去る10月21日、チェコのターボルでUCIシクロクロスワールドカップの初戦が開催され、全8戦のシリーズが開幕した。2012-2013年シーズンの世界選手権は2月3日にアメリカ・ルイヴィルで開催予定だ。

世界チャンピオンのニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)世界チャンピオンのニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス) photo:Riccardo Scanferlaチェコのターボルで開催された第1戦を制したのは、昨年の年間チャンピオンであるケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・リヴォル)。現在28歳のパウエルスは、昨シーズン、ターボルを含むUCIワールドカップ4戦で勝利を収めている。

全9周で行なわれたエリート男子レースは、序盤からスヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)らがリード。しかしネイスは3周目のチェーン切れのトラブルによって後退する。ゴールまで2周を残して先頭パックから飛び出したパウエルスがそのまま独走した。

独走に持ち込んだケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)独走に持ち込んだケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) photo:Riccardo Scanferla2位には、昨シーズンの世界選手権U23で優勝したラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント)が、3位には世界チャンピオンのニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)が入った。

パウエルスのチームメイトで、追走パックの抑え役を担ったクラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・リヴォル)が4位。バイク交換によって一時は22位まで後退したネイスが貫禄の5位に入っている。

7位に入ったジェレミー・パワーズ(アメリカ、ラファ・フォーカス)7位に入ったジェレミー・パワーズ(アメリカ、ラファ・フォーカス) photo:Riccardo ScanferlaUCIワールドカップ第2戦は同じくチェコのプルゼニで開催。その後、ベルギー、フランス、イタリア、オランダを転戦し、2月3日のシクロクロス世界選手権を迎える。アルカンシェルを決める闘いは、アメリカ中東部ケンタッキー州のルイヴィルで開催される。J SPORTSではUCIワールドカップ全戦の模様を放映予定だ。

日本国内でも各シリーズ戦が開幕しており、GPミストラルは第2戦、北陸シクロクロスは第1戦、信州シクロクロスは第1戦、東北シクロクロスは第1戦、関西シクロクロスはプロローグまで開催済みだ。

なお、11月11日の霧ケ峰高原(信州シクロクロス第5戦)、11月18日の野辺山高原(信州シクロクロス第6戦・UCI-2)、11月25日のビワコマイアミ(関西シクロクロス第3戦・UCI-2)の3戦が、世界選手権日本代表メンバーのセレクションが懸かったナショナルセレクションシリーズとなる。

初戦で白星を飾ったケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)初戦で白星を飾ったケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル) photo:Riccardo ScanferlaUCIワールドカップ初戦ターボル表彰台UCIワールドカップ初戦ターボル表彰台 photo:Riccardo Scanferla


UCIシクロクロスワールドカップ2012-2013日程
2012年10月21日 第1戦 ターボル(チェコ)
2012年10月28日 第2戦 プルゼニ(チェコ)
2012年11月24日 第3戦 コクサイデ(ベルギー)
2012年12月2日 第4戦 ルーベ(フランス)
2012年12月23日 第5戦 ナミュール(ベルギー)
2012年12月26日 第6戦 フースデン・ゾルダー(ベルギー)
2013年1月6日 第7戦 ローマ(イタリア)
2013年1月20日 第8戦 ホーヘルハイデ(オランダ)
2013年2月2日〜3日 世界選手権 ルイヴィル(アメリカ)

第1戦 ターボル(チェコ)結果
1位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)      1h04'58"
2位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ラボバンク・ジャイアント)    +14"
3位 ニールス・アルベルト(ベルギー、BKCPパワープラス)          +16"
4位 クラース・ファントルノウト(ベルギー、サンウェブ・レヴォル)     +27"
5位 スヴェン・ネイス(ベルギー、ランドバウクレジット)          +35"
6位 バルト・アールノウト(ベルギー、AAドリンクシクロクロス)       +43"
7位 ジェレミー・パワーズ(アメリカ、ラファ・フォーカス)         +45"
8位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)          +46"
9位 トワン・ファンデンブランド(オランダ、オレンジベイビーズ)
10位 シモン・ツァーナー(スイス、EKZレーシング)             +54"

text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla