今年、グランツール全制覇の快挙を成し遂げたユンボ・ヴィスマが、来季のチーム名を「ヴィスマ・リースアバイク」に改めると発表した。リースアバイクとはサーヴェロも保有するポン・ホールディングスの傘下である企業で、2023年1月からサブスポンサーを務めていた。



新しいチーム名を発表したユンボ・ヴィスマ photo:Jumbo-Visma

スーダル・クイックステップとの合併やネット通販会社アマゾンのスポンサードなど、いずれも破談になったものの今季ストーブリーグの中心となったユンボ・ヴィスマ。その世界最強チームが11月24日(金)、2024年よりチーム名をヴィスマ・リースアバイクにすることを明らかにした。

オランダのスーパーマーケットチェーンであるユンボ社が撤退し、5年間に渡ってセカンドタイトルスポンサーを担ってきたヨーロッパのソフトウェア会社ヴィスマがファーストスポンサーに昇格する。そして2023年からサブスポンサーを務めていたリースアバイクがこの度、セカンドタイトルスポンサーとなった。

リースアバイクとはオランダやベルギー、ドイツで自転車の貸出サービスを行う会社。その親会社であるポン・ホールディングスはチームが使用するサーヴェロやキャノンデール、フォーカスなどのバイクブランドを傘下とし、チームカーとして使用するシュコダやシューズスポンサーのニンブルもグループ企業の一つだ。

2023年はジロ、ツール、ブエルタで総合優勝を飾り大成功のシーズンとなったユンボ・ヴィスマ photo:CorVos

リチャード・プルッヘGMは「ヴィスマとリースアバイクという2つの強い国際企業と新たなパートナーシップを結ぶことができ、我々は喜びに満ち溢れている。昨年(2023年シーズン)は成長し、共に成功を掴めると改めて証明することができた。それはチームとスポンサーが共有する長期的な目標でもある」とコメントした。

チームは総合エースの1人であるプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)がボーラ・ハンスグローエへ移籍し、ローハン・デニス(オーストラリア)やナータン・ファンホーイドンク(ベルギー)らが引退と、主力選手たちがチームを離れた。しかし今年のツアー・オブ・ノルウェーで総合優勝したベン・トゥレット(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)やマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、モビスター)など次代の総合エース候補を獲得。

また、U23のジロ・デ・イタリアで総合優勝を挙げたヨハネス・スタウネミテット(ノルウェー)やプロシリーズである今年10月のシュパルカッセン・ミュンスターラント・ジロで勝利を飾ったペール・ストランド・ハゲネス(ノルウェー)など、強力な若手3名がディベロップメントチームから昇格を果たした。

チームは12月21日にプレゼンテーションを行う予定。そこで選手や2024年シーズンの目標などが明らかになる。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos