2025/01/20(月) - 11:38
スペインの温暖な合宿地で開催された超スピードレース。ティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)がワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)を下して勝利し、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)は38位でフルラップ完走を果たした。

アップダウンの高速レースとなったUCIシクロクロスワールドカップ第10戦 photo:UCI
シクロクロス最高峰シリーズであるUCIワールドカップは大国ベルギー・オランダを飛び出してスペインへ。プロチームのトレーニングキャンプ定番地である地中海沿いのリゾート地ベニドルムで第10戦が開催され、多くのトップ選手がキャンプ地から直接乗り込む形で参戦を果たした。
シクロクロスといえば泥と雨のイメージが強いものの、温暖かつ乾燥した地域性ゆえにこの日のコースは完全ドライ。起伏のある公園の森林区間を使う超スピードコースで、アタックポイントが少なくレース展開を作るのが難しい。各カテゴリーともに集団のまま最終局面まで進む展開となった。
女子エリート:世界女王が最終局面のアタックで勝利
オランダ女王に輝いたばかりのプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が不出場となった女子エリートレースは、序盤から世界王者フェム・ファンエンぺル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)、カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)といった若手選手が飛ばしに飛ばす展開でスタート。

ドライの超高速レース。隊列が縦に伸びる photo:UCI 
常に先頭グループで展開したフェム・ファンエンぺル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:UCI
2周目に入って出遅れていた元世界女王マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やW杯リーダーのルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)といったベテラン勢が追いついたことで先頭グループは10名以上にまで膨れ上がった。
淡々としたレース展開にパンチを放ったのはブラントだった。全6周回中の4周目にペースを上げて先頭グループを寸断し、ファンエンぺルとヴァシュだけがフォローする。一時的なペースダウンによって追走グループが合流したものの、最終周回に入ってやはりブラントが猛然とペースアップ。その背中をピッタリとフォローし、シケイン越えで一気にブラントを追い抜いたファンエンペルがフィニッシュラインまで逃げ切った。

スペインラウンド3年連続勝利を挙げたフェム・ファンエンぺル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:UCI

UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第10戦 女子エリート表彰台 photo:UCI
「最後のシケイン越えでアタックしないといけないと思っていた。全速力で乗り降りして、最終ストレートまでは全開でスプリント。ルシンダに勝つにはあそこで前に出るしかなかった」というファンエンペルがスペインラウンド3年連続勝利をマーク。惜しくも敗れたブラントは2位でW杯ランキング総合優勝に一歩前進、3位にはシュライバー、4位にはフォスが入っている。
男子エリート:強いネイスがレースを支配、織田聖は38位完走

レースを引っ張るティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) photo:UCI

後方スタートからポジションを上げるワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:UCI
男子エリートレースにはワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)や全日本王者の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が出場。織田は後方からダッシュを決め、序盤にはファンアールトと肩を並べて走るシーンが中継カメラに映し出された。
年一度の母国開催W杯に燃えるフェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)が積極的に先頭を引っ張り、パウェルスサウゼン・シーベルクレメンティンスのエリ・イゼルビットやW杯リーダーマイケル・ファントーレンハウト(共にベルギー)、ベルギー選手権を制して波に乗るティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が先頭グループを構築した。

エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・シーベルクレメンティンス)は積極的な走りを披露した photo:UCI 
「先頭合流に力を使いすぎた」と言うワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:UCI

ティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)がベルギー選手権に続く連勝。W杯2勝目をマークした photo:UCI
アタックすれど大きなリードを得られない展開のままレースが進み、後半戦に入るとイゼルビットとラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズグローウィ・ライオンズ)が抜け出すも勝負所になった舗装登りでファンアールトによって引き戻される。そのファンアールトに唯一食らいつく好調ぶりを発揮していたネイスが最終周回の舗装登りで渾身のアタックを放った。
8%勾配が続く登坂路で後続を、ファンアールトさえ突き放したネイスが十分なリードを稼ぎだした。イゼルビットもファンデルハールも届かず、ネイスが昨シーズンの北米ラウンドに続くキャリア2度目のW杯優勝を達成。ネイスファミリーがファンアールトを下してW杯勝利を収めたのは9年前のコクサイデ(父スヴェンがW杯通算50勝目を挙げた際)以来のことだ。

UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第10戦 男子エリート表彰台 photo:UCI
「シケイン越えで小さな差ができたので、このままアタックを続けようという一押しになったんだ。ワウトが走るレースは誰もが注目するし、彼は本当に強い。とはいえ自分のレースに集中する必要があったし、今日は彼のことを考える余裕がないくらいキツいレースだった」と優勝したネイスは振り返る。一方敗れたファンアールトは「スタートしてすぐにリミットに達していた。先頭グループに合流するのに時間が掛かりすぎてしまった。調子は悪くなかったけど、良いレースではなかった」と言う。ファンアールトは翌週末に開催される第11戦にも連続出場予定だ。
また、この日織田は4分遅れでフルラップ完走を果たした。泥よりも差が付きにくいスピードコースとは言え、W杯完走は大きく評価されるべきだろう。今月末にフランスのリエヴァンで開催されるシクロクロス世界選手権に向けて弾みとなりそうだ。

