6月26日(月)、第110回ツールで総合優勝を争うユンボ・ヴィスマとUAEチームエミレーツが出場メンバーを発表。前回覇者ヴィンゲゴーを擁するユンボはファンアールトらが順当に選ばれ、ポガチャルがエースのUAEはアダム・イェーツが選出された。



3年連続でポガチャルとのヴィンゲゴーが競演する photo:Kei Tsuji

全日本選手権など各国でナショナル選手権が閉幕した自転車ロードレースは、7月1日(土)に開幕するツール・ド・フランスに向けて一気にシフト。その大舞台で総合優勝を争うユンボ・ヴィスマとUAEチームエミレーツの2チームが、出場メンバーの8名をそれぞれ明らかにした。

ジロ・デ・イタリアで総合優勝を果たしたユンボ・ヴィスマは、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を総合エースに大会2連覇を目指す。今年3月のパリ〜ニースこそタデイ・ポガチャル(スロベニア)に破れたヴィンゲゴーだが、イツリア・バスクカントリーとクリテリウム・デュ・ドーフィネを総合優勝し、好調さをアピール。ここまで9勝と昨年を上回るペースで勝利を積み重ねているため、2連覇に向けてこれ以上ないコンディションとなっている。

マイヨヴェールを狙わないと発言しているワウト・ファンアールト(ベルギー) photo:CorVos

ユンボのもう一人の中心選手は、昨年マイヨヴェールを獲得したワウト・ファンアールト(ベルギー)。今年はそのポイント賞ジャージを狙いに行かないという発言もしているが、今年はヴィンゲゴーの単独エースかつ、新加入で平坦が得意なディラン・ファンバーレ(オランダ)やクリストフ・ラポルト(フランス)いるため、アシストとしての働きは軽減されるかもしれない。

山岳でヴィンゲゴーを支えるのはジロから連戦となるセップ・クス(アメリカ)。またドーフィネで骨折したステフェン・クライスヴァイク(オランダ)の代役は、予想通りウィルコ・ケルデルマン(オランダ)が務める。

総合優勝の奪還を目指すタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) photo:Kei Tsuji

一方のUAEチームエミレーツは、王座奪還の目論むタデイ・ポガチャルが出場。今年4月に左手首を骨折し、例年のツアー・オブ・スロベニアではなく出場したスロベニア選手権では個人タイムトライアルとロードの2冠を達成。3週間の長丁場に耐えうるのかが懸念点だが、今シーズンは21戦12勝と勝率5割をキープするキャリアハイの好調さだ。

いまだ24歳のヤングライダー賞の権利を有するポガチャルは、「世界最大のスポーツ大会であるツールに出場することができ、とても嬉しく思っている。必要なレベルに達するべく、チーム一丸となりここまで厳しい準備を進めてきた。ツールには手強いライバルがいるものの、それは大きなレースでは当たり前だ。観ている人たちを楽しませ、もちろん勝利を狙っていく」と意気込みを語っている。

ポガチャルにとって山岳で重要な存在となるアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

その脇を固めるのはマルク・ソレル(スペイン)やミッケル・ビョーグ(デンマーク)といったお馴染みのメンバー。またマッテオ・トレンティン(イタリア)が3年振りの出場を決め、ラファウ・マイカ(ポーランド)だけでは心細かった山岳アシストとして新加入のアダム・イェーツ(イギリス)がポガチャルを支える。ちなみに双子の兄弟であるサイモン(ジェイコ・アルウラー)も出場するため、グランツールでの初対決が実現する。
ユンボ・ヴィスマ ツール出場メンバー
ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)
ワウト・ファンアールト(ベルギー)
ディラン・ファンバーレ(オランダ)
ティシュ・ベノート (ベルギー)
クリストフ・ラポルト(フランス)
セップ・クス(アメリカ)
ウィルコ・ケルデルマン(オランダ)
ナータン・ファンホーイドンク(ベルギー)
UAEチームエミレーツ ツール出場メンバー
タデイ・ポガチャル(スロベニア)
ラファウ・マイカ(ポーランド)
ミッケル・ビョーグ(デンマーク)
フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア)
マルク・ソレル(スペイン)
マッテオ・トレンティン(イタリア)
ヴェガールスターケ・ラエンゲン(ノルウェー)
アダム・イェーツ(イギリス)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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