Jプロツアー第11戦の石川クリテリウムは、チームブリヂストンサイクリングが終始レースを主導してスプリント勝負に持ち込み、岡本勝哉が今季2勝目。総合首位となってプロリーダージャージを獲得した。



スタート photo:Satoru Kato

1ヶ月ぶりの開催となるJプロツアーは、福島県石川町を舞台に、開幕戦の鹿児島以来となる公道レース2連戦。初日は1周1.8kmのフラットコースでの石川クリテリウムが行われた。

石川町の文教福祉複合施設「モトガッコ」前をスタート・フィニッシュとするコースは、長方形に凸状のクランクコーナーを付け足したようなレイアウト。自動車1台分ほどのコース幅が続き、集団が長く引き伸ばされて中切れによる分断が誘発される設定だ。

今回はマトリックスパワータグ、愛三工業レーシングチーム、京都産業大学の3チームが出走せず、12チームでのレースとなった。

コース沿いには多くの紫陽花が咲く photo:Satoru Kato

スタート直後からチームブリヂストンサイクリングがペースを上げる photo:Satoru Kato

雨がやんでコースが乾き始めた午後、25周45kmのレースがスタート。雲の薄い部分からは太陽が時々のぞくほどまでになり、気温と湿度が高まる中、昨年の優勝チームであるチームブリヂストンサイクリング(以下ブリヂストン)が序盤からペースを上げて集団の人数を一気に絞っていく。ブリヂストン、シマノレーシング、キナンレーシングチームが主要メンバーを残し、クラブチーム勢は分断された後方集団に残される。レース中盤までに差は1分まで開き、勝負は13名の先頭集団に絞られる。

終盤、単独先行する香山飛龍(シマノレーシング) photo:Satoru Kato

17周目、香山飛龍(シマノレーシング)が単独先行。8周に渡って逃げ続けるものの、ブリヂストンのメンバーにより数秒差を維持した集団が残り2周で吸収する。最終周回に入るとブリヂストンがさらにペースアップし、集団を6名まで絞り込んでスプリントへ。最後は岡本勝哉が先頭でフィニッシュし、今シーズン2勝目を挙げた。

フィニッシュに向け先頭でスプリントする岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato

岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)が今季2勝目 photo:Satoru Kato

表彰式 photo:Satoru Kato
プロリーダージャージは岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)へ photo:Satoru Kato


「序盤から集団コントロールしながら前々でスピードを上げつつ集団を小さくしていく作戦だった。香山選手が先行したけれど、最後まで泳がせて集団を落ち着かせながら、最終周回で自分達のペースに持っていって先頭で入れればと考えた。最終コーナーふたつ前で孫崎選手が上がってきたのはちょっと想定外でヒヤっとしたけれど、もがき切った。

今回は岡本隼選手(愛三工業レーシングチーム)が出場していなかったので、優勝してリーダージャージを獲得出来たが、「岡本」と言えばブリヂストンの岡本と言ってもらえるように頑張りたい」
Jプロツアー2023 第11戦石川クリテリウム 結果(45km)
1位 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 1時間1分24秒
2位 孫崎大樹(KINAN Racing Team) +0秒
3位 津田悠義(KINAN Racing Team) +1秒
4位 石原悠希(シマノレーシング) +1秒
5位 中井唯晶(シマノレーシング) +2秒
6位 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +2秒
中間スプリント賞 石原悠希(シマノレーシング)

Jプロツアーリーダー&U23リーダー 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)

※なお、兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)は3位でフィニッシュしたが、残り200m付近で自身の走行ラインを維持しなかったため、6位に降格のペナルティが下された。


E1優勝 中島渉(MiNERVA-asahi) photo:Satoru Kato
ジュニア優勝 北川魁之介(Bellmare Elite Team) photo:Satoru Kato




text&photo:Satoru Kato

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