ガゼッタ紙が伝えたところによると、開催100年目を迎えるジロ・デ・イタリアの開幕が1ヶ月後に迫った4月8日、レースを主催するRCSスポルトが最終的な21の招待チームを発表した。前回の発表で漏れていたバルロワールドが嬉しい出場権獲得。また、第10ステージの山岳ルートに変更があり、フランスへの入国が無くなった。

開幕1ヶ月前のジロ出場決定
2007年ツールで山岳賞を獲得したマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド)2007年ツールで山岳賞を獲得したマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド) photo:Cor Vos昨年モイセス・デナス(スペイン)が巻き起こしたドーピングスキャンダルの影響で、ツール・ド・フランスに招待されず、1月に主催団体RCSスポルトが発表したジロ出場20チームからも選外。今シーズンのグランツール出場が絶望的と思われていたバルロワールドに、イタリアから朗報が飛び込んだ。

ジロ開幕まで1ヶ月を切り、RCSスポルトが最終的な出場21チームを発表。バルロワールドはジロ出場の最後の一枠を射止めた。

2007年ツールでステージ優勝を飾ったロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド)2007年ツールでステージ優勝を飾ったロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド) photo:Cor Vos南アフリカ国籍のスポンサーがつくイギリス登録のバルロワールドは、所属選手の約半数がイタリア人選手。チームのエースは、2007年ツールで山岳賞に輝いたマウリシオ・ソレール(コロンビア)と、同年ツールでステージ優勝を飾ったスプリンターのロバート・ハンター(南アフリカ)だ。

他にも2005年TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)総合優勝者のフェリックス・カルデナス(コロンビア)、2006年TOJでステージ1勝&総合2位のジョンリー・オーガスティン(南アフリカ)らを擁する。オーガスティンと言えば、昨年ツール第16ステージのボネット峠を先頭で通過し、下りでオーバーランして瓦礫の山肌を滑落したクライマーだ。

昨年バルロワールドは、ジロ初日のチームTTで5位に入ったものの、カルデナスの第7ステージ4位とスティーブ・クミングス(イギリス)の第19ステージ4位が精一杯。総合ではカルデナスの16位が最高位だった。今年はツール欠場が極めて濃厚のため、ベストメンバーでジロに挑む。

ジロ・デ・イタリア2009出場チーム(☆はプロコンチネンタル)
アックア・エ・サポーネ☆
アージェードゥーゼル
アスタナ
バルロワールド☆
Bboxブイグテレコム
ケースデパーニュ
サーヴェロ・テストチーム☆
ガーミン・スリップストリーム
ISD☆
ランプレ
リクイガス
LPRブレークス☆
クイックステップ
ラボバンク
サイレンス・ロット
セッラメンティPVCディキジョヴァンニ☆
チームコロンビア
カチューシャ
ミルラム
サクソバンク
シャコベオ・ガリシア☆

第10ステージはルート変更
また、中盤の大きな山場と見られていた第10ステージは、山岳の通行止めの可能性と、フランス国内でのラジオツール(競技無線)の不具合により、ルート変更を余儀なくされた。

当初第10ステージはクネオのスタート後、マッダレーナ峠を越えてフランス国内に入り、イゾアール峠やモンジネヴロ峠といった標高のある山岳を越えてイタリアに入国。セストリエーレを通過してピネローロにゴールする250kmの難関山岳コースが予定されていた。

変更後のコースは、スタート地点とゴール地点は変わらずクネオとピネローロ。しかしフランスに入国せず、モンチェニシオ峠を経てセストリエーレに向かい、ラスト8kmでプラマルティーノ峠を越えてゴールに辿り着く。距離は250kmから260kmに微増したが、通過する山岳の標高や難易度は下がった。

ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更前ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更前 image:RCS Sportジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更後ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更後 image:RCS Sport
ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更前ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更前 image:RCS Sportジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更後ジロ・デ・イタリア2009第10ステージ変更後 image:RCS Sport