2025/01/31(金) - 12:54
愛媛県で2027年に自転車に関する学術会議「自転車国際会議=Velo-city(ヴェロシティ)」の開催が決定した。世界じゅうから自転車に関する有識者が集まる会議として「世界自転車サミット」と称されるVelo-cityの日本開催は史上初となる。
愛媛県は1月30日、中村時広知事による記者発表という形で2027年のVelo-cityの開催決定を報告した。

愛媛県で2027年に世界サイクリングサミットVelo-city(ヴェロシティ)開催が決定
自転車国際会議(Velo-city)は自転車政策の決定者、実務者、研究者・有識者、愛好家などが世界から集まり、自転車に関する学術会議として、観光、安全利用、都市計画など様々な議題について議論するとともに、開催都市内で自転車パレードなどを行い、交流促進を図る機会となる。
Velo-cityは1980年にドイツのブレーメンで開催されて以来、コペンハーゲン、ブリュッセル、台北など、世界中の都市で開催されてきた。愛媛県では2027年のVelo-city開催を目指し、昨年9月に申請書を提出。開催候補都市に選定され、12月に現地視察が行われ、その結果を踏まえて2027年の愛媛県での開催が決定した。

自転車の活用が進む世界の都市の例から学ぶ機会となる(写真はデンマーク・コペンハーゲン) photo:Makoto AYANO
中村知事のコメント
日本で初めて Velo-city を開催できることを光栄に思います。日本でヨーロッパの自転車施策を学べる世界最大規模のイベントを開催できることは、日本やアジアの自転車利用環境の向上に大きく寄与することになるでしょう。自転車は、サスティナブルな交通手段であるとともに、“健康”、“生きがい”、“友情”を与えてくれる素晴らしい乗りものです。Velo-city の開催を契機に、多くの人々が、より安全に、より快適に走行できる自転車環境が創造されていくことを期待します。
自転車は全国的に交通手段の約 13% を占めています。また日本には数多くの自転車メーカーや自転車部品サプライヤーがあります。世界的に見ても、日本は効率の高い公共交通機関システムで有名です。
一方、松山市は日本でも最も高い自転車利用率を誇る都市の一つであり、通勤者のうち25%が通学や通勤に自転車を利用しており、交通手段全体の分担率は15%となっています。
愛媛県の意欲的な自転車推進計画には、交通手段としての自転車の役割の拡大からサイクリング観光の促進まで、4 つの具体的な目標が含まれています。自転車が広く普及したのは、自転車専用レーンの設置や「思いやり1.5m運動」などの安全キャンペーンなど、県の意欲的な自転車政策の成果と言えます。
子どもたちの参加を促す教育計画、より多くの女性に自転車利用を奨励するプログラム、高齢化社会の孤独問題への取組みなどは、年齢や能力に関係なく、誰もが自転車を利用できるようにするための県の取組みの一例です。
四国4県は、サイクリング観光の拡大と、国際的なサイクリングの目的地として位置づけるために協力しています。この地域で最も優れたサイクルルートの1つはしまなみ海道です。愛媛県今治市と広島県尾道市の間の瀬戸内海の6つの島を結ぶ6つの橋には、全長70キロメートルの分離した自転車道が併設されています。息を呑むような景色とエメラルドグリーンの海が広がるこのナショナルサイクルルートは、サイクリング愛好家にとって必ず訪れるべき自転車道です。
愛媛県はこの機会を利用して世界中で行動を促し、世界的に自転車の発展を促進したいと考えています。また、アジア太平洋地域全体で持続可能なモビリティを推進することを目指しており、同地域のより多くの国々が Velo-city に参加するよう奨励するために全力を尽くします。さらに、愛媛県は会議を通じて自転車戦略を強化する予定です。
欧州サイクリスト連盟 CEO(ジル・ウォーレン)からの声明
Velo-city 史上初めて、世界自転車サミットが日本で開催されます。欧州サイクリスト連盟(ECF)は、日本で最もサイクリングに適した地域として知られる愛媛県が、Velo-city 2027 の開催地となることを発表します。豊かな文化と自然の美しさで知られる愛媛県のサイクリング推進は、「健康」、「生きがい」、「友情」を育むという理念に基づいています。
この国際会議は、四国北西部に位置する愛媛県の美しい県庁所在地、松山市で開催されます。
愛媛県による素晴らしい提案は、「Velo-city スピリット」を全国に、そしてさらに国境を越えて広めようという強い意欲と熱意を示したものです。2027年の Velo-cityイベントは、愛媛県とECFが共同で開催します。
自転車国際会議(Velo-city)について
