東京・お台場で開催されたCyclo Cross Tokyo 2012に招待選手として来日した、USシクロクロス界のスター、ティム・ジョンソン。レース後東京に滞在したティムはトーキョーの今を肌で感じるため、街に繰り出した。そんな彼の東京観光に同行した。

東京オノボリ観光クロスに参加した面々。左からメカニックのチャンドラー・デリンクス、中央がティム・ジョンソン、右がキャノンデール・カズこと山本和弘東京オノボリ観光クロスに参加した面々。左からメカニックのチャンドラー・デリンクス、中央がティム・ジョンソン、右がキャノンデール・カズこと山本和弘 (c) Hideyuki Suzuki

ティム・ジョンソンと東京を遊ぶ

さあて、こんな風に大盛況だったシクロクロス東京。東京のど真ん中、お台場での開催とあって、いつもは自転車競技なんか興味もない人々も、たくさん見に来てくれていた。単純にお祭りとして楽しかったねえ。走った人は、きっともっと楽しかったでしょうねぇ~→某シクロワイアード編集長・拝。ティムと同じキャノンデールのCXバイクに乗ってることだし、ここに晒しておきましょう(笑)。

出走前の無邪気にうれしそうな編集長出走前の無邪気にうれしそうな編集長 苦しそうな砂地獄を行く編集長苦しそうな砂地獄を行く編集長 何かを呪っている?ゴール寸前のへろへろ編集長何かを呪っている?ゴール寸前のへろへろ編集長

そんなイベントの中心にいたのが、この男、ティム・ジョンソン。アメリカ・ボストン/マサチューセッツをベースにするシクロクロスチーム「キャノンデール p/b シクロクロスワールド.com」のエースライダーであり、うなぎ上りの人気であるアメリカでのシクロクロス・シーンの中心人物だ。

ティム、砂地獄でもフルスロットルティム、砂地獄でもフルスロットル Cannondale スーパーXを駆るティムCannondale スーパーXを駆るティム 段差でもスムーズな身のこなしを見せる段差でもスムーズな身のこなしを見せる

かのレッドブルにもスポンサードされる、世界トップレベルのシクロクロスライダー。1999年のシクロクロス世界戦3位。自伝的映画『The Nine ball diary』はアップルのiTunesストアで販売されている。そんでもって、ハンサム&ナイスガイ。

アメリカのレースでの戦友、池田祐樹さん(こんなカッコですが)とアメリカのレースでの戦友、池田祐樹さん(こんなカッコですが)と 会場の視線を集めていたモーモーガールズたちと会場の視線を集めていたモーモーガールズたちと


現在アップルのiTunes Storeでレンタルされている、『The Nine Ball Diaries』のトレーラー。ティムがとてもカッコよく描かれている、彼の自伝的ムービーである。


そんなティムと、イベント終了後の数日間、東京をぶらつくことになった。「さあティム、なにがしたい? どんなとこ行きたい?」

ティム 「東京の人々がいつもしていることを、してみたいよ。みんなが食べるものを食べて、みんなが見るものを見てさ」

ティムが東京で食べたもの1 寿司。まあ一度は食べますなティムが東京で食べたもの1 寿司。まあ一度は食べますな 食べたもの2。ごく一般的なベントー・ランチボックス食べたもの2。ごく一般的なベントー・ランチボックス 食べたもの3。お好み焼き。ハシの使い方はなかなかうまい食べたもの3。お好み焼き。ハシの使い方はなかなかうまい

ということで、ティムの東京休日、初日の今日は、"シクロ観光クロス・東京"を決め込むことにした。
今日は日曜日。東京の街中は、日曜日には、ぐんとクルマの量が少なくなる。自転車なら走りやすいこと、この上ない。

【初日】 東京オノボリ観光クロスの一日

それではオノボリ観光クロス東京のチームメンバーをご紹介しよう。
まずティム。そしてティムに同行してきたメカニックのチャンドラー。日本のキャノンデール・ライダー、カズこと山本和弘。そして、実は呼んでないのに、なぜか勝手に一緒に走っている、シクロクロス東京の優勝者であるベン・ベルデンの4人である。

