ツール開幕を控えたリエージュのホテルで行われたBMCレーシングの共同記者会見より。カデル・エヴァンスは自信に満ちて今年のツール開幕を心待ちにしている。

リラックスした表情で記者会見に臨むカデル・エヴァンス(BMCレーシング)リラックスした表情で記者会見に臨むカデル・エヴァンス(BMCレーシング) (c)Makoto.AYANO

カデル・エヴァンス
ディフェンディングチャンピオンでいられるのは気が楽だね。「ツールに勝てると思うか」と聞かれることがないし、僕らも勝てることを知っている。
ツールに一勝したことはすごいけど、もう一勝できたらもっといいだろうなと考えているんだ。今までも出るレースすべてにベストを尽くしてきた。ツール・ド・フランスでベストな状態でいられるように出来る限りのことは手を尽くしてきた。モチベーションは毎日そこにある。それまでの数年で2位や勝てなかったことがあるからじゃない。
たぶん2度勝てば、2度2位になったことは取り返せる。ならせば結果的にはいいね。

コースについて

プロローグのコースは僕に最高に向いているとは言いがたいね。
コースはルートブックを見る昨年と比べて登りが少なくなった。あるいはセレクティブな登りは減った。でもそれは今年ある登りのそれぞれがより重要な意味を持つということ。だから上りそのものがいつもよりよりハードになるということ。知らない山やルートが登場するのは見る側の人には誰にとってもいいことだ。でもレースする側の選手にとっては難しく、運が左右する面もでてくる。

チームについて もうひとりの優勝候補ウィギンズについて

準備はできている。チームの誰もがそう感じていることが特別重要なんだ。強いチームがあることが本当に嬉しいよ。昨年もいいチームだった。でも今年はティージェイ(ヴァンガーデレン)がいるおかげでチームはもっと登りで強いだろう。最高のレベルで走ることができるメンバーが揃っている。リラックスできているし、モチベーションにあふれている。

チームスカイは強い。それは彼らのここまでの結果が証明している。彼らは1週間のレースでのベストチーム、そしてウィギンズがベストライダーだ。
彼らはドーフィネのジュプラーヌ峠で9人のうち4人の選手を先頭集団に残したことで、レベルをずいぶん上げたことが分かる。それは近年のレースで今まで長い間見なかった光景だった。今までウィギンズと僕はガチンコで闘ってきたことがない。いい闘いができると思うよ。

BMCレーシングのジム・オショビッツゼネラルマネジャーBMCレーシングのジム・オショビッツゼネラルマネジャー (c)Makoto.AYANOジム・オショビッツGM

エヴァンスの調子は昨年とほぼ同じだと思う。エヴァンスが言ったようにチームはより強くなっている。だから連覇については大きな自信を持っている。
誰が優勝候補筆頭かについてはいつも意見が分かれる。ウィギンズはスーパーチームを持っているし、昨年の終わりから今日にかけての期間でみれば彼自身が最高のライダーだ。
でも今年のツール・ド・フランスが単にウィギンズとエヴァンスのマッチになるとは思えない。他にも強い選手はたくさんいる。パリにゴールするまでわからない。
昨年を振り返るだけでそれが分かる。ヴォクレールは危うく最後まで勝ちそうだった。あんなことがまたあるだろう。たった5人には絞れない。10人か15人だ。

17回目のツール・ド・フランスに臨むジョージ・ヒンカピー17回目のツール・ド・フランスに臨むジョージ・ヒンカピー (c)Makoto.AYANO17回目のツールで引退するジョージ・ヒンカピーのためにつくられたスペシャルマシン17回目のツールで引退するジョージ・ヒンカピーのためにつくられたスペシャルマシン (c)Makoto.AYANO



photo&text: Makoto.AYANO in Liege Belgium

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