2012/06/10(日) - 12:08
2ヶ月の沈黙を破ってレースに復帰したファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン）を、ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール）が下す。第76回ツール・ド・スイス初日、7.3km個人タイムトライアルでサガンが最速タイムを叩き出した。
4秒差で3年連続初日TT制覇を逃したファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） photo:Cor Vos今年で開催76回目を迎えるツール・ド・スイスがイタリア語圏の街ルガーノで開幕した。初日は同国南部のルガーノを舞台にした7.3kmの個人タイムトライアル。中盤にかけて登りをこなす7.3kmの市街地コースだ。
昨年も全く同じコースレイアウトで行なわれており、過去2年間、初日の個人TTはカンチェラーラの独壇場だった。
総合有力候補の中では最も良いタイムを出したロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） 19秒遅れのステージ8位 photo:Cor Vosロンド・ファン・フラーンデレンで落車して鎖骨を骨折したカンチェラーラは、2ヶ月におよぶリハビリを経て、母国最大のステージレースでレースに復帰。中間計測ポイントではモレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール）から遅れを取ったが、後半の下り区間で盛り返して暫定トップタイムを叩き出す。
まだまだ本調子とは言えない身体で9分47秒の好タイム。しかし3年連続個人TT制覇はスロバキア人によって阻止された。
41秒遅れで初日を終えたリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ） photo:Cor Vosツアー・オブ・カリフォルニアでステージ5勝を飾り、初出場するツール・ド・フランスに向けて更にコンディションを上げるサガンが、9分43秒のトップタイムで優勝。今シーズンの勝利数を9に伸ばした。
サガンは勝ちレースをこう振り返る。「自分は生粋のTTスペシャリストではない。でもプロローグのよな短いコースだと、自分のパワーを最大限発揮することが出来る。テクニカルなコースだったので、午前中に時間をかけて下見をしたんだ。レース中はひたすらペダルを回して、コーナーの出口でダッシュした。自分の走りが出来たと思う。大きな満足感を得ているよ。ツール・ド・フランスに向けた準備が順調に進んでいることは大きな励みになる」。
トップタイムを叩き出したペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） photo:Cor Vos昨年サガンは初日の個人TTで3位に入り、ステージ2勝を飾った。期待されるのは平坦ステージでのスプリント勝利。「今は明日からのステージに目を向けたい。山岳ステージでは苦しむだろうけど、耐久力を磨くことに繋がる。チームの成功に繋がるような走りがしたい」とコメントしている。
また、サガンのチームメイトで、かつてのアワーレコード記録保持者フランチェスコ・モゼールの甥にあたる21歳モレーノ・モゼールがステージ3位に入った。同じ1990年生まれの2人の活躍により、リクイガス・キャノンデールはチーム総合成績でトップに立っている。
総合有力候補の中で最もタイムを失ったのは、昨年総合3位のイゴール・アントン（スペイン、エウスカルテル）で、サガンから53秒遅れ。ディフェンディングチャンピオンのリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ）は41秒遅れで初日を終えている。
選手コメントはリクイガス・キャノンデール公式サイトより。
ツール・ド・スイス2012第1ステージ結果
1位 ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） 9'43"
2位 ファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） +04"
3位 モレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール） +07"
4位 マルティン・エルミガー（スイス、アージェードゥーゼル） +11"
5位 フレデリック・ケシアコフ（スウェーデン、アスタナ） +15"
6位 ミハエル・アルバジーニ（スイス、オリカ・グリーンエッジ） +17"
7位 ダリオ・カタルド（イタリア、オメガファーマ・クイックステップ） +18"
8位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） +19"
9位 トムイェルテ・スラグテル（オランダ、ラボバンク） +20"
10位 ヤコブ・フグルサング（デンマーク、レディオシャック・ニッサン） +22"
個人総合成績
1位 ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） 9'43"
2位 ファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） +04"
3位 モレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール） +07"
4位 マルティン・エルミガー（スイス、アージェードゥーゼル） +11"
5位 フレデリック・ケシアコフ（スウェーデン、アスタナ） +15"
6位 ミハエル・アルバジーニ（スイス、オリカ・グリーンエッジ） +17"
7位 ダリオ・カタルド（イタリア、オメガファーマ・クイックステップ） +18"
8位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） +19"
9位 トムイェルテ・スラグテル（オランダ、ラボバンク） +20"
10位 ヤコブ・フグルサング（デンマーク、レディオシャック・ニッサン） +22"