ホテルのあるお台場からスタートし、有明、晴海を抜け、海を渡って東京メインランドへ。辰巳のあたりでカフェに入り、今日の作戦会議を錬ることに。

こんな感じで街中を疾走。みんなはレースを走ったシクロクロスバイク、カズは29erでの参加であったこんな感じで街中を疾走。みんなはレースを走ったシクロクロスバイク、カズは29erでの参加であった シクロワイアードで昨日のイベント記事を読むティム(左)とベン(右)。「おれカッコよく写ってるねえ」シクロワイアードで昨日のイベント記事を読むティム(左)とベン(右)。「おれカッコよく写ってるねえ」

iPadでシクロワイアードを開き、昨日のシクロクロスの記事を読ませながら、ティムが見たがる「エブリデイTOKYO=東京の日常」のルート決めの時間を稼ぐ(汗)。
山本カズ氏と知恵を絞るものの、やはり餅は餅屋、東京のことは江戸っ子に聞けということで、東京の浅草ロコの『メ』さんこと明嵐正彦さんに助けをあおぐことにした。

途中で、東京ローカル、『メ』さんと合流。ガイドしてもらうことに途中で、東京ローカル、『メ』さんと合流。ガイドしてもらうことに (c)Hideyuki Suzuki回向院にある、鼠小僧の墓に詣でる。墓石を削って運を分けていただく回向院にある、鼠小僧の墓に詣でる。墓石を削って運を分けていただく (c)Hideyuki Suzuki

「メ」さんはキャノンデール・バイクのユーザーたちで構成されるクラブ『COG(キャノンデールオーナーズ グループ)』のムードメーカーであり、東・東京の自転車抜け道からおいしい情報まで知り尽くした人。日本のスーパーGTで監督を勤め、ランボルギーニでル・マンにも行ったりもしてるという経歴を持つ、そちらこちらで顔効きの江戸っ子である。

そのメさんに組んでもらった、東京オノボリ観光クロスルートは、こんな感じ。


1. 回向院で、義賊・鼠小僧のお墓の手前の石の一部を削って、そのかけらを財布に入れる。(とお金が増えるという言い伝えがある)
2. 国技館で、相撲を見る(でもやってないので、見た気分になってもらう)
3. 東京の第2の心でもある電波の発信塔、第2東京タワーことスカイツリーを自慢する
4. 東京の毎日なランチ、ベントー・ランチボックスを食べてもらう
5. 東京のオールドタウンである『ASAKUSA』こと浅草に案内する。
6. あとは流れで。



国技館近くの道路にあったスモウレスラーの像に大喜びの、実は相撲ファンのティム国技館近くの道路にあったスモウレスラーの像に大喜びの、実は相撲ファンのティム (c)Hideyuki Suzukiみんなで四股踏み。左のベンはいつでもマイペースだみんなで四股踏み。左のベンはいつでもマイペースだ (c)Hideyuki Suzuki

スカイツリーのでかさに驚くスカイツリーのでかさに驚く (c)Hideyuki Suzukiメさんからハッピを借りてハッピーなティムメさんからハッピを借りてハッピーなティム (c)Hideyuki Suzukiサインだって、日本語で挑戦しちゃうよ!サインだって、日本語で挑戦しちゃうよ!

走っているときでも、遊びを忘れない。自転車ライドの基本走っているときでも、遊びを忘れない。自転車ライドの基本 シクロクロスの練習? いえいえ、今日は寒いので体を温めてるのですシクロクロスの練習? いえいえ、今日は寒いので体を温めてるのです

1~5までを着実にこなすオノボリさん・クロスチーム。途中でティムとチャンドラーが、「ミギ、ヒダリ」と、方向だけではあったが日本語でしゃべりだした。
もう日本語覚えたのか、すごいね、と褒めると、ドヤ顔で(アメリカ人でもドヤ顔するのだ)その覚え方を教えてくれたチャンドラー。例えば、自転車に乗るときに必要となる、方向の覚え方はこんな感じだ。

 =Hey Daddy (ヘィデディ)
 =Mickey (ミッキー)
まっすぐ =More Sugar(も・シュグァー)
止まれ =To Marry (トぅ マリー)
問題ない=Monday Night(マンデイナイ)
どういたしまして=Don't touch mustache(ドン・タッチ・マスタッシュ)

うむ、確かにそう聞こえる。アメリカ英語のアメリカ発音だと、さらに聞こえやすくなるので、今度アメリカの友人が来日したら、ぜひ試してみて欲しい。

銀座の歩行者天国を、自転車を押しながら歩く銀座の歩行者天国を、自転車を押しながら歩く 今日は一日楽しかったねえ。偶然そろった黄色いシューズがかわいいです今日は一日楽しかったねえ。偶然そろった黄色いシューズがかわいいです



text: Pandasonic Nakamura
photo : Hideyuki Suzuki / Pandasonic Nakamura
Special thanks: Cannondale Japan / Cyclocross Tokyo