RETUL(リトゥール)フィッティングとは、3Dモーションキャプチャーシステムを使用したフィッティングシステム。
ライダーの身体に貼られたLED電極を使用し、専用ソフトウェアを使用することにより身体全体の動的なバイクフィッティングを行う。

ライダーの身体に貼られたLED電極を使用して身体全体の動的なバイクフィッティングを行うライダーの身体に貼られたLED電極を使用して身体全体の動的なバイクフィッティングを行う RETUL社3DモーションキャプチャーシステムのレーザーマーカーRETUL社3Dモーションキャプチャーシステムのレーザーマーカー


ライダーの身体のポイントにLED電極を貼り、動きを解析するライダーの身体のポイントにLED電極を貼り、動きを解析する RETUL(リトゥール)フィッティングは独自のシステムを用いることでパソコン画面上にライダーの動きを表示し、解析することで、どこを修正するべきかを瞬時に数字として表示し、短時間で観察と判断可能なシステムだ。

RETUL(リトゥール)フィッティングでは、今までの方法に比べて、フィッティングに掛かる時間を大幅に短縮できる。また同社のジン・ ツールと呼ばれるツールを使用することにより、自転車と身体が触れる接点を画面上に表示することができ、現在のライディングポジションと理想値をグラフィック化し、両方を重ね合わせることにより改善点を視覚的に理解することが可能となっている。


RETULのフィッティングを行うFramefinder画面RETULのフィッティングを行うFramefinder画面 RETULのバイクフィッティングはUCIプロツアーチームではレディオシャック、チームスカイなどが正式採用し、世界中のバイクフィッターが採用し始めている。フィッティングの対象はトップアスリートだけではなく、一般サイクリストへのフィッティングを行っている。

日本でBIKE FIT SYSTEMSのフィッティングを展開する伏見 真希門(ふしみ・まきと)氏が、RETUL社のプロフィッター養成講座を受講。日本人で初のRETUL公認プロバイクフィッターとなった。氏のレポートを紹介する。


足の前肢の内反/外反についての考察 BIKE FITではおなじみ の光景。モデルはソウルの高校の自転車競技部の女子生徒足の前肢の内反/外反についての考察 BIKE FITではおなじみ の光景。モデルはソウルの高校の自転車競技部の女子生徒 RETULプロフィッター養成講座を受講 

RETUL社と韓国のBIKE FIT SYSTEMS社公認フィッティング組織「Syncway」が主催するRETUL社のプロフィッター養成講座が8月10日~12日までの3日間、ソウルCoexコンベンションセンターにおいて開催されました。
私(伏見)は、BIKE FIT SYSTEMSのインストラクターとして国内で活動してきましたが、フィッティングのさらなる効率化と、世界最先端のフィッティングシステムへの興味が以前からあり、これに参加してきました。

講座の参加者は、香港から3名、韓国から5名そして日本から私の計9名。当然英語での講義でした。

講師をつとめるのはマット・シュタインメッツ(Mat Steinmetz)氏。2008年よりランスアームストロング、カルロス・サストRETUL マット・シュタインメッツ氏RETUL マット・シュタインメッツ氏 レ(ジェオックス)、イギリストラックナショナルチームへバイクフィッティングを行う。近年はトム・ダニエルソン(ガーミン・サーヴェロ)やトライアスロン女子ジュリー・ディビエンス(トレック K-Swiss)にサポートを行っている。一般サイクリストからも人気で、予約が絶えないという。

初日はRETUL社のフィッティング哲学を、有名プロ選手の被験者映像を使用しながらフィッティング技術を学びます。
スタジオの温度管理にはじまり、医学的な面にいたるまで多くを学びました。その後自ら被験者となり、3Dモーションキャプチャーを用いたフィッティングを行います。

RETULフィッティングでは、正しくマーカーハーネス(LED電極がついたハーネス)を各関節(RETUL社の基準となる場所)に貼れることが最重要です。
そして専用ソフトウェアを使用し、体の各関節の角度を計測し、テストを繰り返していきます。私が行っているBIKE FITをはじめ、多くはこの作業をゴニオメーターを使用して行いますが、正しくマーカーハーネスを使用するためには、シュタインメッツ氏も「ゴニオメーターの使用方法をまず正しく理解する必要がある」と力説しています。

