名物「ミュール・カペルミュール」を3回通過する難コースで行なわれたエネコ・ツアー(UCIワールドツアー)最終ステージ。激坂で飛び出したアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)とラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)が逃げ切り、ステージ優勝と総合優勝の栄光を分けあった。

エネコツアー2012第7ステージエネコツアー2012第7ステージ image: EnecoTour2012年大会のクライマックスが、今年ロンド・ファン・フラーンデレンのコースから外された「ミュール・カペルミュール(ヘラールツベルヘンの壁)」を含む最終ステージだ。

フランドル地方を走るアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)フランドル地方を走るアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) photo:Cor Vos207.7kmのコースには、「ミュール」の他にも「ヴァルケンベルグ」「エイケンモーレン」「レベルグ」などの急坂が合計16カ所組み込まれており、さながらミニフランドル。最大勾配が20%に達し、カーブを描きながら頂点を目指す「ミュール」を合計3回通過する。しかも最後の「ミュール」はゴールから5kmしか離れておらず、決定的な勝負ポイントになることは間違いない。

重要なステージだけにレースはスタート直後からハイスピードな展開。50km地点でマークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシングチーム)やヘルト・ステーグマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)、リーナス・ゲルデマン(ドイツ、レディオシャック・ニッサン)ら9名が飛び出すと、ようやくレースは落ち着きを見せる。

レース序盤から逃げた9名レース序盤から逃げた9名 photo:Cor Vos別府史之を含むオリカ・グリーンエッジが積極的にメイン集団をコントロールし、レース後半に入るとサクソバンク・ティンコフバンクがこれに合流。結局逃げはラスト30kmで早くも潰された。

リーダージャージを着るスヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)は苦しい表情を浮かべながらも集団内で急坂を連続クリアしたが、レーススピードが上がり始めた終盤にパンク。追走に力を使ったため、この日2回目の「ミュール」でのアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)のアタックには反応出来なかった。

コンタドールのアタックによってメイン集団は50名ほどに絞り込まれ、ここからヤン・バケランツ(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)がアタック。ラボバンクやBMCレーシングチームがメイン集団を率いてバケランツを吸収すると、そのままスピードを上げて最後の「ミュール」に突入した。
ゴール5km手前の「ミュール」で飛び出すアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)ゴール5km手前の「ミュール」で飛び出すアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) photo:Cor Vosバッランを追って「ミュール」を駆け上がるラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)バッランを追って「ミュール」を駆け上がるラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) photo:Cor Vos

この大会最大の勝負ポイントで飛び出したのは、2007年にロンド・ファン・フラーンデレンを制しているバッラン。遅れてボームがこれに続き、頂上通過時点で先頭は2人となる。ステージ優勝を狙うバッランと総合逆転を狙うボームの利害は一致し、協力して後続を引き離した。

ステージ優勝を飾ったアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)ステージ優勝を飾ったアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) photo:Cor Vos最後は、充分なタイム差を得たボームの後ろからバッランがスプリント。総合優勝を決めたボームはこれに対抗せず、バッランがそのままガッツポーズでゴールした。

「素晴らしい勝利だ。世界選手権に向けてコンディショニングしている中での勝利。これは良いプラスになるよ」。今シーズン3勝目を飾ったバッランは喜ぶ。UCIワールドツアーレースでの勝ち星は、2009年のツール・ド・ポローニュ総合優勝以来3年ぶり。

総合優勝を決めたラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)がガッツポーズでゴール総合優勝を決めたラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)がガッツポーズでゴール photo:Cor Vosそして総合優勝はボームの手に渡った。ボームは「全て計画通りにレースは進んだ。チームとしてレースをコントロールして、僕が最後に仕事をやりきったんだ。タフトが苦しんでいるのを見たとき、逆転総合優勝の可能性を感じたよ。『ミュール』の登りは僕に味方した。来年以降もエネコツアーに組み込まれることを望んでいるよ」とコメントする。

ボームの次戦は8月18日に開幕するブエルタ・ア・エスパーニャだ。「3日間ゆっくり休んでブエルタに向かう。1週目はかなり苦しむと思うけど、粘って、2週目と3週目にステージ優勝を狙いたい。世界選手権も狙っているので、ブエルタは良い準備レースになると思う」。

登りで積極的な走りを見せたコンタドールは、復帰レースを総合4位で終えている。コンタドールもボーム同様に数日間の休養を取り、ブエルタの開幕地パンプローナに向かう。

フミはステージ95位で総合96位。フミはレース後「今朝ロレンゾ監督の父親が交通事故で亡くなってしまい、監督抜きでレースを戦わなければいけなかった。選手、スタッフのみんなが力を合わせて今日は戦った。前半から終盤にかけて素晴らしいチームワークだった」とツイートしている。チーム総合成績では、オリカ・グリーンエッジが僅か1秒差でオメガファーマ・クイックステップに首位を奪われた。

レース内容や選手コメントはレース公式サイトより。

エネコ・ツアー2012第7ステージ結果
1位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)        4h54'16"
2位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)                     +02"
3位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、モビスター)               +06"
4位 ニック・ナイエンス(ベルギー、サクソバンク・ティンコフバンク)
5位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
6位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)
7位 トニー・ギャロパン(フランス、レディオシャック・ニッサン)
8位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)
9位 ローレンス・デヴリーゼ(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)       +10"
10位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
95位 別府史之(日本、オリカ・グリーンエッジ)                 +14'41"

個人総合成績
1位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)                  24h51'13"
2位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)     +26"
3位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)        +49"
4位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)      +55"
5位 ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
6位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター)                +58"
7位 スヴェイン・タフト(カナダ、オリカ・グリーンエッジ)             +1'00"
8位 ミカル・クヴィアトコウスキー(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ) +1'05"
9位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)      +1'07"
10位 ヤン・バケランツ(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)          +1'13"
96位 別府史之(日本、オリカ・グリーンエッジ)                  +20'59"

ポイント賞
ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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