ベルギーのヘルメットブランド、レイザーが"Z1 KinetiCore"を発表。軽量かつ冷却性能に優れたオールラウンドな性能に、レイザーが誇る回転衝撃吸収技術"KinetiCore"をプラス。高い安全性を満たした新世代のレーシングヘルメットとなった。



レイザー Z1 KinetiCore A(ホワイト) (c)シマノ

1919年に産声を上げたヘルメットブランド、レイザー。自転車大国ベルギーに拠点を構え、一世紀以上に渡る歴史の中で、様々なイノベーションを起こしてきた。自転車レースの世界においても、トップチームと緊密な協力関係を築き、確固たる存在感を示してきた。

現在、同社のレーシングモデルとしてエアロモデルのVento KCや、軽量なGENESISを思い浮かべる方も多いだろう。そんなラインアップの中に、軽量かつ冷却性能に優れ、プロテクション性も確保した一作としてZ1 KinetiCoreが新たに加わった。

Z1らしい直線的なデザインを受け継ぐ (c)シマノ

レイザー Z1 KinetiCore AF (c)シマノ
レイザー Z1 KinetiCore AF (c)シマノ



ベースとなったZ1は、2014年より軽量モデルとしてプロレーサーに愛用されてきたレーシングメット。ツールにおいて、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・スーダル ※当時)が2年連続シャンゼリゼを制した際に着用していたレイザーを象徴する名作だった。

そんなZ1の優れた点を余すところなく受け継ぎつつ、レイザーの誇る回転衝撃吸収技術"KinetiCore"を採用することで、軽量でありながら最高レベルの安全性を有するヘルメットへと進化させたのが、今回発表されたZ1 KinetiCoreとなる。

衝撃吸収技術のKinetiCoreを搭載する (c)シマノ

基本的なシルエットやデザインコンセプトは前作から踏襲しつつ、各構成要素は若干ボリュームアップしている。よりエッジの効いたデザインでモダンな雰囲気を纏うZ1 KinetiCoreだが、重量はMサイズで230gと軽量に仕上げられた。

軽量ながら、帽体内部にはKinetiCoreの核となるクランプルゾーンが設けられる。インナーシェルのEPSフォームが細かなブロック状に並べられたクランプルゾーンは、クラッシュ時に縦方向だけでなく横や斜め方向へと潰れることで、様々な種類の衝撃を緩和し頭部を保護する。

この新たな設計を与えられることで、Z1 KinetiCoreは多くのヘルメットの安全性をテストしているバージニア工科大学の試験において、最高ランクの5つ星を獲得した。

空力性能と冷却性能を高次元で両立する (c)シマノ

理想的なエアフローを実現するフローティングヘッドパッド (c)シマノ
後部にはLEDを装着できるユニバーサルマウントを搭載 (c)シマノ



通気口を防ぎ、空力性能を向上させるエアロシェルを装着可能 (c)シマノ

優れた安全性能に加え、レーシングモデルとして求められる様々な要素においても優れた性能を示している。各部に戦略的に配置されたベンチレーションホールや、傾斜したブリッジの配置、そして帽体と頭部の間に空間を生み出すフローティングヘッドバンドの採用により、空力性能を向上させつつクラス最高レベルの通気性能を実現。更に、別売のエアロシェルを装着することで通気口を閉じ、更なる空力向上と雨天時でも頭部を濡らすことなく走ることが可能に。

フィッティングシステムにはレイザーのアイデンティティでもある"Advanced RollSys"を採用。ヘルメット上部に設置されたサムホイールがヘルメット全周に巡らされたケーブルを巻き取り、均一に頭部を包み込むシステムだ。圧迫感が無く、快適でありながら確実なフィット感を実現すると同時に、大きなダイヤルがヘルメット後部に無いため、ポニーテールなど長い髪を束ねるのに十分なスペースを確保している。

レイザーの誇るAdvanced RollSysを採用。フィット感に優れ、長髪との相性も〇 (c)シマノ

ストラップおよびパッドには優れた抗菌作用を持つポリジン・ステイフレッシュ素材を採用。バクテリアの繁殖を防ぎ、嫌なニオイを発生させずに長期にわたってフレッシュな使い心地を実現している。更に、リサイクル素材を使用することで、プラスチック使用量削減にも貢献しているという。

ヘルメット前方にはアイウェアをホールド可能なドッキングスロットを備えるほか、ヘルメット後部には別売のユニバーサルLEDを装着可能な専用マウントを搭載。レース時のみならず、普段のライド時にも役立つ機能も実装されている。

アイウェアとの相性も抜群だ (c)シマノ

カラーはマットブラック、コズミックブルー、ハーバーグレー、ホワイト、チタニウム、メタリックレッドの6種類が用意される。サイズはS、M、Lの3種類。重量はSサイズが240g、Mサイズが230g、Lサイズが280g。なお、SサイズがMサイズよりも重いのは、耐衝撃規格を満たすためにより高密度のEPSフォームを採用しているためだ。価格は31,460円(税込)。

レイザー Z1 KinetiCore AF(ハーバーグレイ) (c)シマノ
レイザー Z1 KinetiCore A(マットブラック) (c)シマノ



レイザー Z1 KinetiCore A(メタリックレッド) (c)シマノ

レイザー Z1 KinetiCore AF(コズミックブルー) (c)シマノ
レイザー Z1 KinetiCore AF(チタニウム) (c)シマノ





レイザー Z1 KinetiCore
サイズ:(52-56 cm)、M(55-59 cm) 、L(58-61 cm)
重量:S 240g、M 230g、L 280g
カラー:マットブラック、コズミックブルー、ハーバーグレイ、ホワイト、チタニウム、メタリックレッド
備考:JCF公認、EU 安全基準CE EN1078 に適合
価格:31,460円(税込)

オプションパーツ
ユニバーサルLED:4,290円(税込)
エアロシェル:3,740円(税込)※サイズ:S、M、L
発売日:2月上旬予定
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