今年で2回めの開催となる木曽おんたけグランフォンドの7月28日開催が決まり、エントリーが始まった。盛夏のなか開田高原と日和田高原をつなぎ、御嶽山と乗鞍岳を眺めながら走る山岳ライドは涼しさと郷土の魅力にあふれている。



九蔵峠展望台でパノラマを楽しむ。雲の向こうには御嶽山がそびえる (c)木曽おんたけグランフォンド

テスト開催を経て昨年に第1回大会の開催にこぎつけた木曽おんたけグランフォンドの特徴は、距離120kmに獲得標高2,000mが詰め込まれた山岳ライド。走りごたえのある山岳ルートには信号がほとんどなく、ノンストップで走れる。魅力あふれるロケーションが広がる木曽エリアは秘境といってもいい抜群の環境だ。

乗鞍岳の展望が開けるKOMポイントに到着! photo:Makoto AYANO

ふたつの日本百名山、木曽御岳山と乗鞍岳の絶景を望む開田高原を中心としたエリアを「サイクリストが走るべき聖地(サンクチュアリ)としたい」との想いから始まったこのイベント。奥まった地域だけにまだ観光地化されておらず、しかし景観が美しく変化に富んでおり、交通量が少なく安全に走行できる道路環境ゆえにサイクリング環境は抜群だ。

2023年大会には約200人の参加者たちが集まった。皆さんの顔がわかるアットホームなイベントです photo:Makoto AYANO

スタート/フィニッシュ地点はセルフディスカバリーアドベンチャー王滝の会場としてもおなじみの王滝村・松原スポーツ公園。クルマなら高速のインターから一般道で約50kmあるアクセス不便な立地だが、王滝村はスポーツ合宿で有名な土地で宿泊施設も多く、かつ付近には温泉で有名な木曽福島(福島宿)や開田高原など、魅力的な宿泊地が多いのも魅力の一つ。

御岳湖を横目にレイクサイドロードを走る序盤

標高の高さから盛夏でも涼しく過ごせる木曽おんたけエリア。当日のスタート時間は早朝6:30で、涼しいうちに距離を稼ぐ。旧中山道で「日本で最も美しい村連合」に名を連ねる木曽福島の風情ある町並みを抜け、旧飛騨街道で地蔵峠への距離8km・獲得標高485mのヒルクライムへ。

地蔵峠には赤い毛糸の帽子を被ったお地蔵さんが佇む

地蔵峠へ登ると待っているのは御嶽山の見事な山容。昨年はパノラマで有名な九蔵峠へ通じる道が工事中のため通れなかったが、今年は工事が終了している予定のため九蔵峠展望台からは御嶽山の全貌が眺められることを期待したい。

地蔵峠展望台から御嶽山を望む photo:Makoto AYANO

空に向かって開けるような道が気持ち良い開田高原。岐阜県高山市との県境にある長峰峠への道は距離約3.5km・標高差170mの緩い勾配。その先には関門&休憩所があり、この先の御嶽山の最高ポイントまで登るかどうかの選択が待っている。

空が広い開田高原の道は気持ちがいい! photo:Makoto AYANO

制限時間までに関門をクリアできれば、日和田高原から柳蘭峠を経て、標高1793m地点までの標高差500m・距離9kmの上りへチャレンジ。見晴らしの利く白樺林の素晴らしい登坂路を経て、最高地点となるのはチャオ御岳スキー場前広場の頂上エイド。眼前に御嶽山の頂上が迫り、かつ樹林帯の向こうには乗鞍岳が眺められる最高のスポットだ。その最高の眺めが頑張ったことへの最高のご褒美で、ハイライト。

遠くに見えた御嶽山が目前に迫る

多くの参加者にとってちょうどお昼の時間帯に頂上で休めるように設定されており、エイドでは地元の協力により郷土料理の数々が振る舞われる。そして外界が酷暑の時間帯だというのに、頂上は10℃以上も気温が低いという涼しさを味わえる。

頂上付近の「飛騨御嶽尚子ボルダーロード」の石碑
日和田高原を行く道路は周囲を白樺林に囲まれて涼やか



具だくさんの汁「大平(おおびら)」や五平餅、糀味噌きゅうりが嬉しい
開田高原のエイドでは蕎麦とブルーベリーをいただいた



「飛騨御嶽尚子ボルダーロード」の石碑があるように、この頂上付近はアスリートが高地トレーニングを行うメッカとなっているのだ。実際、実行委員長の鈴木雷太さんはマウンテンバイクの日本ナショナルチームの監督となった際にここを合宿地に選んだことでこの一帯の魅力に惚れ込み、この大会の開催を思いついたという。アルプスあづみのセンチュリーライドとは共通の主催コアスタッフで、春と初夏は安曇野で、盛夏は木曽で長野ライドを満喫して欲しいという願いもある。

中善酒造の皆さんが甘酒を振る舞ってくれました
大会プロデューサー鈴木雷太さんとサポートライダーの皆さん



信号がほとんどなく、ノンストップで気持ちよく走れる距離約120km、獲得標高2000mの走りごたえあるルート。そして地元の人達が郷土の味で歓迎してくれるのも魅力。昨年の第1回大会で参加者200人と、こじんまりとした規模でアットホームな雰囲気なのもまた良いところだ。

木曽おんたけグランフォンド2024
主催:木曽御嶽山麓サイクルサンクチュアリプロジェクト
7月27日(土) 受付
7月28日(日) スタート
主会場 
松原スポーツ公園 〒397-0201 長野県木曽郡王滝村(駐車場あり)
会場アクセス
車:中央道中津川ICから国道19号経由75km
  中央道伊那ICから権兵衛トンネル経由55km
鉄道:JR中央西線木曽福島駅より20km

募集人員 1,000名

申し込み期間と参加料
アーリーエントリー 3月1日 ~ 5月7日
・120km 前日受付 10,000円
・120km 当日受付 11,000円
※5/7まではアーリーエントリーで、参加費が1000円お得になります。
通常エントリー 5月8日 ~ 6月30日
・120km 前日受付 11,000円
・120km 当日受付 12,000円

荷物預かり:会場でお荷物を預かります
車検:大会参加前に自転車専門店での車検を推奨

参加申し込み Eモシコムスポーツエントリー