Velo-cityは、毎年開催される世界最高の自転車サミットとして広く知られており、欧州サイクリスト連盟 (ECF) の主要イベントです。アクティブで持続可能なモビリティを推進するための世界的な知識交換プラットフォームとして機能し、サイクリング、アクティブ モビリティ、持続可能な都市開発の政策、推進、提供に携わるすべての人々が集まります。
1. Velo-cityの目的
・サイクリングや交通計画に関する質の高い知識、優れた新しい情報を国際レベルで広める。
・優れた自転車施策を持つ都市が、市民や事業者などにメリットを紹介し、会議を通じて一般への周知を図る。
・自転車が効率的で健康に良く環境に優しい交通手段であるとの認識を広め、その一層の活用を推進する。
・自転車計画を交通、土地利用計画その他関連部門の自転車政策に組み込む契機を作る。
・すべての関係者(大学/学界、意思決定者、地方自治体、中央政府、国際機関)に参加を求め、交流を促進する。
・開催地の自転車関係団体等へ関与し、開催地の自転車活用の推進を支援する。
2.会議形式・規模
・学術会議としては、本会議・分科会・ワークショップ・視察など多種形式で4日間開催され、全体のプログラム数は100程度、講演者は200人を超える。
・市民参加型の5,000人規模の公道封鎖自転車パレードや展示会などのイベントも開催されるほか、夕方には社交プログラム、参加者の配偶者や随行者のための文化プログラムなども開催される。
3.ベルギー・ゲント(2024)でのプログラム内容(例として)
(1)テーマ
1メインテーマ:自転車でつながる(Connecting through Cycling)
2サブテーマ
・人とコミュニティーをつなぐ
・都市と近隣地域をつなぐ
・自転車と他の交通手段をつなぐ
・産業と他分野をつなぐ
(2)会議
1全体会議:大会テーマ及びサブテーマに基づきセッションを実施
2分科会:テーマ別に約80のセッションでパネルディスカッションやワークショップ等を開催。
3ポスターセッション
(3)社交イベント
1歓迎レセプション(初日)
2ネットワーキングディナーパーティー(2日目、4日目)
イベント内容は、バイクフィギア、ダンスパーティー等も実施
(4)自転車パレード(3日目)
約3千人のベロシティ関係者と市民が市内約10kmを走行
(5)視察ツアー
(6)展示会(70を超えるブースが出展)
日本ブース(コンセプト:世界が知らない日本の自転車)の一角に愛媛ブースを出展
※欧州サイクリスト連盟(European Cyclists' Federation)とは
1983 年設立。ブリュッセル(ベルギー)を拠点とする独立非営利団体で、欧州のすべての人々のために、より多く、より良いサイクリングを実現することを目的としている。
愛媛県は1月30日、中村時広知事による記者発表という形で2027年のVelo-cityの開催決定を報告した。

自転車国際会議(Velo-city)は自転車政策の決定者、実務者、研究者・有識者、愛好家などが世界から集まり、自転車に関する学術会議として、観光、安全利用、都市計画など様々な議題について議論するとともに、開催都市内で自転車パレードなどを行い、交流促進を図る機会となる。
Velo-cityは1980年にドイツのブレーメンで開催されて以来、コペンハーゲン、ブリュッセル、台北など、世界中の都市で開催されてきた。愛媛県では2027年のVelo-city開催を目指し、昨年9月に申請書を提出。開催候補都市に選定され、12月に現地視察が行われ、その結果を踏まえて2027年の愛媛県での開催が決定した。

中村知事のコメント
日本で初めて Velo-city を開催できることを光栄に思います。日本でヨーロッパの自転車施策を学べる世界最大規模のイベントを開催できることは、日本やアジアの自転車利用環境の向上に大きく寄与することになるでしょう。自転車は、サスティナブルな交通手段であるとともに、“健康”、“生きがい”、“友情”を与えてくれる素晴らしい乗りものです。Velo-city の開催を契機に、多くの人々が、より安全に、より快適に走行できる自転車環境が創造されていくことを期待します。
自転車は全国的に交通手段の約 13% を占めています。また日本には数多くの自転車メーカーや自転車部品サプライヤーがあります。世界的に見ても、日本は効率の高い公共交通機関システムで有名です。
一方、松山市は日本でも最も高い自転車利用率を誇る都市の一つであり、通勤者のうち25%が通学や通勤に自転車を利用しており、交通手段全体の分担率は15%となっています。
愛媛県の意欲的な自転車推進計画には、交通手段としての自転車の役割の拡大からサイクリング観光の促進まで、4 つの具体的な目標が含まれています。自転車が広く普及したのは、自転車専用レーンの設置や「思いやり1.5m運動」などの安全キャンペーンなど、県の意欲的な自転車政策の成果と言えます。
