2009年4月28日、スイスで第63回ツール・ド・ロマンディ(UCIプロツアー)が開幕した。初日はローザンヌの市街地を駆け抜ける3.1kmのプロローグが行なわれ、フランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア)がトップタイムで優勝。レースは5月3日まで6日間に渡って開催される。

トップタイムを叩き出したフランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア)トップタイムを叩き出したフランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア) photo:www.tourderomandie.chジロ・デ・イタリアの前哨戦として知られるロマンディがスイスでスタート。最終日まで山岳が連続して登場する6日間のステージレースだ。このロマンディを皮切りに、シーズンはクラシックレースからステージレースに移り変わる。

初日のプロローグは、レマン湖の北岸、国際オリンピック委員会(IOC)の本部が置かれたローザンヌを舞台にした3.1kmのショート個人タイムトライアル。

有力候補の筆頭ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)や、昨年のプロローグを制したマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームコロンビア)は伸びず、長方形のコースを平均49.8km/hで駆け抜け、3分44秒のタイムをマークした25歳のラボンが優勝を飾った。

チェコTTチャンピオンジャージを着るラボンはブエルタ・ア・ムルシア個人TTに続く今シーズン2勝目。クリテリウム・アンテルナシオナルでは個人TTで好走して総合2位フィニッシュ。そしてロマンディでチームコロンビアに今シーズン19勝目をもたらした。
11位に沈んだファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)11位に沈んだファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク) photo:www.tourderomandie.chリーダージャージを獲得したラボンは、チームコロンビアの公式サイトの中で「最初から最後まで全開だったよ。今日みたいなショートコースだと、全開で走る以外に方法は無いから」と語る。

「正直言うと今回はトップ10を狙っていたんだ。それ以上のことは期待していなかった。トップタイムを知らされたとき、誰がタイムを塗り替えるのか考えた。(ファビアン)カンチェラーラかマーク(カヴェンディッシュ)がタイムを更新すると思っていたよ。」

ラボンはリーダージャージのキープ、そしてその先にあるジロを見据える。「このステージレースがジロの前哨戦として知られているように、僕もジロの準備レースとして出場している。ロマンディにはこれまで2度出場していて、山岳の上りは少し知っている。リーダージャージは守れるだけ守ってみたい。」

ラボンと2秒差の2位に入ったのは、山岳力のあるサンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)。アルデンヌ・クラシックで精彩を欠いたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)が3位に食い込み、総合争いにおいて好ポジションにつけた。

ツール・ド・ロマンディ2009プロローグ結果
1位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア)3'44"
2位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)+02"
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)+03"
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)+04"
5位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)
6位 マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)
7位 ユッシ・ヴェッカネン(フィンランド、フランセーズデジュー)
8位 ジェローム・コッペル(フランス、フランセーズデジュー)+05"
9位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス)
10位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)

個人総合成績
1位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームコロンビア)3'44"
2位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)+02"
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)+03"
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)+04"
5位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、リクイガス)
6位 マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)
7位 ユッシ・ヴェッカネン(フィンランド、フランセーズデジュー)
8位 ジェローム・コッペル(フランス、フランセーズデジュー)+05"
9位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス)
10位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)