足の前肢の内反/外反についての考察 BIKE FITではおなじみ の光景です。モデルはソウルの高校の自転車競技部の女子生徒足の前肢の内反/外反についての考察 BIKE FITではおなじみ の光景です。モデルはソウルの高校の自転車競技部の女子生徒 足のカント調節に関してはRETULではほとんどタッチせず、「BIKE FIT SYSTEMS社の理論を採用した方が良い」との事です。足の前肢部の反りがペダリングに及ぼす影響は大きく、サイクリストはその事に関して重要視すべきで、クリートウェッジやITSはペダリングの補正について有効であるとの見解を持っていました。
しかし、3Dモーションキャプチャーシステムでは、膝の左右の動きまで同時計測できるため、BIKE FITのフィッティングで時間を要するレーザー機器による観察時間の短縮が期待できそうです。


短いクランクが流行しているタイムトライアルの世界

今回シュタインメッツ氏の講義の中で、現在のレースシーンについて色々なエピソードを聞かせて頂く機会があり、多くの世界のトップアスリートのフィッティングに携わってきた同氏の講義は大変興味深く、これまで常識と考えられてきた機材の選び方などに大きく影響を与えていくと思います。
実際の生の意見・見解を聞けたことは大変有益であり、反映させることも多くあると感じました。また私自身の活動や見解について同氏から高い評価を頂けたことは大変光栄でした。

タイムトライアルの現在について解説するマット・シュタインメッツ氏タイムトライアルの現在について解説するマット・シュタインメッツ氏 せっかくなので、その中の一つであるクランクの長さについてお話したいと思います。現在世界のトッププロは、タイムトライアル競技において通常のロードバイクのクラングより短いサイズものを選択し、パワーよりも「快適性」と「効率性」を重視する傾向にあります。風洞実験からもそれは証明されているそうです。

トライアスロンでも同様の考え方です。女性トライアスリートのジュリー・ディビエンス選手も女性アスリートとしてはかなり身長が高いのですが、シュタインメッツ氏のアドバイスにより、かなり短いクランクを採用し、好成績を収めています。


ますます重要度が上がるフィッティング理論 

受講者の皆さん受講者の皆さん 競技について言えば、世界の自転車競技は年々レベルアップしています。その背景には色々あるでしょうが、その一つに高い知識と技術を持ち合わせたプロフィッターが存在するのは確かです。BIKE FITも国内において多くのフィッターが誕生し、お客様に確かなサービスを提供しています。それは今後徐々に結果として証明されていくことでしょう。

RETUL社の3DモーションキャプチャーシステムはBIKE FIT SYSTEMS社の計測器「ゴニオメーター」の進化版と理解して良いと思います。弊社(サンメリット)のBIKE FITとうまく組み合わせることにより、より早く精度の高いバイクフィッティングが可能になるでしょう。

シュタインメッツ氏と認定証を持つ伏見シュタインメッツ氏と認定証を持つ伏見 北米のバイクフィッティングの組織はBIKE FIT SYSTEMS、RETUL、BG-FITなどが存在しますが、お互い協調関係があり、このことがよりお客様へ高いレベルでのサービスを提供することが可能になるのだと強く印象を受けました。

弊社では2012年に国内で初めてとなるRETUL社の3DモーションキャプチャーシステムとBIKE FITのフィッティング技術を用いた一般サイクリスト向けのフィッティングスタジオを開設する予定です。

サイクルモード東京でデモを開催

またサイクルモード2011には、東京会場のみの出展になりますが、BIKE FIT SYSTEMSの製品展示と同フィッティングデモと同時に、RETULのフィッティングデモを行う予定です。
また、バイクフィッティングの基本となるBIKE FIT SYSTEMS社のフィッティング講習会は今後も継続して行っていきまRETULのプロフィッター認定証RETULのプロフィッター認定証 すのでよろしくお願いします。





BIKE FIT SYSTEMS公認プロバイクインストラクター/RETUL公認プロバイクフィッター
伏見 真希門(株式会社サンメリット)

RETUL(リトゥール)社 http://www.retul.com/
RETUL University http://www.retuluniversity.com/