本日1月17日、オーストラリアのアデレードで女子のサントス・ツアー・ダウンアンダーが開幕する。名物坂ウィランガヒルが登場する3日間のコース詳細や、昨年ブレイクした優勝候補の22歳ブラッドバリーなど注目選手をプレビューする。



本日開幕する女子ツアー・ダウンアンダー photo:CorVos

レースの規模とレベル、そして注目度が年々加速度的に増している女子自転車ロードレース。2025年はデミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ)やエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)などがチームを変えたことで、SDワークス・プロタイム一強の打破に一層注目が集まる。

そんな激闘が期待される女子レースは、今年も例年通りUCIワールドツアーの初戦であるツアー・ダウンアンダーからスタート。南半球のため冬のヨーロッパとは違い、気温30度に迫る真夏の戦いが3日間にわたり繰り広げられる。

集団スプリントが濃厚な初日

総合首位の選手に与えられるオレンジ色のリーダージャージ photo:CorVos

大会初日はブライトンから沿岸を南下し、一度折り返してからアデレードに向かう101.9km。中盤に最大勾配14.4%の1級山岳が登場するものの、平均勾配3.8%と集団が小さくなるほどではない。アデレードに入る前にもう一つ丘を越え、集団スプリントが濃厚だ。

今大会は例年通りSDワークス・プロタイムが不出場したことに加え、ピクニック・ポストNLのシャーロッテ・コール(オランダ)も不在。そのため有力スプリンターがいないなか、注目は21歳のサラ・フィオリン(イタリア、セラティジットWNTプロサイクリング)やカーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ)になるだろう。

ウィランガヒル登場のクイーンステージ

母国での活躍が期待されるニーヴ・ブラッドバリー photo:CorVos

2日目はアンリーから真南に進み、なだらかな丘を越えてウィランガヒル(全長3.6km/平均7.1%/最大14%)を駆け上がる115kmのコース。昨年このステージで優勝し、総合優勝を飾ったサラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル)は外腸骨動脈の繊維化症の治療により不在。そのため昨年のジロ・デ・イタリアとツール・ド・スイスでステージ優勝とブレイクした22歳、ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)に注目が集まる。

対抗はSDワークスから今年リドル・トレックに移ったニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド)やベテランのエリーズ・シャベイ(スイス、FDJスエズ)などの名前が挙がる。

獲得標高差2,142mの丘陵ステージ

大会最終日はスターリングに設定された21kmコースを5周する105.9kmだ。フィニッシュ地点は平均3.7%の丘の上に設定されているため、クライマーとパンチャーに有利。前日の総合順位も展開次第では動く可能性もあり、最終日まで白熱の戦いが期待される。

出場するのは10つのワールドチームと2つのプロチーム、そして1つのコンチネンタルチームとオーストラリアナショナルチームの合わせて14チーム。オーストラリアで良い流れを掴み、ヨーロッパでのクラシックレースに繋げたい各チームの戦いに注目だ。
女子サントス・ツアー・ダウンアンダー2025ステージリスト
ステージ 日時 スタート〜フィニッシュ 距離
第1ステージ 1月17日(金) ブライトン〜アデレード 101.9km
第2ステージ 1月18日(土) アンリー〜ウィランガヒル 115km
第3ステージ 1月19日(日) スターリング〜スターリング 105.9km
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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