実業団Jグランプリ第3戦となる白浜エアポートクリテリウム2009が4月12日、和歌山県白浜町の白浜空港旧滑走路で行われた。予選を勝ち抜いたBR-1とERのそれぞれは逃げができるも最後はゴールスプリントで決着。女子は新しいジャージに身を包んだ萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が、後続に3分の大差を付けて圧勝した。

BR-1 旧滑走路を使うBR-1 旧滑走路を使う photo:Hideaki.TAKAGI
全日本実業団自転車競技連盟が行う普及大会はすでに3戦目。この白浜クリテは、ツール・ド・熊野などを主催するNPO法人SPORTS PRODUCE熊野(角口賀敏理事長)が主催で、未登録の市民レースなども合わせて行われた。
会場は旧滑走路とあって見通しの良い直線往復コース、レースのポイントは風向きと、中央部がくぼんだ緩い勾配だ。


BR-1は予選を勝ち抜いた50名により行われた。序盤からアタックがかかるが決定的な逃げにはならない。TEAM☆ルパンttmをはじめspacebikes.com、クラブシルベスト、ナカガワAS.K'デザインなどが積極的に運ぶ。中盤からはトラクターRCもアタックに加わる。メイン集団先頭はTEAM☆ルパンttmとspacebikes.comが引く場面が長い。結局大集団のままゴールへ。イン側から小渡健悟(Teamまんま)が飛び出す。中央からは赤尾卓二(ETNA CICLE NETWORK)の背後から大永剛志(トラクターRC)が抜け出し、小渡を半車輪差で抑えて優勝。



BR-1 ゴール、優勝は大永剛志(トラクターRC)BR-1 ゴール、優勝は大永剛志(トラクターRC) photo:Hideaki.TAKAGI


ERは激しいアタックの応酬となった。序盤、南谷晃律(masahikomifune.com CyclingTeam)と池澤文康(MINOURA大柿レーシング)のアタックをきっかけに三浦恭資(MUUR ZERO)を含む6名の逃げが形成。この6名は逃げ続けるが終盤で吸収されるタイミングで三浦だけが再び独走して逃げる。逃げ切りかと思われたがラスト200mで吸収。しかし三浦は集団の先頭とともにゴールを目指す。この最終コーナーをトップで抜けた増田武司(Sakatani Racing)が2位に半車輪差で逃げ切り優勝。
ER 6人が逃げ続けるER 6人が逃げ続ける photo:Hideaki.TAKAGI


女子は今春鹿屋体育大学を卒業し、サイクルベースあさひへ入社した萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)がスタート後から単独逃げて、後続に3分以上の大差をつけて圧勝。その萩原は「集団をラップしようと思ったのですが、思ったよりも疲れていて力がありませんでした」と語る。また、強い環境で走りたいとして、できることならば男子と一緒に走りたいとも語る。現在は大阪南部に住み、吹田市の職場まで電車通勤している。今年は、全日本の個人TTでコースレコードを出すこと、ロードレースで優勝して国際大会に出ることが目標という。

ER 増田武司(Sakatani Racing)が優勝ER 増田武司(Sakatani Racing)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI

結果
BR-1 30km
1位 大永剛志(トラクターRC)43分37秒(AVS41.26km/h)
2位 小渡健悟(Team まんま)
3位 高塚亮輔(spacebikes.com)
4位 佐藤成彦(spacebikes.com)
5位 松井響(立命館大学)
6位 岡崎陽介(トラクターRC)


ER 30km
1位 増田武司(Sakatani Racing)45分00秒(AVS40.00km/h)
2位 中村和由(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
3位 雨乞竜己(PRESTO)
4位 三浦恭資(MUUR ZERO)
5位 高橋透(Squadra di LAVORANTE)
6位 浅田昌弘(TEAM光)
女子、後続に3分差をつけ独走する萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)女子、後続に3分差をつけ独走する萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング) photo:Hideaki.TAKAGI

女子 21km
1位 萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)33分14秒(AVS37.89km/h)
2位 矢崎麻里(クラブシルベスト)+3分09秒
3位 風間千嘉(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
4位 青木房江(VOLCAオードビーBOMA)
5位 菊池裕子(フィトンチッドRT)
6位 山下由起子

Jフェミニンランキング
1位 風間千嘉(パールイズミ・スミタ・ラバネロ) 142点
2位 矢崎麻里(クラブシルベスト) 112点
3位 青木房江(VOLCAオードビーBOMA) 102点

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