シクロクロス最高峰シリーズであるUCIワールドカップは大国ベルギー・オランダを飛び出してスペインへ。プロチームのトレーニングキャンプ定番地である地中海沿いのリゾート地ベニドルムで第10戦が開催され、多くのトップ選手がキャンプ地から直接乗り込む形で参戦を果たした。
シクロクロスといえば泥と雨のイメージが強いものの、温暖かつ乾燥した地域性ゆえにこの日のコースは完全ドライ。起伏のある公園の森林区間を使う超スピードコースで、アタックポイントが少なくレース展開を作るのが難しい。各カテゴリーともに集団のまま最終局面まで進む展開となった。
女子エリート:世界女王が最終局面のアタックで勝利
オランダ女王に輝いたばかりのプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が不出場となった女子エリートレースは、序盤から世界王者フェム・ファンエンぺル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)、カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム)といった若手選手が飛ばしに飛ばす展開でスタート。


2周目に入って出遅れていた元世界女王マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やW杯リーダーのルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)といったベテラン勢が追いついたことで先頭グループは10名以上にまで膨れ上がった。
淡々としたレース展開にパンチを放ったのはブラントだった。全6周回中の4周目にペースを上げて先頭グループを寸断し、ファンエンぺルとヴァシュだけがフォローする。一時的なペースダウンによって追走グループが合流したものの、最終周回に入ってやはりブラントが猛然とペースアップ。その背中をピッタリとフォローし、シケイン越えで一気にブラントを追い抜いたファンエンペルがフィニッシュラインまで逃げ切った。


「最後のシケイン越えでアタックしないといけないと思っていた。全速力で乗り降りして、最終ストレートまでは全開でスプリント。ルシンダに勝つにはあそこで前に出るしかなかった」というファンエンペルがスペインラウンド3年連続勝利をマーク。惜しくも敗れたブラントは2位でW杯ランキング総合優勝に一歩前進、3位にはシュライバー、4位にはフォスが入っている。
男子エリート:強いネイスがレースを支配、織田聖は38位完走


男子エリートレースにはワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)や全日本王者の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が出場。織田は後方からダッシュを決め、序盤にはファンアールトと肩を並べて走るシーンが中継カメラに映し出された。
年一度の母国開催W杯に燃えるフェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)が積極的に先頭を引っ張り、パウェルスサウゼン・シーベルクレメンティンスのエリ・イゼルビットやW杯リーダーマイケル・ファントーレンハウト(共にベルギー)、ベルギー選手権を制して波に乗るティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ)が先頭グループを構築した。



アタックすれど大きなリードを得られない展開のままレースが進み、後半戦に入るとイゼルビットとラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズグローウィ・ライオンズ)が抜け出すも勝負所になった舗装登りでファンアールトによって引き戻される。そのファンアールトに唯一食らいつく好調ぶりを発揮していたネイスが最終周回の舗装登りで渾身のアタックを放った。
8%勾配が続く登坂路で後続を、ファンアールトさえ突き放したネイスが十分なリードを稼ぎだした。イゼルビットもファンデルハールも届かず、ネイスが昨シーズンの北米ラウンドに続くキャリア2度目のW杯優勝を達成。ネイスファミリーがファンアールトを下してW杯勝利を収めたのは9年前のコクサイデ(父スヴェンがW杯通算50勝目を挙げた際)以来のことだ。

「シケイン越えで小さな差ができたので、このままアタックを続けようという一押しになったんだ。ワウトが走るレースは誰もが注目するし、彼は本当に強い。とはいえ自分のレースに集中する必要があったし、今日は彼のことを考える余裕がないくらいキツいレースだった」と優勝したネイスは振り返る。一方敗れたファンアールトは「スタートしてすぐにリミットに達していた。先頭グループに合流するのに時間が掛かりすぎてしまった。調子は悪くなかったけど、良いレースではなかった」と言う。ファンアールトは翌週末に開催される第11戦にも連続出場予定だ。
また、この日織田は4分遅れでフルラップ完走を果たした。泥よりも差が付きにくいスピードコースとは言え、W杯完走は大きく評価されるべきだろう。今月末にフランスのリエヴァンで開催されるシクロクロス世界選手権に向けて弾みとなりそうだ。
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第10戦 女子エリート結果
1位 | フェム・ファンエンぺル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 47:54 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | |
3位 | マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | +0:02 |
4位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:04 |
5位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +0:13 |
6位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +0:17 |
7位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | +0:18 |
8位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:22 |
9位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +0:29 |
10位 | ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:34 |
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第10戦 男子エリート結果
1位 | ティボー・ネイス(バロワーズ・グローウィ・ライオンズ) | 56:31 |
2位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・シーベルクレメンティンス) | +0:03 |
3位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズグローウィ・ライオンズ) | +0:04 |
4位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:06 |
5位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・シーベルクレメンティンス) | +0:10 |
6位 | フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム) | +0:12 |
7位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:15 |
8位 | ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム) | +0:18 |
9位 | エミル・フェルストリンヘ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:23 |
10位 | ジョシュア・ドゥバウ(フランス、ヴァンリーゼルクロスチーム) | +0:25 |
38位 | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +4:00 |
50位 | 梶鉄輝(オランダベース/ウォータスレイ) |
text:So.Isobe
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