アメリカ登録のUCIプロチーム、BMCレーシングチームが2012年度のメンバー26名を発表した。カデル・エヴァンス(オーストラリア)のツール・ド・フランス連覇を目標に掲げるチームに、フィリップ・ジルベール(ベルギー)とトル・フースホフト(ノルウェー)が加入。UCIプロチーム2年目は輝かしいシーズンになりそうだ。

凱旋門の前に全員揃ってゴールしたBMCレーシングチーム凱旋門の前に全員揃ってゴールしたBMCレーシングチーム photo:Makoto AYANOスイスのバイクメーカーBMC社がメインスポンサーを務め、2011年にファーストディビジョンチーム(UCIプロチーム)の仲間入りを果たしたBMCレーシングチーム。エヴァンスをツール・ド・フランス初優勝に導いたアメリカチームは、大きく戦力をアップして2012年シーズンに挑む。

チームのプレスリリースによると、2012年は26名がチームに在籍。新たに加入する7名のうち、2011年のUCIワールドツアーランキング首位のジルベールと、2010年世界チャンピオンのフースホフトの加入が大きな目玉だ。

アルデンヌ・クラシック3連勝を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー)アルデンヌ・クラシック3連勝を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー) photo:Kei Tsujiチームには2008年の世界王者アレッサンドロ・バッラン(イタリア)と2009年世界王者エヴァンスが在籍しており、3人のアルカンシェル経験者がチームに揃うことになる。

今年ジルベールはアムステル・ゴールドレース、フレーシュ・ワロンヌ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの「アルデンヌ・クラシック」3連勝をはじめ、クラシカ・サンセバスティアン制覇、ベルギー選手権ダブルタイトルなどキャリア最高のシーズンを経験した。ツールでもステージ1勝&マイヨジョーヌを1日着用している。

ツールでステージ2勝を飾ったトル・フースホフト(ノルウェー)ツールでステージ2勝を飾ったトル・フースホフト(ノルウェー) photo:Makoto AYANO「信じられないシーズンだった」。世界最強のワンデーレーサーとしての地位を確立したジルベールは2011年を振り返る。「でも活躍の裏にはチームの力強いサポートと厚い信頼があった。同様の環境がBMCレーシングチームには揃っている。ベストを尽くしてみる」。

2012年のロード世界選手権はアムステル・ゴールドレースと同じオランダ・リンブルフ地方で開催予定。アムステル名物カウベルグが鍵を握るコースレイアウトであり、ジルベールが優勝の最有力候補に挙がっている。

ツール制覇を果たしたカデル・エヴァンス(オーストラリア)ツール制覇を果たしたカデル・エヴァンス(オーストラリア) photo:Makoto AYANO2010年の世界王者フースホフトは、アルカンシェルを着用しながらツールでステージ2勝&マイヨジョーヌ7日間着用という成績を残した。単純に、ジルベール、フースホフト、エヴァンスの3人でステージ4勝、マイヨジョーヌを11日間着用している計算だ。

フースホフトは2012年の目標にミラノ〜サンレモ、ロンド・ファン・フラーンデレン、パリ〜ルーベを挙げる。「特にパリ〜ルーベで勝つことはずっと夢なんだ。強いアシストが揃うこんなビッグチームに加わることなり、より一層その野望は大きくなっている」。

BMC社オーナーのアンディ・リース氏(左)、ジム・オショウィッツGM、ジョン・ルランゲ監督(右)BMC社オーナーのアンディ・リース氏(左)、ジム・オショウィッツGM、ジョン・ルランゲ監督(右) photo:Makoto AYANO「北のクラシック」では、アレッサンドロ・バッラン(イタリア)やジョージ・ヒンカピー(アメリカ)、マークス・ブルグハート(ドイツ)、マヌエル・クインツィアート(イタリア)、そしてパリ〜ルーベU23レース優勝経験者のテイラー・フィニー(アメリカ)らがフースホフトをサポートするだろう。

チームには秋のパリ〜トゥールを制したフレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)も在籍しており、クラシックレースにおける選手層の厚さは抜群。ジルベールとフースホフトを中心に据えた布陣がクラシックシリーズを席巻する可能性は充分にある。ジョン・ルランゲ監督は「クラシックレースで主役を担うことがチームの目標。すべてのレースに目標をもって参戦する。レースを活性化させるリーダーが揃っている」と自信を見せる。

そして、チームがクラシックレースでの活躍以上に重視しているのがエヴァンスのツール連覇だ。「タイトル防衛のため、7月に向けて最強チームを組む」とルランゲ監督。

ティレーノ〜アドリアティコとツール・ド・ロマンディで総合優勝し、7月のツールで念願の総合優勝を果たしたエヴァンスは、2011年と同様のプログラムで2012年シーズンに挑む予定。「チームとしての目標はツールでの成績を繰り返すこと。2012年はより強いチームでツールに挑む。(連覇への)チャレンジを楽しみにしている」

戦力アップに注目が集まる一方、ジルベールとフースホフトの加入は、特に山岳ステージでのアシスト不足に繋がると危惧する声もある。しかし、解散するHTC・ハイロードからティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ)やマルコ・ピノッティ(イタリア)を獲得し、チームは総合力を向上させている。

チームの代表でジェネラルマネージャーを務めるジム・オショウィッツ氏は「カデル(エヴァンス)はツール連覇に向けてのモチベーションが高い。2011年のNo.1選手であるフィリップ(ジルベール)の加入はエキサイティング。プロロード界のどんなタイプのレースでも第一線で闘える戦力が揃った」と語っている。

BMCレーシングチーム2012メンバー
アレッサンドロ・バッラン(イタリア)
アダム・ブライス(イギリス) ←オメガファーマ・ロット
ブレント・ブックウォルター(アメリカ)
マークス・ブルグハート(ドイツ)
スティーブ・クミングス(イギリス) ←チームスカイ
ヤニック・エイセン(ベルギー)
カデル・エヴァンス(オーストラリア)
マティアス・フランク(スイス)
フィリップ・ジルベール(ベルギー) ←オメガファーマ・ロット
ジョージ・ヒンカピー(アメリカ)
トル・フースホフト(ノルウェー) ←ガーミン・サーヴェロ
マルティン・コーラー(スイス)
クラース・ロデウィック(ベルギー) ←オメガファーマ・ロット
アマエル・モワナール(フランス)
スティーブ・モラビート(スイス)
テイラー・フィニー(アメリカ)
マルコ・ピノッティ(イタリア) ←HTC・ハイロード
マヌエル・クインツィアート(イタリア)
ティモシー・ロー(オーストラリア)
マウロ・サンタンブロジオ(イタリア)
イヴァン・サンタロミータ(イタリア)
ミヒャエル・シェアー(スイス)
ヨハン・チョップ(スイス)
フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ) ←HTC・ハイロード
ダニーロ・ウィス(スイス)

チームを移籍する選手
アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー) →カチューシャ
カルステン・クローン(オランダ) →チームサクソバンク
ジェフリー・ラウダー(アメリカ) →ユナイテッドヘルスケア
シモン・ツァーナー(スイス) →スイスEKZ
クリス・バートン(アメリカ) →ビッセル・プロサイクリング
チャド・ベイヤー(アメリカ) →コンペティティブサイクリストレーシング
ジョン・マーフィー(アメリカ) →ケンダ/5アワーエナジー
クリス・バトラー(アメリカ) →チャンピオンシステム

text:Kei Tsuji
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