丘がちな地形、短くもアップダウンの繰り返すハードなステージは6人ものリタイアを生み出した。逃げにのったユキヤ。しかしヴォクレールを含む次の逃げが成功した。

がちょうの赤ちゃんを連れて現れたこどもたちがちょうの赤ちゃんを連れて現れたこどもたち (c)Makoto.AYANOフォアグラのがちょうに扮した応援もフォアグラのがちょうに扮した応援も (c)Makoto.AYANO


休息日前の短いステージ。スタート地点になったのはフォアグラで有名な街サマタン。ガチョウを連れた子供たちの可愛いパフォーマンスもあり、ほのぼのとした空気が流れる。サイン攻めのサガンは女性の胸元にサインするやんちゃぶりを発揮。

新城幸也はアタックの可能性があるステージにやる気満々で集中している。この日の13時45分スタートはいつもよりも遅い時間だったが、早朝にドーピング検査官が来て採血を受け、いつもよりも早起きを強いられたという。

ペーター・サガン(リクイガス・キャノンデール)は女性ファンの胸元にサインするやんちゃぶりペーター・サガン(リクイガス・キャノンデール)は女性ファンの胸元にサインするやんちゃぶり (c)Makoto.AYANO第15ステージの朝を迎えた新城幸也(日本、ユーロップカー)第15ステージの朝を迎えた新城幸也(日本、ユーロップカー) photo:Makoto Ayano


ロランの弁明「僕はプロトンのルールとコードをわきまえた人間だ」

スタート前にメディアに囲まれるのはピエール・ロラン(ユーロップカー)だ。ロランは昨日のステージでの鋲によるパンクが起こった時にアタックしたことを他の選手達に非難されていた。そのことについての質問攻めだ。サングラスを外して、哀願するかのようにメディアに弁明するロラン。

昨ステージでのアタックについて弁明するピエール・ロラン(ユーロップカー)昨ステージでのアタックについて弁明するピエール・ロラン(ユーロップカー) (c)Makoto.AYANO「無線の調子が悪くて何もわかっていなかったんだ。アルノー監督には無線でタイム差を訊いたけど、返事がなかった。そしてフランスTVのモトカメラマンにタイム差を訊いた。彼は特に何も教えてくれなかった。彼もたぶん知らなかったんだろう。僕は何にも気づいていなかったんだ。

集団に戻った時、フランク・シュレクに『なんでアタックしたんだ』と言われたけど、最初はなんのことかわからなかった。そして後になってたくさんの選手がパンクしたことがわかったんだ。そんなことがあったと知っていたらアタックしなかったよ。僕はプロトン内のルールやコードをわきまえている。僕をよく知っている人は僕がそんなことをする選手じゃないことはわかってくれていると思っているよ」。

ユキヤもチームメイトへの容赦無い攻撃にちょっと憤慨している。「レディオシャックの選手たちは好き放題言い過ぎなんじゃないかな!」

ニーバリ「スカイの二人の隙を突いて攻撃したい」

ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) (c)Makoto.AYANO総合3位のヴィンチェンツォー・ニーバリ(リクイガス・キャノンデール)にも質問攻め。ポディウムの1.2が決まったような状況の中で、どう優勝を狙う?

「チャンスを狙ってアタックするしかない。正攻法ではおそらくスカイのふたりは倒せない。得意なダウンヒル、そして何かつけ入る隙を見つけたらアタックするよ。差を取り返すことは可能だと思う。諦めずにトライあるのみ。優勝は諦めていないよ」。

ユキヤが最初の5人逃げに入る ハイスピードな展開に6人がリタイア

グルメの街をスタートしてすぐにアタック合戦が始まる。最初に決まった逃げにユキヤが入った。この日はユキヤ含む3人がアタック番として指名されていたが、ほとんどすべてのチームの誰もが逃げたがるこの競争の中、逃げを決めた。

レース序盤、新城幸也(日本、ユーロップカー)を含む逃げレース序盤、新城幸也(日本、ユーロップカー)を含む逃げ photo:Makoto Ayano

シトロエンの旧車がならぶシトロエンの旧車がならぶ photo:Makoto Ayanoコースは北海道で言えば富良野・美瑛のような丘がずっと続く。少し時期を過ぎてはいるが、ツールを象徴するひまわり畑が続く素晴らしい景観の道だ。しかし走る選手にとっては上りと下りしかない非常に難しく、苦しいプロフィール。おまけに距離が短いとあって平均スピードは高くなる。

ユキヤが逃げるいっぽうで、集団から遅れて後方でひとり走るのはユーロップカーのゼネラルマネジャー”ジョンルネ”の息子、ジョヴァンニ・ベルノドー。チームカーの隊列のスリップストリームも使うことができず、ひとりぽつんと走る。そうなるとタイムアウトは免れることができない。

ヤウヘニ・フタロヴィッチ(FDJビッグマット)は箒車に収容されたヤウヘニ・フタロヴィッチ(FDJビッグマット)は箒車に収容された (c)Makoto.AYANO近年の短いステージが証明するのは、レースの密度が俄然濃くなること。しかし一度遅れた選手が集団に復帰するのは難しい。この日6人のタイムアウトが出た。自転車ごと「箒車」に収容されたのはヤウヘニ・フタロヴィッチ(FDJビッグマット)。チームカーも大きく遅れた選手についているわけにいかないのだ。

リタイアの6人のなかにはフランスの人気者、シルヴァン・シャヴァネル(オメガファーマ・クイックステップ)も。シャヴァネルはウィルス感染で呼吸ができず、声も出ない状態が長く続いていたという。

