2025/01/26(日) - 08:45
名物坂ウィランガヒルで決着したサントス・ツアー・ダウンアンダー第5ステージ。先頭集団から抜け出したジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が勝利し、総合優勝に王手をかけた。

スタートを待つハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) photo:CorVos

サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第5ステージ image:Tour Down Under
サントス・ツアー・ダウンアンダー第5ステージは、総合優勝争いの天王山となるウィランガヒル頂上フィニッシュ。翌日の最終日第6ステージがクリテリウムのような周回コースの平坦ステージのため、コース後半に2度登坂するウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)の頂上でリーダージャージを着用する選手が、実質的な総合優勝者となる。
総合リーダージャージを着て145.7mコースのスタートを切ったのは、3日目勝者であるハビエル・ロモ(スペイン、モビスター)。それを総合2位ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が4秒差につけるなか、レースは序盤から逃げを目指す激しいアタック合戦となった。その結果、37歳ベテランであるベン・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)ら5名の逃げ集団が形成された。

プロトンを走る注目若手のルーカス・ネルーカー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos
その中で最も総合タイムが良いのは35秒遅れ(27位)の19歳パブロ・トレス(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)。遅れてメイン集団を飛び出したフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)が先頭に追いつき、そのまま最初の1級山岳を先頭通過。その後選手たちはウィランガヒルを大会史上初めて下る。途中にポイント賞ジャージを着るサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が落車したものの、軽傷で無事フィニッシュにたどり着いている。
逃げ集団からトレスとロペスのスペイン人2名が遅れ、4名となった逃げは最大5分弱のタイム差で進む。それを追うプロトンは昨年ウィランガヒルを制したオスカー・オンリー(イギリス)擁するピクニック・ポストNLが牽引。1度目のウィランガヒルに突入し、オーストラリア王者のルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)がメイン集団のペースを上げたことにより、頂上手前1.3kmで逃げを捉えた。

1度目のウィランガヒルで単独先頭に立ったクリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) photo:Santos Tour Down Under
逃げを吸収したことで登坂のテンポが落ち着いた集団からは、クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が単独で飛び出す。それをミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が追ったものの、ハーパーに追いつけたのはその動きをマークしたマウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー)だった。シュミットはそのまま頂上を先頭通過し、その後2名はメイン集団に戻っていった。
そして集団は総合争いが事実上決着する最後のウィランガヒルに突入した。最初に仕掛けたロモが単独先頭に立ち、後続ではルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)を中心にナルバエスとオンリーの3名が追走。そしてフィニッシュまで残り800m地点で追いつくと、先頭固定のプラップが高出力で踏み込む。

最後のウィランガヒルで仕掛けたハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) photo:CorVos
硬直状態のままプラップ、オンリー、ロモ、ナルバエスの4名は沿道からの大歓声を浴びながら突き進む。そして最終コーナー手前の残り300mでナルバエスが踏み込み、オンリー以外を引き離す。メイン集団からはフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が猛スピードで迫ったものの、最後まで高出力で踏み続けたエクアドル王者が勝利した。

ウィランガヒルを制したジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
フィニッシュ直後に十字を切ったハビエル・ロモ(スペイン、モビスター)は3秒遅れの区間5位でフィニッシュ。しかしボーナスタイム10秒を獲得したナルバエスが総合で逆転。総合優勝をほぼ手中に収めた。
イネオス・グレナディアーズから移籍直後に結果を残したナルバエス。「今日はジェイ(ヴァイン)か僕で勝負する予定だった。僕は連日調子の良さを感じていたが、ジェイは昨日(4日目)の落車があった。だから僕で勝負することになり、上手くいってよかった。明日のショートステージは速く暑いレースとなるだろうが、このタイム差を守りたい」と語った。

総合首位に立ったジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:Santos Tour Down Under


