ロードの新型フラッグシップタイヤやマウンテンバイクタイヤの新作を次々とリリースしているハッチンソンが、今度は新しいグラベルタイヤ”CARACAL”シリーズを発表した。マッハトレッド3.0を採用したレーシングモデルと、様々なユーザーが扱いやすいレギュラーモデルの2種類が揃っている。



ハッチンソン CARACAL RACE (c)ポディウム

世界選手権が開催されるほど競技として定着した感のあるグラベル。レースといっても320kmを走るアンバウンドグラベルのようなビッグイベントもあれば、最高峰のロードレーサーも参加する世界選手権のようなレースも存在し、ありとあらゆるサイクリストがチャレンジする場になっている。

アンバウンドと世界選手権が共通するのはレーススピードの高まり。そしてタイヤには転がり抵抗が小さく、重量も軽い、それでいて耐パンク性能に優れているという要求されるスペックも高まっている。

CARACAL RACEのケーシングは中央部分だけ2レイヤーとなっている (c)ポディウム

そんなグラベルレースシーンに適合させた新型タイヤシリーズ”CARACAL(カラカル)”をハッチンソンがリリースした。アフリカのサバンナ地帯に生息し、持ち前のスピードを活かし狩りをするネコ科のカラカルから名前が採用されたように、新型タイヤも最速を目指して開発が行われた。

CARACALにはCARACAL RACEとレギュラーモデルの2種類が用意されており、その名の通りRACEモデルにはハッチンソンが誇る最先端のレース向けテクノロジーが採用されている。その際たる例が新型フラッグシップロードタイヤBLACKBIRDに使用されるスイフトイージーケーシングテクノロジーとマッハトレッド3.0コンパウンドだ。

センタースリックでサイド部分は小ぶりなノブが備えられている (c)ポディウム

スイフトイージーケーシングは、折り返したケーシングがトレッド中央部で重ならないように設計されており、中央部は一般的なケーシングより層が1枚少なくなっていることが特徴。この設計によりタイヤの柔軟性が高まり、転がり抵抗の低減を実現し、ハッチンソンのセミスリックグラベルタイヤよりも40%も転がり抵抗に優れているという。

コンパウンドのマッハトレッド3.0はハッチンソンの最新素材。FUSION5の11ストームコンパウンドよりも高い反発力と優れた効率性を備えており、駆動パワーをロスすることなく推進力へと繋げてくれる。

ハッチンソン CARACAL RACE (c)ポディウム

また、マッハトレッドはコンパウンド自体の硬さが11ストームよりも10%高められており、グラベルでもパンクリスクが小さく、思い切ってスピードを出せるタイヤを実現している。トレッドパターンはセンタースリックで、小さなサイドノブでコーナリンググリップを確保した。

あえて耐パンク層を採用しないピュアレーシングタイヤのCARACAL RACE。サイズは700x40mmで、フックレスリムに対応。カラーはタンウォールのみ。重量は475g。価格は11,000円(税込)。

ハッチンソン CARACAL (c)ポディウム

トレッドとケーシングの間にハードスキンが配された (c)ポディウム

レギュラーモデルはトレッドパターンがCARACAL RACEと共通で、ハイスピード走行を可能にする低転がり抵抗と優れたコーナリンググリップを実現しているが、コンパウンドやケーシングの構造が異なる設計となっている。

コンパウンドにはハッチンソンが展開する他のグラベルタイヤで定評のあるバイコンパウンド構造を採用。そのトレッドとケーシングの間に耐パンク性能に優れるハードスキンというレイヤーをビードトゥビードで配置することで、走りの性能と耐久性のバランスを整えており、日常のライディングを楽しめる安心感を実現した。

ラインアップは700x40mmの1サイズで、カラーはタンウォールとブラックの2色展開。重量は475g。フックレスリム対応。価格は9,900円(税込)。

レースのようなハイスピード走行を意識したハッチンソンのCARACAL RACE (c)ポディウム



ハッチンソン CARACAL RACE
タイプ:チューブレスレディ
ケーシング:スイフトイージー
コンパウンド:マッハトレッド3.0
サイズ:700x40mm
重量:475g
カラー:タンウォール
価格:11,000円(税込)

ハッチンソン CARACAL
タイプ:チューブレスレディ
ケーシング:3x127tpi
コンパウンド:バイコンパウンド
補強材:ハードスキン
サイズ:700x40mm
重量:475g
カラー:タンウォール、ブラック
価格:9,900円(税込)

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