「スタートの時から熱があったんだ。でも明日は休養日だからこのステージを乗り切りさえすれば休めると思っていた。でもスタートしてすぐにペースが上がって、着いて行くのが無理だとわかったんだ。フランス人選手にとってツールを去るのは耐え難いよ。12年ではじめての経験だ。本当にがっかりだ」。

この日150kmの短いレースにかかわらず、メーターに記録された獲得標高の数字は2000mに達したという。

ハイスピードな展開に応援の子供たちもびっくりハイスピードな展開に応援の子供たちもびっくり (c)Makoto.AYANO

「行くなら今」勘を信じたアタックを決めたフェドリゴ

ポーで2度めのステージ優勝を飾ったピエリック・フェドリゴ(FDJビッグマット)ポーで2度めのステージ優勝を飾ったピエリック・フェドリゴ(FDJビッグマット) (c)Makoto.AYANO

「マルマンドの鼻」の愛称をもつピエリック・フェドリゴ(FDJビッグマット)「マルマンドの鼻」の愛称をもつピエリック・フェドリゴ(FDJビッグマット) (c)Makoto.AYANO「マルマンドの鼻」の愛称で親しまれるピエリック・フェドリゴ(マルマンドは出身地。鼻が特徴的な顔つきだから)が、クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(ガーミン・シャープ)とのマッチスプリントを制した。

ツール通算4勝目。2010年ツールではオービスク峠を含む難関山岳ステージで、逃げグループのスプリントを制して勝利したのが記憶に新しい。

小集団スプリントでの強さが光るフェドリゴ。なかでもフランコ・ペリツォッティ、サルヴァトーレ・コメッソを打倒したケースからも、逃げグループからさらに抜け出してマッチスプリントに持ち込むのがもっとも得意なスタイルだ。

「いつもは見極める最後の瞬間まで待つことが多いんだ。自分に自信が持てなかったり、自分の調子を測りかねたりするから。でも今日は計算しないままにアタックした。ただその時がアタックするべきタイミングだと感じたままに」。

難病「ライム病」を克服したフェドリゴ

今年3月末のクリテリウム・アンテルナショナルで勝利を挙げるまで、フェドリゴの昨シーズンは”ライム病”という病気との闘いだった。ライム病について、記者会見で自ら説明する。
「草は木の根に棲むダニから感染する病気で、見つけるのが難しい、よく知られていない病気でもある。それが僕の健康に大きく影響した。治すのに長い時間がかかってしまった」。

ローテーションを組むピエリック・フェドリゴ(フランス、FDJ・ビッグマット)やトマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)ローテーションを組むピエリック・フェドリゴ(フランス、FDJ・ビッグマット)やトマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) photo:Cor Vosかつての僚友ヴォクレールも祝福

一緒に逃げ、3位になったトマ・ヴォクレールもフェドリゴを祝福。
「かなり難しいフィナーレだったね。僕もたくさんアタックしたけど、ピエリックがアタックした時には、彼は本当にすごいパワーで行った。2位でも後悔はないね。彼が勝ったことは嬉しい」。

ユーロップカーと同じチーム、前ブイグテレコムを離れ、2011年からFDJに加わったフェドリゴ。ヴォクレールとはかつての僚友だ。「フランス人同盟」はあった? ヴォクレールは言う。
「そんなんじゃない。彼が行った時、僕は追いつこうとしたけど無理だったんだ。この数日の彼のプロトン内の走りを観ていると、彼がどれだけ強いか分かっていたんだ」。
そしてフランス人によるステージ4勝目を喜ぶ。
「ピエリックの勝利は驚きじゃない。これまでにアタックステージで逃げて勝った選手の名前をみればわかるよ。サンチェスのほか、(ピノ、ヴォクレール、ロラン)皆が過去のツールのステージ優勝経験者だ。ピエリックは4勝目だ。去年病気だったからって番付を下げて考えていたわけじゃないよ。毎年フランス人の勝利が待ち望まれるけど、ここまでのところ(フランス人の4勝なら)、よくやっていると思うよ。総合は狙えないけど、昨年は僕が4位だったし、今年も悪くない。イノーやジャラベールの活躍とは違うけど、人々は楽しんでくれていると思うよ」。

ベルノドーとヴァンサン・ジェロームのふたりのチームメイトを失ったヴォクレールは付け加える。
「今日みたいな日に一度遅れるとそれだけで致命的だ。タイムリミットまでにゴールすることなんてできない。山岳ステージで遅れるほうがずっと簡単だ。山で遅れたら、カヴェンディッシュに付いて行きさえすればいいだけだ。

ゴールした新城幸也(ユーロップカー)逃げは決まらなかった。ゴールした新城幸也(ユーロップカー)逃げは決まらなかった。 (c)Makoto.AYANO逃げを決めることができなかったユキヤ しかし走りには満足

結局は自分の入った逃げは決まらなかったが、キャプテンのヴォクレールが入った逃げが決まった。ユキヤはステージを走り終えて言う。
「有言実行、やるときはやるよ。ミラーにルイ・コスタ、青いナショナルジャージを着た選手(グリブコ)も強かった。一緒に入ったメンバーも強かったので、集団に許してもらえなかったかな。逃げきれず残念。次の逃げが決まってからは一回だけペースが上がったけどあとはサイクリングになった。チームメイトがふたり降りたね...。厳しいステージだった」。

チーム総合の表彰を受けるレディオシャック・ニッサンチーム総合の表彰を受けるレディオシャック・ニッサン (c)Makoto.AYANOゴールのポーにはウィギンズが至る所に!ゴールのポーにはウィギンズが至る所に! photo:Makoto Ayano


photo&text:Makoto.AYANO
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