子どもたちの参加を促す教育計画、より多くの女性に自転車利用を奨励するプログラム、高齢化社会の孤独問題への取組みなどは、年齢や能力に関係なく、誰もが自転車を利用できるようにするための県の取組みの一例です。
四国4県は、サイクリング観光の拡大と、国際的なサイクリングの目的地として位置づけるために協力しています。この地域で最も優れたサイクルルートの1つはしまなみ海道です。愛媛県今治市と広島県尾道市の間の瀬戸内海の6つの島を結ぶ6つの橋には、全長70キロメートルの分離した自転車道が併設されています。息を呑むような景色とエメラルドグリーンの海が広がるこのナショナルサイクルルートは、サイクリング愛好家にとって必ず訪れるべき自転車道です。
愛媛県はこの機会を利用して世界中で行動を促し、世界的に自転車の発展を促進したいと考えています。また、アジア太平洋地域全体で持続可能なモビリティを推進することを目指しており、同地域のより多くの国々が Velo-city に参加するよう奨励するために全力を尽くします。さらに、愛媛県は会議を通じて自転車戦略を強化する予定です。
欧州サイクリスト連盟 CEO(ジル・ウォーレン)からの声明
Velo-city 史上初めて、世界自転車サミットが日本で開催されます。欧州サイクリスト連盟(ECF)は、日本で最もサイクリングに適した地域として知られる愛媛県が、Velo-city 2027 の開催地となることを発表します。豊かな文化と自然の美しさで知られる愛媛県のサイクリング推進は、「健康」、「生きがい」、「友情」を育むという理念に基づいています。
この国際会議は、四国北西部に位置する愛媛県の美しい県庁所在地、松山市で開催されます。
愛媛県による素晴らしい提案は、「Velo-city スピリット」を全国に、そしてさらに国境を越えて広めようという強い意欲と熱意を示したものです。2027年の Velo-cityイベントは、愛媛県とECFが共同で開催します。
自転車国際会議(Velo-city)について
Velo-cityは、毎年開催される世界最高の自転車サミットとして広く知られており、欧州サイクリスト連盟 (ECF) の主要イベントです。アクティブで持続可能なモビリティを推進するための世界的な知識交換プラットフォームとして機能し、サイクリング、アクティブ モビリティ、持続可能な都市開発の政策、推進、提供に携わるすべての人々が集まります。
1. Velo-cityの目的
・サイクリングや交通計画に関する質の高い知識、優れた新しい情報を国際レベルで広める。
・優れた自転車施策を持つ都市が、市民や事業者などにメリットを紹介し、会議を通じて一般への周知を図る。
・自転車が効率的で健康に良く環境に優しい交通手段であるとの認識を広め、その一層の活用を推進する。
・自転車計画を交通、土地利用計画その他関連部門の自転車政策に組み込む契機を作る。
・すべての関係者(大学/学界、意思決定者、地方自治体、中央政府、国際機関)に参加を求め、交流を促進する。
・開催地の自転車関係団体等へ関与し、開催地の自転車活用の推進を支援する。
2.会議形式・規模
・学術会議としては、本会議・分科会・ワークショップ・視察など多種形式で4日間開催され、全体のプログラム数は100程度、講演者は200人を超える。
・市民参加型の5,000人規模の公道封鎖自転車パレードや展示会などのイベントも開催されるほか、夕方には社交プログラム、参加者の配偶者や随行者のための文化プログラムなども開催される。
3.ベルギー・ゲント(2024)でのプログラム内容(例として)
(1)テーマ
1メインテーマ:自転車でつながる(Connecting through Cycling)
2サブテーマ
・人とコミュニティーをつなぐ
・都市と近隣地域をつなぐ
・自転車と他の交通手段をつなぐ
・産業と他分野をつなぐ
(2)会議
1全体会議:大会テーマ及びサブテーマに基づきセッションを実施
2分科会:テーマ別に約80のセッションでパネルディスカッションやワークショップ等を開催。
3ポスターセッション
(3)社交イベント
1歓迎レセプション(初日)
2ネットワーキングディナーパーティー(2日目、4日目)
イベント内容は、バイクフィギア、ダンスパーティー等も実施
(4)自転車パレード(3日目)
約3千人のベロシティ関係者と市民が市内約10kmを走行
(5)視察ツアー
(6)展示会(70を超えるブースが出展)
日本ブース(コンセプト:世界が知らない日本の自転車)の一角に愛媛ブースを出展
※欧州サイクリスト連盟(European Cyclists' Federation)とは
1983 年設立。ブリュッセル(ベルギー)を拠点とする独立非営利団体で、欧州のすべての人々のために、より多く、より良いサイクリングを実現することを目的としている。
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