決勝が行われた3種目で日本が金メダルを獲得したアジア大会トラック種目3日目。マディソン女子の内野艶和と垣田真穂、スプリント男子の太田海也、オムニアム男子の梅澤幹太らのコメントと合わせて詳報をお届けする。



アジア大会のオレンジ色が各所に配された伊豆ベロドローム photo:Satoru Kato

伊豆ベロドロームで開催されているアジア大会トラック種目は3日目。連日の雨続きだったがこの日は朝から晴れ、10月にもかかわらず夏のような暑さが戻った。ベロドロームは屋内ではあるものの天井から自然光が入る構造で、空調があるとは言え外の暑さが若干伝わる中で競技が行われた。



マディソン女子 終盤内野艶和が落車するも大差で圧勝

マディソン女子に出場した内野艶和と垣田真穂 photo:Satoru Kato

8つの国と地域のチームが出場したマディソンには、日本から内野艶和と垣田真穂のペアが出場。フィニッシュを含め12回あるポイント周回のうち9回の先頭通過を決め、序盤から競り合っていた中国や香港を引き離す。

マディソン女子 競り合う中国チームと同時交代する日本チーム photo:Satoru Kato

終盤、残り10周を切ったところで内野が落車に巻き込まれるアクシデントがあったものの、垣田がすぐに集団復帰してレース継続。内野も大事に至らずレースに復帰し、事なきを得てフィニッシュ。ヒヤリとさせられたが2位香港に22ポイントもの大差をつけ、トラック種目最初の金メダルを決めた。

マディソン女子 応援した観客と記念撮影に収まる内野艶和と垣田真穂 photo:Satoru Kato

内野艶和
「落車してしまいましたが私は元気です(笑)。とにかく交代ミスをしないことと、前に位置取りすることを基本に走りました。チーム数が少なく点差が開きにくくなるので、得点の途中経過を見ながらお互いに気づいたことをすぐにコミュニケーションを取って修正することを繰り返し、落ち着いて周りを見てレースを進めました」

垣田真穂
「自国開催でたくさんの応援が力になり、優勝することが出来て嬉しいです。私はスプリントをサポートする方なので、交代ミスをしないようにしたり、たくさんの選択肢がある中で正確な位置取りが出来るようにしたり、うまくやることが重要でした。強いところを見せられたかな、と思います」

マディソン女子優勝 内野艶和(右)と垣田真穂 photo:Satoru Kato



オムニアム男子 梅澤幹太が初のアジア大会で金メダル

14名が出走したオムニアム男子 photo:Satoru Kato

オムニアム男子ポイントレース チュ・ツンワイ(香港)とマークし合いながら走る梅澤幹太 photo:Satoru Kato

4種目の合計得点で争うオムニアム男子には14名が出走。日本からは梅澤幹太が出場し、スクラッチで2位、テンポレースで2位、エリミネイションで1位となり、3種目を終えて首位に立つ。2位のチュ・ツンワイ(香港)と2点差で迎えた最後のポイントレースでは、序盤こそポイントを取れなかったものの、後半にラップポイントを獲得してチュを引き離し、27点差まで広げて優勝を決めた。

オムニアム男子優勝 梅澤幹太 photo:Satoru Kato

梅澤幹太
「スクラッチ、テンポレース、エリミネイションと上位でポイントを取ることが出来ました。最後のポイントレースは上位の選手同士でマークし合うことは予想していたので、序盤はしっかり押さえつつ後半に動こうと考えていました。自分の得意な展開に持ち込んで勝つことが出来て本当に良かったです。

金メダルを取れたことはすごく嬉しいことですが、五輪に向けてチームパーシュートの強化が一番だと思っています。それによりチーム全体の底上げが出来ると思うので、今後しっかりやっていきたいです」



スプリント男子 太田海也が金メダル

スプリント男子決勝 スタート前手を合わせる太田海也 隣は中国のコーチに就いたブノワ・ペドゥ元日本代表ヘッドコーチ photo:Satoru Kato

スプリント男子決勝 前輪をリフトさせてフィニッシュする太田海也 photo:Satoru Kato

前日の予選から1/8決勝を経て、太田海也と髙橋奏多が1/4決勝に進出。太田は決勝まで勝ち進み、リー・ジーウェイ(中国)と対戦。先行で仕掛けて2本連取し、最後は前輪リフトを決めて優勝した。髙橋奏多は1/4決勝で敗れて順位決定戦に回り、7位で終えた。

スプリント男子 観客の声援に応える太田海也 photo:Satoru Kato

太田海也
「前夜は色々なことをシミュレーションしていたのでよく眠れませんでした。決勝は先行で勝負を決めましたが、自分の強みは主導権を握って走ることですが、スプリントは自分だけのレースをしていては勝てないので、相手の出方を見ながら考えて勝負しました。

スプリント男子優勝 太田海也 photo:Satoru Kato

日本ナショナルチームは体制が変わったばかりで発展途上にある中、今大会では中国にチームスプリントで負けて悔しい思いをして、日本のエースを自負している自分がこの流れを断ち切らなければならないというプレッシャーがありました。でも多くの皆さんに応援してもらい、チームスタッフに支えてもらって、強いライバル達がいる中で金メダルを取れたことを誇りに思います」



スプリント女子 佐藤水菜と酒井亜樹が揃って準々決勝へ

スプリント女子予選 タイムアタックに入るユアン・リーイン(中国) photo:Satoru Kato

スプリント女子予選 タイムアタックに入る佐藤水菜(日本) photo:Satoru Kato
スプリント女子予選 酒井亜樹(日本)は10秒750で6位 photo:Satoru Kato


8つの国と地域から15名が出場するスプリント女子は、日本から佐藤水菜と酒井亜樹が出場した。予選の200mフライング・タイムトライアルではユアン・リーイン(中国)が10秒155を出してアジア大会記録を更新。佐藤水菜は0.05秒差の2位、酒井亜樹は5位で予選通過。佐藤と酒井はその後も勝ち進み、最終日の1/4決勝(準々決勝)進出を決めている。
アジア大会2026 トラック種目3日目結果
マディソン女子
1位 日本(内野艶和、垣田真穂) 53p
2位 香港 31p
3位 中国 30p
スプリント男子 予選時タイム
1位 太田海也(日本) 9秒400(アジア大会新)
2位 リー・ジーウェイ(中国) 9秒444
3位 アワン・モハド・アジズルハシニ(マレーシア) 9秒467
7位 髙橋奏多(日本) 9秒787
オムニアム男子
1位 梅澤幹太(日本) 193p
2位 チュ・ツンワイ(香港) 166p
3位 ウー・ジュンジエ(中国) 157p