2011年2月10日、チャレンジ・マヨルカ最終戦トロフェオ・マガルフパルマノバ(UCI1.1)が開催され、山岳で絞られた集団によるスプリントでムリロ・フィッシャー(ブラジル、ガーミン・サーヴェロ)が勝利。ガーミン・サーヴェロはシーズン序盤から勝利数を順調に重ねている。

春めくマヨルカ島を走る選手たち春めくマヨルカ島を走る選手たち photo:Cor Vosマヨルカ島北部の山岳地帯を駆けるチャレンジ・マヨルカ最終戦。全長158.5kmのコースには上りが詰め込まれており、2級から3級のカテゴリー山岳が合計5つ登場する。決してスプリンター向きではない山岳コースだ。

4km地点でファーストアタックを決めたオレグ・チュジダ(ウクライナ、カハルーラル)はしばらくして吸収される。最初の2級山岳でアドリアン・パロマレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)が飛び出すと、イニャキ・イサーシ(スペイン、エウスカルテル)とダビド・ベルダ(スペイン、ブルゴス2016)が追いついた。

復帰戦を走るダニーロ・ディルーカ(イタリア、カチューシャ)復帰戦を走るダニーロ・ディルーカ(イタリア、カチューシャ) photo:Cor Vos先頭3名は44km地点で4分20秒のリードを稼ぎ出す。追走するメイン集団では、この日最大の難所である2級山岳ソレール峠でゴルカ・イサギーレと(スペイン、エウスカルテル)ら3名がアタックを仕掛けて追走。イサギーレらは先頭グループに追いついたが、ゴールまで60kmを残して逃げは全員吸収された。

続けざまにハビエル・ラミレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)やヨナタン・カストロビエホ(スペイン、エウスカルテル)ら5名がカウンターアタックを仕掛けて先行。しかしモビスターがコントロールするメイン集団は、ゴール10km手前で全ての逃げを封じ込めた。

集団スプリントでフレイレを下したムリロ・フィッシャー(ブラジル、ガーミン・サーヴェロ)集団スプリントでフレイレを下したムリロ・フィッシャー(ブラジル、ガーミン・サーヴェロ) photo:Cor Vosフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)のアタックは功を奏さず、最後は50名に満たない集団によるゴールスプリント勝負に。好位置でスプリントに持ち込んだオスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)を射落としたフィッシャーが勢いよく両手を広げた。

ガーミン・サーヴェロはチャレンジ・マヨルカ5戦3勝。現在開催中のツアー・オブ・カタールでもハインリッヒ・ハウッスラー(ドイツ)がステージ2勝を飾る活躍を見せている。オーストラリア選手権ではロードとTTを制覇しており、キャメロン・マイヤー(オーストラリア)のツアー・ダウンアンダー総合優勝&ステージ優勝と合わせてこれがシーズン9勝目。シーズン勝利数でトップを快走中だ。

レース展開はレース公式サイトより。


トロフェオ・マガルフパルマノバ結果
1位 ムリロ・フィッシャー(ブラジル、ガーミン・サーヴェロ)   4h09'49"
2位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)
3位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
4位 フランシスコホセ・ベントソ(スペイン、モビスター)
5位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レオパード・トレック)
6位 トニー・ギャロパン(フランス、コフィディス)
7位 ダリオ・カタルド(イタリア、クイックステップ)
8位 クラース・ロデウィック(ベルギー、オメガファーマ・ロット)
9位 トム・リーザー(オランダ、ラボバンク)
10位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、HTC・ハイロード)

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos