1月12日に開幕した女子サントス・ツアー・ダウンアンダーにて、UCI(国際自転車競技連合)の審判団が専用の計測器具を使いブレーキレバーの角度を調べる姿が確認された。これは近年プロトンで流行する「内向きブラケット」に対し、UCIが角度規制を実施したためだ。



女子ツアー・ダウンアンダーにて確認されたブラケットの角度を測定する器具 photo:CorVos

ブラケットの角度を計測するこの専用器具が導入されたのは、女子サントス・ツアー・ダウンアンダーの第1ステージ。選手たちが使用するバイクにUCIのコミッセール(審判員)が黒い器具を当て、計測する姿が確認された。

UCIは昨年12月、タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)をはじめ選手の間で拡がる「ブレーキレバーを極端に内側に向けるセッティング」に対し、2024年に規制することを発表。また2025年には「メーカーが定めた取り付けガイドラインの遵守」を義務化すると宣言した。

国内でも山本大喜がブラケットを内側に大きく倒すセッティングを好んでいる photo:Gakuto Fujiwara

ハンドル幅の制限が350mmと定められるなか、エアロダイナミクスの向上が期待されるこのセッティング。現地で取材するジャーナリストが公開した動画を見る限り、UCIはブラケット自体の角度ではなく、下ハンドルとの角度を計測しているように見える。しかし、UCIはいまのところ規制する角度について具体的な数字を提示していない。

UCIはこれまで、ソックスの長さ(踝の中心と腓骨頭中心の間の半分まで)を計測する専用器具やモータードーピングを検査する専用の機械を導入した過去がある。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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