「2度の勝利から位置取りやスプリントするポイントを熟知していた」と、エドワード・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック)は3連覇達成の要因を語った。研修生ながら2位に入ったシーハンや逃げから観客を湧かせたアラフィリップなど、ジャパンカップ・クリテリウムを選手の言葉で振り返ります。



1位 エドワード・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック)

3連覇を決めたエドワード・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック) photo:Kei Tsuji

素晴らしい気持ちだよ。いつも日本に来ることを楽しみにしており、皆が全力だからこそ難しいクリテリウムで勝つことができた。この勝利は観客はもちろん、チームやトレック・ジャパンの手厚いサポートのおかげ。3連覇を飾ることができて本当に嬉しいよ。

ファンと共に3連覇を喜ぶエドワード・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック) photo:Makoto AYANO

過去2度勝っているものの、今年はレースのコントロールが難しくなると思っていた。僕自身、積極的なレースをしたかった。僕らはアラフィリップの入った逃げグループを追わなければならず、決して簡単な展開ではなかった。しかし僕はここのコースを熟知しているため、位置取りやどこからスプリントを開始すればいいのかが分かっている。そのアドバンテージを勝利につなげることができて嬉しいよ。

2位 ライリー・シーハン(アメリカ、イスラエル・プレミアテック)

表彰式でシャンパンファイトを開けるライリー・シーハン(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) photo:Makoto AYANO

ジャパンカップにクリテリウムがあると聞き、僕自身とても楽しみにしていた。なぜなら今年の上半期は、母国アメリカで(ロードレースではなく)クリテリウムを走っていたから。レースの雰囲気は本当に素晴らしかった。ファンの熱量が感じられ、その中でレースすることができて光栄に感じた。

僕自身、自分がルーラーかスプリンターなのかは分からない。僕はただフィニッシュラインに飛び込むだけ。自分自身を特定の(選手の)型に当てはめたくない。どんな種類のレースでも勝負できると信じている。スプリンターが脱落していくようなアルデンヌクラシックみたいなレースが好きだし、僕に向いているのだと思う。

―来年はアメリカのローカルチームへの移籍が決まっているが、チーム残留の可能性はあるのか?

いまはまだ明らかにはできないが、近いうちにとても良い発表ができると思う。

3位 アクセル・ザングル(フランス、コフィディス)

3位に入ったアクセル・ザングル(フランス、コフィディス) photo:Makoto AYANO

昨年は2位だったので是が非でも勝ちたいと思っていた。今年は3位だったので、来年こそは優勝するために戻ってきたい。

逃げで観客を湧かせたジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)

度重なるアタックでレースを作ったジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:Kei Tsuji

序盤から集団の先頭で牽引するつもりだった。逃げ集団に乗った後は、後続との距離を広げることでスプリンターがリラックスして走ることができると思った。だが逃げのスピードは速く、ついていくのが大変だったよ。

激しく攻撃したクリテリウムを振り返るジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:Makoto AYANO

日本に来ることができて嬉しい。日本でのレースはユニークかつ素晴らしい雰囲気だ。今日来てくれた皆に感謝したい。

アラフィリップと共にアタックしたアンドレア・ピッコロ(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)

逃げグループを作って先行するピッコロやアラフィリップ、エインコールン photo:Yuichiro Hosoda

感覚が良いからアタックした。それによってレースを楽しむことができたよ。(アタックによる)疲れもなく、明日の向けて良い刺激となった。

新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)

フィニッシュ後にアラフィリップと談笑する新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス) photo:Makoto AYANO

とても速いレースでしたね。チームとしてはニコロー(ブラッティ)が勝負したいと言っていたので、僕らはその手伝いをしていました。一度10人ぐらいの逃げ集団が出来上がり、その中に僕らチームは入っていなかったので必死に追いかけました。

選手の皆は僕に「日本のファンは最高だ」と言ってくれて、それが僕自身本当に嬉しく感じています。皆さんの応援が届いて、僕の名前も沢山呼んでもらって元気を貰っています。

text:Sotaro.Arakawa