペシャライズドやピナレロが中心で、キャノンデールやトレック、コルナゴ、ルックなども在庫が多い。ブランド別に展示されているから、初心者目線でも分かりやすいのが嬉しい。「スポーツサイクルとトライアスロンの専門店」というキャッチフレーズの通りTTバイクや用品、オリジナルのウェットスーツなど、レースやイベントに出るためのアイテムは一通り揃ううえ、補修・消耗品の在庫もバッチリだ。
クリーンで明るい印象のZING² FUKUOKA IWAI店内
3代目オーナーの岩井公一さん。現役でトライアスロンを楽しんでいる
全般的にフィッティングを担当する小川了二店長
「私の父である2代目は、福岡国体の自転車競技で優勝するほど熱心なレーサーでした。その好きな気持ちが高じたことでスポーツサイクルの割合が高くなっていったんですね。」とは現役でトライアスロンを楽しんでいる3代目オーナー、岩井公一さん。オープン当初は現店舗のそばにもう一店舗を構え、ヨーロッパブランドとアメリカンブランドで取り扱いを分けていたそうだが、すぐに現店舗に統一されたという。

「ヨーロッパブランドとアメリカンブランドではそれぞれ世界観が違いますから、その部分を崩さないようにこだわったんです。けれどお客様から"何でこんな近くに2店舗あるの?"と言われてしまいました。ちょっと専門色を押し出すタイミングが早すぎた。まだそこまで福岡にロードバイク文化が根付いていなかったんでしょうね」。と笑いながら岩井さんは当時を振り返る。

100年近くにもなる歴史を持つイワイスポーツサイクルだが、岩井さんは「歴史がある店イコール良い店だとは限りません」と謙虚に語る。

ZING² FUKUOKA IWAI、ひいてはイワイスポーツサイクルのテーマは、ヨーロッパのような自転車文化を地元に定着させることにあるという。「自転車遊びを楽しむ人達がもっともっと増えれば、ひいては自転車業界、そして地域全体が盛り上がります。私が言うのはおこがましいと思うんですが(笑)」と岩井さんは言う。

その取り組みの一つとして、毎年11月には糸島半島で大試乗会「福岡オータムフェスタ」を開催している。九州随一の大型展示試乗会として多くのブランドやメーカーが集まり、200名以上を集めるファンライドも行われる。サイクルモードをはじめとした大きな展示会に行きたくても実際に脚を運べない方から好評を博しているのだとか。

そしてもう一つが「ビギナーユーザーこそ大事にし、楽しく、事故に遭わず、トラブルを起こさない乗り方や走りかたを伝えること」だ。競技志向ではないホビーライダーを増やし、自転車を取り巻く環境を変えていきたいという思いがあるのだという。
女性スタッフが2名在籍。レディースコーナーを設けるなど、女性に対してフレンドリーだ
ショップのクラブチームである「パラボラ」ジャージ。ビギナーライドを中心に、実業団レースにも出場中だ
専用のスペースで行うフィッティング。小川店長が担当してくれる
フィッティングは一人あたり3時間を掛けてみっちりと行う
競技志向のベテランサイクリストであれば、イワイのクラブチームである「パラボラ」という名前に聞き覚えがあるかもしれない。チーム員が練習する峠にあるパラボラアンテナをそのネーミングの由来とし、30年以上前から活動を続け、三浦恭資氏も輩出した九州を代表する強豪クラブがそれだ。しかし久留米の本店クラブが実業団登録も行う競技志向系であるのに対し、こちら福岡のクラブは同じ「パラボラ」という名称ながらも、サイクリング中心のより親しみやすい活動を行っている。

「スポーツサイクルがここ数年で一般化し、フィットネスとして楽しむ方が増えました。福岡店は場所柄そういったユーザーが多いこともあって、久留米とは活動内容が自然と変わってきたんです」とは岩井さん。週末のライドをメインとし、富士ヒルクライムや壱岐ロードレースといった大きなイベントには大人数で参加して楽しんでいるのだそうだ。

加えてビギナーユーザーのために毎月最後の土日には、パンク修理や整備、輪行などをレクチャーする「フォローアップミーティング」を開催し、毎回20名以上を数える人気ぶり。基本的な知識を身につけてもらったら、基礎を教えながら走る亀さんライド(巡航22〜23km/h、距離40〜50km)、そしてファンライドとステップアップの場が設けられている。もちろん2名の女性スタッフが企画してグルメ処を巡る「女子会」ライドも月に一回開催しているし、競技志向の方であればチームパラボラの練習へ…といったぐあいに、どんな方にもベストな受け皿が用意されているのだ。

中心街に近くとも、30〜40分も走れば都心部を離れることのできるコンパクトな福岡地区。北側に足を伸ばせば海に面した絶好のフィールドが広がる糸島半島が、久留米方面にはチームパラボラのメンバーが練習する山々が広がっている。

