2025/01/19(日) - 12:40
女子サントス・ツアー・ダウンアンダー2日目は、総合優勝の行方を占うウィランガヒルにフィニッシュ。スイス王者のノエミ・リュエッグ(EFオートリー・キャノンデール)が勝利し、総合首位に立った。

リーダージャージでスタートを待つダニエク・ヘンゲフェルト(オランダ、セラティジットWNTプロサイクリング) photo:CorVos

女子サントス・ウィメンズ・ツアー・ダウンアンダー2025第2ステージ image:Santos Tour Down Under
女子サントス・ツアー・ダウンアンダー第2ステージはアンリーから真南に進み、なだらかな丘を越えてウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)を駆け上がる115km。3名の棄権者を除く79名が、前日よりも気温の高い29度の中スタートを切った。
序盤から積極的に逃げを目指したのはオーストラリアナショナルチーム。しかし前日に逃げ切りが決まり、またクイーンステージであることからメイン集団はタイトにチェック。レースも中盤に入った残り63km地点でようやくアリー・アンダーソンが飛び出した。
1月9日に行われたオーストラリアTT選手権のU23カテゴリーで優勝したアンダーソンは単独先頭に立ち、遅れてプロトンを飛び出したアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ)が合流を試みる。一方、メイン集団では優勝候補のニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)が落車するアクシデント。しかしリドルはエースを集団に戻すと、先頭に出てペースを上げた。

ウィランガヒルで先頭集団の人数が絞られる photo:CorVos
リドルの牽引により集団は逃げの2人を捉え、残り25km地点でレースは振り出しに戻る。その後アタックが繰り返されるも決め手に欠き、クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が残り5kmで仕掛ける。過去2度TT世界王者に輝くなど独走力のあるダイガートだったが、プロトンがすぐに引き戻した。
ウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)に入り、直後に落車の影響を感じさせない軽快なダンシングを見せたフィッシャーブラックが仕掛ける。そこにニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)とシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が追従。更に後続も追いつくなか、ラスト1km手前で今度はスムルデルスがアタックした。
切れ味鋭い攻撃にはブラッドバリーたちが引き離され、唯一ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール)が食らいつく。そして1km地点を過ぎた残り800mの地点で、踏み脚を強めたリュエッグが加速。そのままスイス王者がトップでフィニッシュを決め、プロ3勝目にしてワールドツアー初勝利を手に入れた。

残り800mから独走し、勝利を掴んだノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) photo:CorVos

総合首位に立ったノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) photo:CorVos
2020年にプロデビューを果たしたリュエッグは23歳。ユンボ・ヴィスマを経て2024年にEFへ移籍し、スペインのワンデーレースでプロ初勝利を挙げた勢いそのままに、6月のスイス選手権も制したクライマーだ。
「最高の気分。スイスの女子ロード競技はまだ発展途上だけれど、私たちにも勝つ力があることを示せて嬉しい。この勝利は信じることができないほど嬉しい。寒い中での練習でもヒートトレーニングを取り入れながら、良い準備ができたことが実を結んだのだろう」と、総合首位に立ちリーダージャージを纏ったリュエッグは喜んだ。
大会最終日である翌日の第3ステージは獲得標高差2,142mの丘陵ステージ。山頂フィニッシュではないものの、総合順位もシャッフルされるであろうタフなレイアウトだ。


女子サントス・ツアー・ダウンアンダー第2ステージはアンリーから真南に進み、なだらかな丘を越えてウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)を駆け上がる115km。3名の棄権者を除く79名が、前日よりも気温の高い29度の中スタートを切った。
序盤から積極的に逃げを目指したのはオーストラリアナショナルチーム。しかし前日に逃げ切りが決まり、またクイーンステージであることからメイン集団はタイトにチェック。レースも中盤に入った残り63km地点でようやくアリー・アンダーソンが飛び出した。
1月9日に行われたオーストラリアTT選手権のU23カテゴリーで優勝したアンダーソンは単独先頭に立ち、遅れてプロトンを飛び出したアリー・ウォラストン(ニュージーランド、FDJスエズ)が合流を試みる。一方、メイン集団では優勝候補のニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)が落車するアクシデント。しかしリドルはエースを集団に戻すと、先頭に出てペースを上げた。

リドルの牽引により集団は逃げの2人を捉え、残り25km地点でレースは振り出しに戻る。その後アタックが繰り返されるも決め手に欠き、クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)が残り5kmで仕掛ける。過去2度TT世界王者に輝くなど独走力のあるダイガートだったが、プロトンがすぐに引き戻した。
ウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)に入り、直後に落車の影響を感じさせない軽快なダンシングを見せたフィッシャーブラックが仕掛ける。そこにニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)とシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が追従。更に後続も追いつくなか、ラスト1km手前で今度はスムルデルスがアタックした。
切れ味鋭い攻撃にはブラッドバリーたちが引き離され、唯一ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール)が食らいつく。そして1km地点を過ぎた残り800mの地点で、踏み脚を強めたリュエッグが加速。そのままスイス王者がトップでフィニッシュを決め、プロ3勝目にしてワールドツアー初勝利を手に入れた。


2020年にプロデビューを果たしたリュエッグは23歳。ユンボ・ヴィスマを経て2024年にEFへ移籍し、スペインのワンデーレースでプロ初勝利を挙げた勢いそのままに、6月のスイス選手権も制したクライマーだ。
「最高の気分。スイスの女子ロード競技はまだ発展途上だけれど、私たちにも勝つ力があることを示せて嬉しい。この勝利は信じることができないほど嬉しい。寒い中での練習でもヒートトレーニングを取り入れながら、良い準備ができたことが実を結んだのだろう」と、総合首位に立ちリーダージャージを纏ったリュエッグは喜んだ。
大会最終日である翌日の第3ステージは獲得標高差2,142mの丘陵ステージ。山頂フィニッシュではないものの、総合順位もシャッフルされるであろうタフなレイアウトだ。
女子ツアー・ダウンアンダー2025第2ステージ結果
1位 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) | 3:10:03 |
2位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:10 |
3位 | ミーエビョルンダル・オッテスタッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:26 |
4位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
5位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ) | |
6位 | ジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | |
7位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | |
8位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | +0:29 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +0:35 |
10位 | ジュリー・ファンデフェルデ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | +0:39 |
個人総合成績
1位 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) | 5:55:34 |
2位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:15 |
3位 | ミーエビョルンダル・オッテスタッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:33 |
4位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ) | +0:36 |
5位 | ジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | +0:37 |
6位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
7位 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ) | |
8位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック) | +0:40 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +0:46 |
10位 | ジュリー・ファンデフェルデ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | +0:50 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオートリー・キャノンデール) |
山岳賞 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチームADQ) |
ヤングライダー賞 | エレオノラ・チアボッコ(イタリア、ピクニック・ポストNL) |
チーム総合成績 | UAEチームADQ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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