ラ・ブエルタ・フェメニーナ最終平坦ステージでマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が勝利。熟練の勝負勘でステージ2勝目をマークした。

吹きさらし区間ではペースアップが行われたが決定的な隊列分断には至らなかった photo:A.S.O.
アルバニアでジロ・デ・イタリアが開幕したその傍ら、女子グランツールの初戦であるラ・ブエルタ・フェメニーナは大会終盤戦へと突入。152kmで2,500m以上を登る過酷な最終第7ステージを前に、スプリンターにとっては最後のチャンスとなる平坦な第6ステージが開催された。
カスティーリャレオン州パレンシア県を走る126kmコースの大半は平坦だが、コース終盤に用意された3箇所の丘越えがキモ。そんな一日はアタックが生まれてはメイン集団に引き戻される展開のまま進行。3年連続のマイヨプントス(ポイント賞)まであと一歩に迫ったマリアンヌ・フォス(オランダ)のスプリント勝利を見据えるヴィスマ・リースアバイクが中心となったペースメイクによって、強力な逃げは全て潰されることになった。

サラ・ロイ(オーストラリア、EF・オートリー・キャノンデール)を含む3名逃げ photo:A.S.O.
発電用風車が設置された吹きさらし区間で動きはなく、サラ・ロイ(オーストラリア、EF・オートリー・キャノンデール)を含む3名逃げが生まれたのはレース開始後2時間ほどが経ってから。メイン集団も大きなリードを与えないまま丘越え区間に入り、最も勾配がキツい2つ目の登りではフォスのライバルを振り落としたいヴィスマ・リースアバイクが強力なペースメイクを行なった。
逃げメンバーを捉えながらハイペースを刻む集団からは、残り13km地点の登坂でリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がアタック。危険を感じたフォスが自ら追走し、マイヨロホ(総合首位)のデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)までも抜け出す状況になったが、リッパートはチームメイトで総合3位のマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)を待ったことでペースが止まって吸収。ハイペースを耐えた50名ほどの集団がスプリントフィニッシュになだれ込んだ。

先行するミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム)をマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が追い抜く photo:A.S.O.

ハンドル投げの接戦を制したマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.
フォスのリードアウトを務めるイモージェン・ウォルフ(イギリス)先頭で最終コーナーを抜け、その番手からミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム)がスプリントを開始する。力強く集団を突き放した元欧州女王だったが、その背後に一人するりと潜り込んだフォスが並びかけ、ハンドル投げの接戦で先着。得意の登り勾配スプリントで今大会2勝目をマークした。
「今日チャンスがあると分かっていたので全力でチームプレイに徹した。途中の逃げにチームメイトが乗り、位置取りも、イモジェンのリードアウトも完璧だった」と言うフォスにとってはマイヨプントスを確実にする大きな勝利に。「最後は接戦だったけど勝利できてよかった。最後は信じられないほどタフだったけれど、チームの働きに報いることができてよかった」と、キャリア通算257勝目をマークしたフォスは話している。

キャリア通算257勝目をマークしたマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.
明日は難関アルト・デ・コトベリョに登り詰める大会史上最も過酷な山岳レイアウト。今季1つ目のグランツール総合優勝に王手をかけたフォレリングに、どうライバルたちが挑むかが焦点となる。

アルバニアでジロ・デ・イタリアが開幕したその傍ら、女子グランツールの初戦であるラ・ブエルタ・フェメニーナは大会終盤戦へと突入。152kmで2,500m以上を登る過酷な最終第7ステージを前に、スプリンターにとっては最後のチャンスとなる平坦な第6ステージが開催された。
カスティーリャレオン州パレンシア県を走る126kmコースの大半は平坦だが、コース終盤に用意された3箇所の丘越えがキモ。そんな一日はアタックが生まれてはメイン集団に引き戻される展開のまま進行。3年連続のマイヨプントス(ポイント賞)まであと一歩に迫ったマリアンヌ・フォス(オランダ)のスプリント勝利を見据えるヴィスマ・リースアバイクが中心となったペースメイクによって、強力な逃げは全て潰されることになった。

発電用風車が設置された吹きさらし区間で動きはなく、サラ・ロイ(オーストラリア、EF・オートリー・キャノンデール)を含む3名逃げが生まれたのはレース開始後2時間ほどが経ってから。メイン集団も大きなリードを与えないまま丘越え区間に入り、最も勾配がキツい2つ目の登りではフォスのライバルを振り落としたいヴィスマ・リースアバイクが強力なペースメイクを行なった。
逃げメンバーを捉えながらハイペースを刻む集団からは、残り13km地点の登坂でリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)がアタック。危険を感じたフォスが自ら追走し、マイヨロホ(総合首位)のデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)までも抜け出す状況になったが、リッパートはチームメイトで総合3位のマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)を待ったことでペースが止まって吸収。ハイペースを耐えた50名ほどの集団がスプリントフィニッシュになだれ込んだ。


フォスのリードアウトを務めるイモージェン・ウォルフ(イギリス)先頭で最終コーナーを抜け、その番手からミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム)がスプリントを開始する。力強く集団を突き放した元欧州女王だったが、その背後に一人するりと潜り込んだフォスが並びかけ、ハンドル投げの接戦で先着。得意の登り勾配スプリントで今大会2勝目をマークした。
「今日チャンスがあると分かっていたので全力でチームプレイに徹した。途中の逃げにチームメイトが乗り、位置取りも、イモジェンのリードアウトも完璧だった」と言うフォスにとってはマイヨプントスを確実にする大きな勝利に。「最後は接戦だったけど勝利できてよかった。最後は信じられないほどタフだったけれど、チームの働きに報いることができてよかった」と、キャリア通算257勝目をマークしたフォスは話している。

明日は難関アルト・デ・コトベリョに登り詰める大会史上最も過酷な山岳レイアウト。今季1つ目のグランツール総合優勝に王手をかけたフォレリングに、どうライバルたちが挑むかが焦点となる。
ラ・ブエルタ フェメニーナ2025 第6ステージ結果
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 3:00:09 |
2位 | ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
3位 | アリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJ・スエズ) | |
4位 | ララ・ギレスピー(アイルランド、UAEチームADQ) | |
5位 | ニコル・シュタイヘンハ(オランダ、AGインシュランス・スーダル) | |
6位 | アグニエシュカ・スカルニアクソイカ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
7位 | キャット・ファーガソン(イギリス、モビスター) | |
8位 | メーガン・ジャストラブ(アメリカ、ピクニック・ポストNL) | |
9位 | ウソア・オストラサ(スペイン、ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディ) | |
10位 | イモージェン・ウォルフ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) |
個人総合成績
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | 15:18:08 |
2位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:45 |
3位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +0:46 |
4位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、EFオートリー・キャノ+0:ンデール) | +1:49 |
5位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、リドル・トレック) | +2:05 |
6位 | ジュリエット・ラブース(フランス、FDJスエズ) | +2:09 |
7位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +2:19 |
8位 | ウソア・オストラサ(スペイン、ラボラルクチャ・フンダシオンエウスカディ) | +2:26 |
9位 | モニカ・トリンカコロネル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +2:35 |
10位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +2:57 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) |
山岳賞 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) |
チーム総合成績 | FDJスエズ |
text:So Isobe
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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