サントス・ツアー・ダウンアンダー第5ステージは、総合優勝争いの天王山となるウィランガヒル頂上フィニッシュ。翌日の最終日第6ステージがクリテリウムのような周回コースの平坦ステージのため、コース後半に2度登坂するウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)の頂上でリーダージャージを着用する選手が、実質的な総合優勝者となる。
総合リーダージャージを着て145.7mコースのスタートを切ったのは、3日目勝者であるハビエル・ロモ(スペイン、モビスター)。それを総合2位ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が4秒差につけるなか、レースは序盤から逃げを目指す激しいアタック合戦となった。その結果、37歳ベテランであるベン・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)ら5名の逃げ集団が形成された。

その中で最も総合タイムが良いのは35秒遅れ(27位)の19歳パブロ・トレス(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)。遅れてメイン集団を飛び出したフアン・ロペス(スペイン、リドル・トレック)が先頭に追いつき、そのまま最初の1級山岳を先頭通過。その後選手たちはウィランガヒルを大会史上初めて下る。途中にポイント賞ジャージを着るサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が落車したものの、軽傷で無事フィニッシュにたどり着いている。
逃げ集団からトレスとロペスのスペイン人2名が遅れ、4名となった逃げは最大5分弱のタイム差で進む。それを追うプロトンは昨年ウィランガヒルを制したオスカー・オンリー(イギリス)擁するピクニック・ポストNLが牽引。1度目のウィランガヒルに突入し、オーストラリア王者のルーク・ダーブリッジ(ジェイコ・アルウラー)がメイン集団のペースを上げたことにより、頂上手前1.3kmで逃げを捉えた。

逃げを吸収したことで登坂のテンポが落ち着いた集団からは、クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が単独で飛び出す。それをミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が追ったものの、ハーパーに追いつけたのはその動きをマークしたマウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー)だった。シュミットはそのまま頂上を先頭通過し、その後2名はメイン集団に戻っていった。
そして集団は総合争いが事実上決着する最後のウィランガヒルに突入した。最初に仕掛けたロモが単独先頭に立ち、後続ではルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)を中心にナルバエスとオンリーの3名が追走。そしてフィニッシュまで残り800m地点で追いつくと、先頭固定のプラップが高出力で踏み込む。

硬直状態のままプラップ、オンリー、ロモ、ナルバエスの4名は沿道からの大歓声を浴びながら突き進む。そして最終コーナー手前の残り300mでナルバエスが踏み込み、オンリー以外を引き離す。メイン集団からはフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が猛スピードで迫ったものの、最後まで高出力で踏み続けたエクアドル王者が勝利した。

フィニッシュ直後に十字を切ったハビエル・ロモ(スペイン、モビスター)は3秒遅れの区間5位でフィニッシュ。しかしボーナスタイム10秒を獲得したナルバエスが総合で逆転。総合優勝をほぼ手中に収めた。
イネオス・グレナディアーズから移籍直後に結果を残したナルバエス。「今日はジェイ(ヴァイン)か僕で勝負する予定だった。僕は連日調子の良さを感じていたが、ジェイは昨日(4日目)の落車があった。だから僕で勝負することになり、上手くいってよかった。明日のショートステージは速く暑いレースとなるだろうが、このタイム差を守りたい」と語った。

サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第5ステージ
1位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) | 3:17:02 |
2位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | |
3位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:03 |
5位 | ハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) | |
6位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | +0:06 |
7位 | トーマス・グローグ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
8位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | |
9位 | バスティアン・トロンション(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
10位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +0:15 |
個人総合成績
1位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) | 17:26:02 |
2位 | ハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) | +0:09 |
3位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:12 |
4位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | +0:15 |
5位 | バスティアン・トロンション(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:24 |
6位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
7位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:27 |
8位 | トーマス・グローグ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
9位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +0:31 |
10位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | +0:47 |
その他の特別賞
ポイント賞 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
山岳賞 | ファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム) |
ヤングライダー賞 | アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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