福島晋一(NIPPO デローザ)がついに引退を決めた。まだまだ走れる42歳は、惜しむ声をよそに今後は指導者としての道を歩むという。

福島晋一(NIPPO デローザ)福島晋一(NIPPO デローザ) (c)NIPPO デローザ福島は10月6日夜に関係者に意思を伝えるメールを送り、7日の午後に自身のブログで今シーズン限りでの引退を決めたことを発表した。残るレースは10月20日のジャパンカップと、26日のさいたまクリテリウムbyツール・ド・フランスの2レース。選手活動を終えた後はJOCスポーツ指導者研修員としてフランスに渡り、自転車競技の指導者になることを目指す。

40歳を越えてからもバイタリティ溢れる走りで選手たちからも一目置かれる存在だった福島。走り続けることは可能だが、この数年はそのモチベーションを保つことに難しさを感じていたようだ。福島は引退表明メールとブログに次のように綴っている。

「2013年のシーズンをもって引退する事にしました。何をやってもダメだった自分が自転車競技に出会い、自信をもらい、今まで走ってこれた事を幸せに思います。

たまったエネルギーのはけ口を知らずに、深夜にランニングしたり、ボールをけったりしていた自分が19歳でロードレースに出て、今まで全てをペダルにぶつけて、発散してきました。心と格闘しながら走り続けていましたが、ここまで走り続けてきたのも一緒に走る仲間、家族がいたからだと思います。

同時に自転車競技は多くの事を教えてくれました。そして、日本からヨーロッパ、アジアのチームを経て世界中に多くの友人を作り、喜怒哀楽を共にしてきました。これからは、JOCのスポーツ指導者海外研修員としてフランス、マルセイユに渡り監督の修業をしてきます。学んだ事を多くの人と共有出来たらよいと考えています。

自分を含めチームが勝った全ての優勝が誇りですが、特に弟たちと戦った手探りの毎日が忘れられません。
自分の夢は『心は一つ』のチームを作ることです。今まで沢山の応援をありがとうございました。指導者になった福島晋一もこれから一つよろしくお願いします。

残る2レース、ジャパンカップ、埼玉クリテを精っぱい走ります! ありがとうございました」。

19歳で自転車競技を始めた福島は、信州大学在学中に自転車競技部に所属し、1992年にツール・ド・北海道に初出場。その体験から競技者としての道を志す。1996年にブリヂストンアンカーと契約、以降日本のトップレーサーとして活躍してきた。2002年には海外で活動。ベルギーのTT2チーム、マルルクス・シャルルロワに所属して走った。

2003年に全日本選手権を制し、ナショナルチャンピオンに。2004年にツアー・オブ・ジャパンで日本人選手初の総合優勝、2005年にはタイのツアー・オブ・サイアムで総合優勝を飾る。弟・康司さんと兄弟選手としてツール・ド・フランスを目指すエキップアサダの主力選手として日本のレース界を牽引。新城幸也(現ユーロップカー)を発掘して選手に育て上げ、「兄ちゃん」の愛称で親しまれる。

2007年にはアジア最高峰のステージレース、ツール・ド・ランカウイでステージ優勝を挙げる。2010年からは韓国のクムサン・ジンセン・アジア、2011年からはマレーシアのトレンガヌ・プロアジアと、アジア圏のチームに所属して走り、今季はチームNIPPOで走っていた。信州飯田を拠点とし、地元ではボンシャンス飯田の運営と指導にあたっている。

福島の引退記念パーティーは11月4日(月・祝日)に東京都港区の赤坂シュビアで開催される予定だ。

プロフィール
福島晋一(ふくしま しんいち)
1971年9月13日 大阪府出身

過去の主な戦績
2003年 全日本選手権ロード 優勝
2004年 ツアー・オブ・ジャパン 総合優勝
2006年 ツールドリムザン(フランス) 総合6位
シャトールー・クラシック(フランス) 3位
2007年 ツール・ド・ランカウィ(マレーシア)ステージ優勝
2008年 ツール・ド・ランカウィ ベストアジア選手
ツアー・オブ・ジャパン 美濃ステージ優勝
2010年 全日本タイムトライアル選手権 優勝
ツール・ド・おきなわ 総合優勝
2011年 ツール・ド・台湾 ステージ優勝
2005、2006、2012年 世界選手権日本代表
2006、2011、2012年 アジア選手権日本代表


text:Makoto.AYANO
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