チームUKYO誕生　狩野智也・辻善光ら8人を揃える新生コンチネンタルチーム

新たなUCIコンチネンタルチームが始動する。新生TeamUKYOは監督の片山右京を筆頭に、日本人初のツール・ド・フランス出場経験者今中大介をテクニカルアドバイザーに迎え、8人の選手でスタートを切る。

メガウェブで開催されたTeamUKYOのプレゼンテーション (c)Makoto.AYANO

2001 年よりモータースポーツを始めとするあらゆる活動を開始したTeam UKYOは、今年で11 年目のシーズンへ入る。代表の片山右京は、F1ドライバーの引退後も、挑戦することの大切さを常に考え、さまざまなフィールドにおいて活動を続けてきた。

片山氏の宇都宮ブリッツェンでの活動は周知の通り。ライダーとして、趣味の自転車レースへの傾倒を年々深めてきた。また、昨年度は四代目 自転車名人を襲名するなど、サイクルスポーツはもはや片山氏の活動の大きな部分を占めるに至っている。

Team UKYO立ち上げの挨拶をする片山右京さん (c)Makoto.AYANOチームUKYOのテクニカルアドバイザーに就任した今中大介さん（インターマックス代表） (c)Makoto.AYANO

そんな片山氏が今年度、新たにロードレースチームを立ち上げた。日本国内最高峰の自転車レース「JPT（ジャパン・プロ・ツアー）」への参戦を決意し、若手を中心としたプロチームを結成。ブリヂストンアンカーから狩野智也、宇都宮ブリッツェンから辻善光らを獲得し、すでにUCIコンチネンタル登録も果たした。スポンサーとして住宅地図のZENRIN（ゼンリン）や牛丼チェーンの吉野家ホールディングスなど。

Team UKYO　2012 (c)Makoto.AYANO

フルメンバーは狩野智也、清水良行、辻善光、太田貴明、斉藤祥太、嶌田義明、若杉圭祐、佐藤知紀の8人。そして片山右京自らも、調子が良い時はレースに出場したいと表明している。

Team UKYOの選手たち　スプリンターの辻善光に期待がかかる (c)Makoto.AYANOヒルクライマー狩野智也がエースだ (c)Makoto.AYANO

サイクルロードレース中継の実況でもおなじみサッシャさんがMCを務めるプレゼンテーションはお台場の自動車アミューズメント施設「MEGA WEB（メガウェブ）」で開催された。プレゼンテーションではモータースポーツに参戦するメンバーもあわせて発表された。

モータースポーツチームは、昨年のディフェンディング・チャンピオンとしてSuperGT300クラスに参戦する他、若手育成のNETZ CUP VITZ レースにも参戦する。

そして、若手選手の育成として、マウンテンバイクJシリーズなどで活躍中の15歳の女性ライダー、中村千鶴（なかむらちづる）選手を含むサポート選手も発表。中村選手はJシリーズ女子スポーツクラスのランキング1位の選手。目標はユースオリンピックに出場することだ。

サポートライダーの中村千鶴さん（左） (c)Makoto.AYANOTeam UKYOモータースポーツ部門のカラーを反映したチームカー (c)Makoto.AYANO


他にもTeamUKYOが展開中のKCS（片山右京チャレンジスクールの概要などが発表された。

自転車チームの発表では、片山氏が自転車にのめり込むきっかけになった、同チームのアドバイザーに就任した今中大介氏も挨拶し、TeamUKYOへの応援を呼びかけた。

片山氏はF1ドライバーとして世界に挑戦した経験から、挑戦することの大切さ、諦めないことの大事さを語り、新チーム活動開始の気持ちを語った。

Team UKYOが駆るインターマックス・セルビーノカーボン (c)Makoto.AYANO

チームUKYOは今シーズン、Jプロツアーシリーズを中心にレースへの挑戦を始める。日本のレースのみならず、ツール・ド・フランスを頂点とした世界への挑戦を視野に活動していくという。チームが初戦とするのはシンガポールで開催されるOCBCナイタープロクリテリウム。グリーンエッジらUCIプロツアーチームも参加するこのレースに、3名の選手が挑戦する予定だ。

プレゼンの後はメガウェブ前にて、チームのデモ走行、ヴィッツやSUPER GT300 のレーシングカー走行などが披露された。

チームプレゼンテーションの模様は追ってムービーレポートでもお伝えします。

デモンストレーション走行を行うTeam UKYO (c)Makoto.AYANO

Team UKYO　（チーム右京）2012体制

監督　片山右京

テクニカルアドバイザー　今中大介（インターマックス代表）

ライダー
狩野智也
清水良行
辻善光
太田貴明
斉藤祥太
嶌田義明
若杉圭祐
佐藤知紀




photo&text:Makoto.AYANO