ポイント賞
ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール）
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
4秒差で3年連続初日TT制覇を逃したファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） photo:Cor Vos今年で開催76回目を迎えるツール・ド・スイスがイタリア語圏の街ルガーノで開幕した。初日は同国南部のルガーノを舞台にした7.3kmの個人タイムトライアル。中盤にかけて登りをこなす7.3kmの市街地コースだ。昨年も全く同じコースレイアウトで行なわれており、過去2年間、初日の個人TTはカンチェラーラの独壇場だった。
総合有力候補の中では最も良いタイムを出したロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） 19秒遅れのステージ8位 photo:Cor Vosロンド・ファン・フラーンデレンで落車して鎖骨を骨折したカンチェラーラは、2ヶ月におよぶリハビリを経て、母国最大のステージレースでレースに復帰。中間計測ポイントではモレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール）から遅れを取ったが、後半の下り区間で盛り返して暫定トップタイムを叩き出す。まだまだ本調子とは言えない身体で9分47秒の好タイム。しかし3年連続個人TT制覇はスロバキア人によって阻止された。
41秒遅れで初日を終えたリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ） photo:Cor Vosツアー・オブ・カリフォルニアでステージ5勝を飾り、初出場するツール・ド・フランスに向けて更にコンディションを上げるサガンが、9分43秒のトップタイムで優勝。今シーズンの勝利数を9に伸ばした。サガンは勝ちレースをこう振り返る。「自分は生粋のTTスペシャリストではない。でもプロローグのよな短いコースだと、自分のパワーを最大限発揮することが出来る。テクニカルなコースだったので、午前中に時間をかけて下見をしたんだ。レース中はひたすらペダルを回して、コーナーの出口でダッシュした。自分の走りが出来たと思う。大きな満足感を得ているよ。ツール・ド・フランスに向けた準備が順調に進んでいることは大きな励みになる」。
トップタイムを叩き出したペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） photo:Cor Vos昨年サガンは初日の個人TTで3位に入り、ステージ2勝を飾った。期待されるのは平坦ステージでのスプリント勝利。「今は明日からのステージに目を向けたい。山岳ステージでは苦しむだろうけど、耐久力を磨くことに繋がる。チームの成功に繋がるような走りがしたい」とコメントしている。また、サガンのチームメイトで、かつてのアワーレコード記録保持者フランチェスコ・モゼールの甥にあたる21歳モレーノ・モゼールがステージ3位に入った。同じ1990年生まれの2人の活躍により、リクイガス・キャノンデールはチーム総合成績でトップに立っている。
総合有力候補の中で最もタイムを失ったのは、昨年総合3位のイゴール・アントン（スペイン、エウスカルテル）で、サガンから53秒遅れ。ディフェンディングチャンピオンのリーヴァイ・ライプハイマー（アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ）は41秒遅れで初日を終えている。
選手コメントはリクイガス・キャノンデール公式サイトより。
ツール・ド・スイス2012第1ステージ結果
1位 ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） 9'43"
2位 ファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） +04"
3位 モレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール） +07"
4位 マルティン・エルミガー（スイス、アージェードゥーゼル） +11"
5位 フレデリック・ケシアコフ（スウェーデン、アスタナ） +15"
6位 ミハエル・アルバジーニ（スイス、オリカ・グリーンエッジ） +17"
7位 ダリオ・カタルド（イタリア、オメガファーマ・クイックステップ） +18"
8位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） +19"
9位 トムイェルテ・スラグテル（オランダ、ラボバンク） +20"
10位 ヤコブ・フグルサング（デンマーク、レディオシャック・ニッサン） +22"
個人総合成績
1位 ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール） 9'43"
2位 ファビアン・カンチェラーラ（スイス、レディオシャック・ニッサン） +04"
3位 モレーノ・モゼール（イタリア、リクイガス・キャノンデール） +07"
4位 マルティン・エルミガー（スイス、アージェードゥーゼル） +11"
5位 フレデリック・ケシアコフ（スウェーデン、アスタナ） +15"
6位 ミハエル・アルバジーニ（スイス、オリカ・グリーンエッジ） +17"
7位 ダリオ・カタルド（イタリア、オメガファーマ・クイックステップ） +18"
8位 ロマン・クロイツィゲル（チェコ、アスタナ） +19"
9位 トムイェルテ・スラグテル（オランダ、ラボバンク） +20"
10位 ヤコブ・フグルサング（デンマーク、レディオシャック・ニッサン） +22"
ポイント賞
ペーター・サガン（スロバキア、リクイガス・キャノンデール）
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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