比較的海に近いロケーションだからか、岩井さんが「宮古島は第二の故郷」と言い切ってしまうほど30年以上前からトライアスロンにも注力しており、過去には全国規模の大会を運営していたことも。今年の宮古島トライアスロンには60名以上の大所帯で参加したそうだが、陳列されているトライアスロン用バイクやグッズの充実ぶりを見れば、なるほどと思わせられてしまう。

メンバー同士でイベントに参加したり、同じ目標を共有して達成した時の喜びは他の何にも換えられないもの。「レースやイベントでしか味わえない楽しみがある。だから競技志向でなくとも一度出てみて欲しいと思うんです。でもお店としては決して急かしたりはしません。あくまでそれぞれのペースでね。」と岩井さんは言う。ショップ主導ではなく、あくまでお客さんに合わせていくのがイワイスポーツサイクルのスタイルだ。
店内にディスプレイされていた限定のヘルメット。プレミアムディーラーならではの品揃えだ
通りに面した壁はガラス張りで、とても開放感が高い
バイクはブランドや地域別にディスプレイされ、初心者でも分かりやすい
こちらはヨーロピアンブランドコーナー。ウィリエールやコルナゴなど豊富に取り扱う
6名のスタッフが在籍するZING² FUKUOKA IWAI。最も得意とするのはフィッティングだ。店舗2階には専用のフィッティングルームが準備されており、スペシャライズドが提唱する Body Geometry FIT with RETUL システムを完全導入している。

月に10件ほど予約が入るというフィッティングを担当するのは、店長でフィッターの資格を持つ小川了士さん。トライアスロンに力を入れているだけにTTバイクのフィティングも多く、特に専門的な知識を要するポジションにも、もちろん対応できる。

「折角良い自転車でも、身体が辛くなってしまうようでは本気で楽しめないですよね。だからそうならないようないようお手伝いをしたい。それで少しでも“今までより楽に走れた、遠くに行けた、タイムが出た”というご意見を頂けるととても嬉しいんです」と小川さん。

もちろんメカニック作業にも一切の手抜きは無い。安全を第一として、完成車の場合は完全にフレームまでバラしてから組み上げ直す。「例えば最近のフレームはプレスフィット方式のBBが多く、必ずと言って良いほどに音鳴りが出る。でもこういうもの、と諦めてはだめですよね。ヘッドのグリスアップだって同じです。そうしたら気持ちよく乗れるし、長寿命化に繋がるし、ひいては安全にも繋がる。ここは絶対に手を抜きません」と小川さん。

頻繁に自転車のチェックをしに来て欲しいという思いから、各部の点検や整備・調整といったメンテナンスは永久無料。有償の場合でも料金メニューが全て明記されているから、ブラックボックスのような自転車ショップとは違って、特にビギナーさんにはありがたい。取材の冒頭で「歴史にはこだわらない」と岩井さんは言ったが、こと整備に関しては長い歴史の中で培った知識が活きる部分なのだろう。ちなみにメンバーズカードを提示すれば割引などの特典が受けられる。

「自転車って、少し前までは"アシ"とか"下駄"っていうイメージでしたよね。でも今はやっと、ヨーロッパの自転車文化に近づこうとしています。ただのアシじゃなくて、楽しむための道具。その上で必要不可欠なマナー、ルールをお伝えしなければなりませんし、私たちが少しでも逸れをお手伝いできれば良いなと。継続していけば、絶対に自転車文化は良い方向に進んでいくと思うんですよね。」と、取材の終わりに岩井さんが話してくれた。

「イベントの開催や、地元に密着したクラブチームの存在、それを応援するお客さんや地元の方がいるという、まさにヨーロッパの自転車文化に向けてようやく日本も動き出したと思います。日本で言えばサッカーや野球のような、そういう形にしていきたいですね」。
メンテナンスメニューは全て料金が明確化されている
壁に整然と並ぶ工具たち
2名が同時作業できるメカニックスペース。とてもクリーンな印象だった
店舗情報
郵便番号 
810-0011
住所 
福岡県福岡市中央区高砂1丁目9-3
営業時間 
AM11時〜PM8時
定休日 
火曜日
TEL 
092-532-3150
FAX 
092-532-3151
ブログ更新情報
スタッフからのメッセージ
1919年創業、福岡でオープンしてから7年目を迎えるスポーツサイクルとトライアスロンのプロショップ、ZING² FUKUOKA IWAIです。当店では2名の女性スタッフを含む6名で楽しく安全な自転車ライフをお送りできるようお手伝いします。

自転車経験の有無を問わず誰でもウェルカムが当店のモットーです。一見さん、女性の方、是非一緒に走りましょう!天神からほど近い場所でアクセスも良好です。是非一度お越し下さいませ。

ZING² FUKUOKA IWAI