女子レースでは比較的長距離な161.7kmで争われたツール・ド・スイス・ウィメン第2ステージ。逃げ集団から登りアタックを決めたアムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ)が25kmを独走し、勝利を掴んだ。

前日勝者でリーダージャージを纏うマーレン・ロイサー(スイス、モビスター) photo:CorVos
ツール・ド・スイス・ウィメン(UCIワールドツアー)は2日目を迎え、この日はグシュタードからトゥーン湖をかすめ、オーバーキルヒェに向かう161.7kmコースで争われた。3つの山岳はいずれもコース後半に設定され、特に最後の2級山岳は序盤の3kmが平均勾配8%以上と難易度が高い。逃げ切りや総合争いの可能性もある、展開予想の難しいレイアウトとなった。
女子レースでは比較的長いステージで逃げたのは、23歳のヘンリエッタ・クリスティ(ニュージーランド、EFオートリー・キャノンデール)と経験豊富な4名からなる計5名の選手たち。しかしレース中盤に入るとアグニエシュカ・スカルニアクソイカ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が遅れ、4名になった逃げグループは最大6分半のリードを得た。

5名が逃げグループを形成した photo:Tour de Suisse
一方のメイン集団は、総合5位につけるウルシュカ・ジガート(スロベニア)のためにAGインシュランス・スーダルが牽引する。最終2級山岳に入った時点で5分差を得ていた逃げ集団からは、残り25kmでアムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ)がアタック。逃げからはマルタ・ラフ(ポーランド、SDワークス・プロタイム)が単独で追走したものの、その差は残り距離と反比例するように拡がっていった。
プロトンからはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)がアタックし、それを総合首位マーレン・ロイサー(スイス、モビスター)や2位のデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)は静観する。レース先頭ではクラークが単独で2級山岳の頂上を通過。その後も低い姿勢で淡々と踏み続け、フィニッシュ地点に到着した。

25km独走を決め、勝利したアムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ) photo:Tour de Suisse

プロ3勝目を飾ったアムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ) photo:Tour de Suisse
追走を振り切り、2位のラフに1分55秒もの大差をつける圧巻の走りでプロ3勝目を手に入れたクラーク。「先週出場したツアー・オブ・ブリテンは気温9度で雨も降っていた。それが一転、昨日から暑さに苦しめられた。今日はましだったが、逃げ集団で走っている間は調子が良くなかった。本当はデミ(フォレリング)のアシストをする予定が、リードが拡がったので勝利を狙いに行った」と、クラークは語っている。
3位にはプロトンから飛び出したエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)が入り、ニエウィアドマは5位。先頭から3分13秒遅れ、ニエウィアドマから30秒遅れでロイサーとフォレリングはフィニッシュ。その結果、ロイサーは総合首位キープに成功している。

ツール・ド・スイス・ウィメン(UCIワールドツアー)は2日目を迎え、この日はグシュタードからトゥーン湖をかすめ、オーバーキルヒェに向かう161.7kmコースで争われた。3つの山岳はいずれもコース後半に設定され、特に最後の2級山岳は序盤の3kmが平均勾配8%以上と難易度が高い。逃げ切りや総合争いの可能性もある、展開予想の難しいレイアウトとなった。
女子レースでは比較的長いステージで逃げたのは、23歳のヘンリエッタ・クリスティ(ニュージーランド、EFオートリー・キャノンデール)と経験豊富な4名からなる計5名の選手たち。しかしレース中盤に入るとアグニエシュカ・スカルニアクソイカ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が遅れ、4名になった逃げグループは最大6分半のリードを得た。

一方のメイン集団は、総合5位につけるウルシュカ・ジガート(スロベニア)のためにAGインシュランス・スーダルが牽引する。最終2級山岳に入った時点で5分差を得ていた逃げ集団からは、残り25kmでアムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ)がアタック。逃げからはマルタ・ラフ(ポーランド、SDワークス・プロタイム)が単独で追走したものの、その差は残り距離と反比例するように拡がっていった。
プロトンからはカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)がアタックし、それを総合首位マーレン・ロイサー(スイス、モビスター)や2位のデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)は静観する。レース先頭ではクラークが単独で2級山岳の頂上を通過。その後も低い姿勢で淡々と踏み続け、フィニッシュ地点に到着した。


追走を振り切り、2位のラフに1分55秒もの大差をつける圧巻の走りでプロ3勝目を手に入れたクラーク。「先週出場したツアー・オブ・ブリテンは気温9度で雨も降っていた。それが一転、昨日から暑さに苦しめられた。今日はましだったが、逃げ集団で走っている間は調子が良くなかった。本当はデミ(フォレリング)のアシストをする予定が、リードが拡がったので勝利を狙いに行った」と、クラークは語っている。
3位にはプロトンから飛び出したエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)が入り、ニエウィアドマは5位。先頭から3分13秒遅れ、ニエウィアドマから30秒遅れでロイサーとフォレリングはフィニッシュ。その結果、ロイサーは総合首位キープに成功している。
ツール・ド・スイス・ウィメン2025第2ステージ結果
1位 | アムベル・クラーク(オランダ、FDJスエズ) | 4:14:31 |
2位 | マルタ・ラフ(ポーランド、SDワークス・プロタイム) | +1:55 |
3位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | +2:43 |
4位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
5位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
6位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +3:13 |
7位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | |
8位 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) | |
9位 | エレオノラ・チアボッコ(イタリア、ピクニック・ポストNL) | |
10位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +3:17 |
個人総合成績
1位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | 6:47:01 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | +0:04 |
3位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +1:21 |
4位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | +1:55 |
5位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +1:59 |
6位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +2:01 |
7位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | |
8位 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) | +2:29 |
9位 | エレオノラ・チアボッコ(イタリア、ピクニック・ポストNL) | |
10位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +2:33 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) |
山岳賞 | マルタ・ラフ(ポーランド、SDワークス・プロタイム) |
ヤングライダー賞 | エレオノラ・チアボッコ(イタリア、ピクニック・ポストNL) |
チーム総合成績 | FDJスエズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, Tour de Suisse
photo:CorVos, Tour de Suisse
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