ケースデパーニュはプレスリリースを出し、CONI(イタリア五輪委員会)から2年間の出場停止処分を受けたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)のツール・ド・フランス不参加を発表した。バルベルデはCAS(スポーツ仲裁裁判所)に控訴したが、判決が間に合わなず。チームはバルベルデ抜きのツールメンバーを明らかにしている。

ツール不参加が決まったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)ツール不参加が決まったアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ) photo:Cor Vos2006年にスペインで勃発したドーピングスキャンダル「オペラシオン・プエルト」を捜査していたCONIが、バルベルデに対して2年間の出場停止処分の要請したのが4月1日。その後、5月11日にTNA(イタリアアンチドーピング裁決機関)がバルベルデの処分を決定。バルベルデのイタリア国内でのレース活動が2年間禁止された。

7月4日に開幕するツール・ド・フランスは、第16ステージでイタリアを通過する。そのため、バルベルデが例えツールに出場したとしても、出場停止処分のためイタリア入国前の途中リタイアを余儀なくされる。バルベルデはCASに控訴し、CONIの判決の不当性を訴えていた。

しかし、CASの判決はツール開幕に間に合わなかった。スペインのマルカ紙によると、ツールに出場しながらイタリア入国まで判決を待つことも検討したが、チームはそれを断念。バルベルデと協議の末、チームはプレスリリースを出し、バルベルデのツール不参加を発表した。ツールをシーズン最大の目標に掲げ、前哨戦のドーフィネ・リベレで連覇を達成したUCIワールドランキングリーダーが、モナコに姿を現すことはない。

そんな苦渋の決断を下したケースデパーニュは、バルベルデ抜きのツール布陣を発表。先行して発表されたのは6名で、2006年ツールで繰り上げ総合優勝に輝いたオスカル・ペレイロ(スペイン)や、パリ〜ニース覇者のルイスレオン・サンチェス(スペイン)らが揃う。

残る3名は、国内選手権の結果を見て、ルイアルベルト・ファリアダコスタ(ポルトガル)、アルノー・コワイオ(フランス)、ホセホアキン・ロハス(スペイン)、リゴベルト・ウラン(コロンビア)の4名の中から選出される予定だ。

ツール出場が決まった6名
ダビ・アローヨ(スペイン)
ホセイバン・グティエレス(スペイン)
ルイス・パサモンテス(スペイン)
オスカル・ペレイロ(スペイン)
ルイスレオン・サンチェス(スペイン)
シャビエル・ザンディオ(スペイン)

残るメンバー3枠の候補
ルイアルベルト・ファリアダコスタ(ポルトガル)
アルノー・コワイオ(フランス)
ホセホアキン・ロハス(スペイン)
リゴベルト・ウラン(コロンビア)

text:Kei Tsuji