2009年4月14日、フランスで第70回パリ〜カマンベール(UCI1.1)が開催され、上りで絞られた60名ほどの集団によるスプリント勝負を制したジミー・カスペール(フランス、ベッソンショスール)が優勝。アルデンヌクラシックを見据える土井雪広(スキル・シマノ)はアシストとしてチームに貢献し、72位でレースを終えた。

パリ〜カマンベール2009コースプロフィールパリ〜カマンベール2009コースプロフィール photo:paris-camembert.ifrance.com今年で開催70回目を迎えるパリ〜カマンベール。レースはパリ近郊をスタートし、後半に起伏のある周回コースを回る202kmで行なわれた。終盤の周回コースには勾配が16〜17%に迫る急坂が連続して登場し、時期的にもアルデンヌ・クラシックの前哨戦的な意味合いもある。

レースは序盤からのアタック合戦の末に2名逃げが形成されたが、ディフェンディングチャンピオン擁するケースデパーニュの集団コントロールによって終盤の周回で吸収。連続するアップダウンで集団は絞り込まれ、60名ほどの集団が上り基調のゴール前へと突入した。

上りスプリントが繰り広げられ、ロメン・フェイユ(フランス、アグリチュベル)らと破ったベッソンショスールのカスペールが勝利。「(上りが厳しいため)本来スプリンター向きのレースじゃないけど、今日は有利にレースが進んだ。これは驚きの勝利だ」と語るカスペールは、エトワール・ド・ベセージュ(区間2勝)クリテリウム・アンテルナシオナル(区間1勝)に続く今シーズン4勝目を飾った。

優勝したジミー・カスペール(フランス、ベッソンショスール)、写真はエトワール・ド・ベセージュ出場時優勝したジミー・カスペール(フランス、ベッソンショスール)、写真はエトワール・ド・ベセージュ出場時 photo:Cor Vosカスペールが所属するベッソンショスールはUCIコンチネンタル登録ながら、序盤からビッグレースで活躍を続けている。この日もジュリアン・シモン(フランス)が7位に入るなど、プロツアーチームを上回る好成績をマークした。

昨年大会の優勝者アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)はクラシカ・プリマベラの勢いそのままに出場したが、スプリントに絡まず34位でゴール。「ラスト2kmで集団後方に下がってしまって、前に上がれなかった。危険度も高かったし、リスクを冒さずにゴールした」と語る。バルベルデはアルデンヌ・クラシックに調子を合わせる。

日本から出場した土井雪広は、終盤までエースのために献身的に走り、先頭集団から1分06秒遅れの72位でゴール。スキル・シマノはティエリー・ウポン(フランス)の20位が最高位だった。土井雪広の次戦は、目標に掲げるアルデンヌ・クラシック第2戦、4月22日開催のフレーシュ・ワロンヌ(UCIヒストリカル)だ。

レース展開はレース公式サイト、選手コメントはレキップ紙より。

パリ〜カマンベール2009結果
1位 ジミー・カスペール(フランス、ベッソンショスール)4h31'49"
2位 ロメン・フェイユ(フランス、アグリチュベル)
3位 アレクサンドル・エフィムキン(ロシア、アージェードゥーゼル)
4位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ)
5位 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)
6位 マッテーオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ)
7位 ジュリアン・シモン(フランス、ベッソンショスール)
8位 アントニー・ジェラン(フランス、フランセーズデジュー)
9位 リリアン・ジェグー(フランス、ブルターニュ・シュレー)
10位 ブノワ・ヴォグルナール(フランス、フランセーズデジュー)
72位 土井雪広(日本、スキル・シマノ)+1'06"